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クタナツ代官レオポルドン

バランタウンでは代官レオポルドンが。


「諸君、今回はよく私のような素人の指示に従ってくれた。礼を言う。さすがは音に聞こえしクタナツ騎士団! こんなに指揮がしやすかったことはない。重ね重ね礼を言いたい!」


これにはレオポルドンに不満を溜めている騎士達も騒然とする。普段から歯に衣着せぬ物言いで反感を買っているだけに、わずかなお世辞も含まれてない賛辞に喜びを隠しきれないでいた。


「また各団長! 本来なら君達が指揮するべきところを私が出しゃばってしまったこと、申し訳なく思っている。結果に免じて容赦願いたい!」


「とんでもございません! 見事な指揮だったかと。これでクタナツも安泰ですな。」

「まったくです。騎士長にお代官、できることなら引退の日までクタナツに居て頂きたいものです。」

「詠唱の時間も考えた的確な指示でしたな。」


第一、第二騎士団長、そして魔法部隊長も本音を話している。

赴任から数年、ついに代官は騎士達の本気の忠誠を得ることができたのだ。


「そして勲一等は冒険者諸君! 君達の活躍が無ければ我々は全滅していただろう! あの火球に始まりトドメに至るまで! 諸君の活躍を私は生涯忘れない! 勲章は分けられないが、賞金は分けられる。クタナツに帰った後、参加したみんなで分けて欲しい。十等星の子もいたと聞く、よくやってくれた!」


騎士ばかり褒められるのを面白くないと思いながら聞いていたら勲一等と言われた冒険者達。

表情が緩むのを抑えきれない。


「もちろん素材も魔石も好きに集めてくれ! 全て君達の物だ!」


予想外の大盤振る舞いに冒険者達も声をあげて喜ぶ!


「代官ー!」

「アンタ最高だー!」

「代官フォーエバーラブだぜ!」

「いい指揮だったぜー!」


こうして代官レオポルドンの評価は一夜にして反転した。

杓子定規の出しゃばり貴族野郎から、自ら前線に立つやり手の代官へと。




残る問題はどこから、なぜ蟻が来たのか? ということだ。

グリーディアントが大群で押し寄せたという事は、何者かが奴等の獲物を奪ったという事だ。例えば何も知らない新人が自分の獲物を蟻に奪われて、ムキになり奪い返すケースがある。

今回はどうなのか。


蟻の巣を特定することも含めて慎重に調べる必要があるだろう。

果たしてオディロンの腕は関係あるのだろうか……

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