死んだら美少女の幽霊になってた件
勢いで書きました。
どのジャンルに入るか分からなかったのでその他にしました。
最初は成仏しなかっただけじゃね、とか気楽に考えてたんだけど俺髪なげぇって気付いた。男なのにんなわけねーだろ、と鏡の前に行って見るものの幽霊だから姿映らねえ。幽霊といえば夜だろ?深夜に鏡の前にもう一度行ったら御名答、姿が映ってましたよっと。
いやでもこいつ俺知らない、誰?えらい美少女だけど。つかこれ俺?この美少女俺?
...悲報、三十路の死人が美少女の幽霊になりました
えぇ、ここは普通転生とかでしょーがね。んでチートとか。...幽霊ってお前...。
見た目は大和撫子系和風美人、名前は柊彩葉。かなりの金持ちらしく男子のファンクラブ副会長だったと。死因は事故死、車で帰宅中そのままお陀仏になったとか
使い達が毎日のように話してるから動く手間も省けたわ
んでこの子が行ってた学校はぼんぼんが通う学校で、まあ一度は行ってみたくなるもんよ。ぼんぼんの学校なんて。学食ってなんだろうなー...
死ぬ前に着ていた服が制服だからなのか今は制服を着ている。あー、スカートとかすーすーするんだけど。
幽霊だから壁はすり抜けれる、が空は飛べない。逆のがよかったんだけど。柊彩葉が仲良かった奴らは皆ファンクラブに入っていて親友は会長だったのだとか、まず親友とかに会ってみてえよなー、類は友を呼ぶって美少女の友人は美少女!...中身おじさんだがな
彼女等友人はすぐに見つかった。
つかこいつら寄ってたかってなに、リンチか
「っわ、ヤバイ野次馬に気付かれた!」
「逃げますわよ皆様方ッ!!」
「しっかりとこのお顔覚えておいて頂戴ね!」
「二度とあの方々に近づかないで!これはファンクラブからの警告ですわ!!」
警告じゃねえだろこれもう。つーかこれ、いじめ?え、なにこの子いじめっ子だったの?
この御時世いじめなんか鼻っからなくなりゃするわけねえじゃねえか、と見下しながらテレビに映るいじめに対して討論し合う雑魚共を見て笑っていた俺。
こんなのならいじめっ子といじめられっ子連れて来て修羅場化させればいいのに、まあそれも無理なんだろうな。いじめられっ子は未だしもいじめっ子は「はい、私いじめっ子です」って早々出てくるもんじゃねーし?んなことしたら世の中から敵視されるもんなあ?とか思ってた俺死ね。もう死んでるけど
「...野次が来る前にお話したいことがあるの。皆様方先にお帰りなさって?」
「小百合様...」
「ファンクラブ会長なる一ノ瀬小百合、九条蘭にお話があります!!」
「「は、はい!」」
両者から聞こえた少し怯えた様な、でもきっちりと聞こえた返事と段々小さくなって行く複数の足音。
で、お話ししたいこととはなんなのだろうか。ちょっと話わかんねえけど気になるぞ、うん。誰でも盗み聞きとかするし!
野次馬...多分だが、好きらしい生徒会だと思うが。なんで好きな奴らを野次馬とか呼ぶんだい、君
「ご...」
ご?
「ごめんねぇぇぇ!本当にごめんね!!好きでやってるわけじゃないんですわ...彩葉に誘われて入ったら会長にさせらまして、やめようと思った時彩葉が死んで...私を会員の皆さんが盛って盛って、仕方なく...本当に心からお詫びしますわ!!」
土下座しそうな勢いで頭を下げた一ノ瀬小百合。それに俺も九条蘭も目が点になる。
え、えええええぇぇぇぇぇぇ!?ちょ、ま...どういうことだよ!?おじさん分かんねえよ!会長の言い分だとこの子悪いのぉぉぉ!?でも嘘ついてるようには見えねーし...
ま、マジでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
と、その時近くに顔を伏せている不審者らしき男が一人いた。え、この子達危ないんだけど!仲直りしてうふふ、ってなってるけどちょっと待てええ!
頂上から転がるって、このままだと!
「わ、たしの...」
私!?オカマ!?
「私の体返せぇぇぇぇぇ!」
くわっと目を開いてこちらに襲いかかってくるのは同じ幽霊。あれ、てかこの顔どこかで____...
「って俺!?!?!?!?」
幽霊に追いかけられる幽霊ってどういうシチュエーションだこのやろぉぉぉぉ!