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めざめ

れいむのゆん生は苦労の連続だった。


ある日突然現れたにんげんさんにおうちを奪われ、抵抗した父まりさはあっけなく潰された。母れいむが身代わりとなってくれなければ、今頃はおそらのゆっくりプレイスで家族団欒を楽しんでいただろう。


しかしれいむは負けなかった。自ゆんのために犠牲になった両親のためにもゆっくりしなければ!


それからは色々なことがあった。初めてのおうち作り、失敗ばかりの狩り。ありさんとの激闘。天から降り注ぐものが世界を滅ぼす。何度もれいむは生死の境をさまよった。そんな過去が今、走馬灯のようにれいむの餡子を駆け巡る・・・。




暑い陽射しが降り注ぐある夏の日。


都会の喧騒を離れた山林で、れいむはこれまでのゆん生を思い出していた。

れいむの頭からは茎がのびており、4ゆのおちびちゃんがすやすやと眠っていた。

番は誰だっけ?思い出したくない。餡子がちくりと痛む。


「ゆゆっ!これはきっとかみさまからのゆっくりしたプレゼントだよ!がぶりえるさんはれいむのところにきてね!すぐでいいよ!」


自ゆんでも何を言っているのかわからないであろう聖母宣言をするれいむ。


見上げるとまだ目も開かないおちびちゃんたちがゆぅ・・・ゆぅ・・・と眠っている。


「ゆぅぅ!すごくゆっくりしたおちびちゃんだよ!きっとてんしさんにちがいないよ!」


ゆっくりしたおちびちゃんを眺めながら、れいむはこれからのことを考えていた。


おうちをもっと広くしないと、ごはんさんも足りるだろうか?

かわいいおちびちゃん。おうたをうたって、いっしょにすーやすーやして。大きくなったらおそとで遊んで、狩りをおしえよう。

れいむが立派に育てなければ!


唐突に授かったおちびちゃんだったが、れいむの『ぼせい』は少しずつ、めざめはじめていた。


これまでの苦労は、すべてこのおちびちゃんを育てるための試練だったのだと、

希望に満ちたれいむとおちびちゃんのゆん生が今始まるのだと、甘い餡子脳は確信していた。

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