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チートなサムライ二人目12


 カポーン。


 と鹿威しは鳴らないが、そんな様子。


 広い浴場にクロウは入っていた。


 湯船に浸かってまったりと。


「広いな」


 イズミが感心していた。


「アイナ研究室ですから」


 理由になっているような、なっていないような。


「イズミは何故に」


 とアイナ。


「あう……ライバル……」


 とローズ。


「まぁ良いじゃないか」


 爽やかにイズミは笑った。


 黒髪が天使の輪を作る。


 剣閃が奔った。


 打ち払うクロウ。


「風呂でまで斬りかかってこないでください」


 とか言いつつ臨戦態勢に入っていれば世話はない。


「いいじゃんか。減るもんじゃなし」


「まぁそうですけど」


 ゆったりと湯に浸かる。


 奔る剣をサラリと躱す。


 反撃。


 鍔迫り合い。


 クロウは引いた。


「ふう」


 吐息を一つ。


「良いお湯ですね」


「全くだ」


 イズミもゆったりと入浴している。


「ふぅむ」


 そして臨戦態勢を解いてクロウのすぐ隣に座る。


「何か?」


「男なんだなぁ」


「ですけど」


「オティヌティヌが生えてる」


「男ですから」


「俺とやらないか?」


「操を誓っている人がいますので」


「結婚?」


「口頭契約ですけど」


「誰だ?」


「先生です」


「先生……」


「オーガですよ」


「ほう」


 興味に目を細めるイズミ。


「強いのか?」


「それはまぁ」


 単純な数値で言えばクロウでも敵わない。


「もうやったか?」


「生殖能力が芽生えていませんので」


 それはイズミも同じだ。


 ついでにアイナも。


「やれるのはローズくらいじゃないですか?」


「あう……」


 赤面。


「あー……だな」


 イズミも納得したらしい。


「おっぱいは貧相だが」


「…………」


 スッとイズミに手を差し出すローズ。


「待った」


 アイナの脳天唐竹割り。


「あう……」


 頭を押さえるローズ。


「どっちにしろアンチマジックがあるから通じないんだが」


 その通りではある。


 イズミは魔術師にとって天敵だ。


「その内……大きくなるもん……」


「頑張れ」


 ハートがこもってなかった。


「お兄ちゃんは……おっぱいが……好きなの……?」


「性欲と縁がない身なので」


 肩の高さまで両手を挙げる。


 一人男の身分で三人の全裸の美少女がいるが、あらゆる意味で論外だ。


 まずもって男女関係が成り立つ状況にいない。


 アイナとイズミは幼く、ローズは実妹。


 誰にも手が出せない状況。


 クロウも幼いため股間事情は虚しく、それが拍車をかけていた。


「その年で操をか」


 ううむ。


 イズミが唸る。


「恩人ですから」


 穏やかにクロウは言った。


「じゃあ側室で良いぜ」


「それはアイナに了解を取ってください」


「アイナもか」


「ですね」


 サラリと。


「お兄ちゃんのエッチ……」


 念話でローズが非難してきた。


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