Dispatched Am―放たれた刺客―
書店の一階に下りた俺とカリーヌは店の奥、漫画のコーナーの隣に設置された若者向けの小説コーナーへと移動していた。
漫画や若者向けの小説ってのは需要がはっきりしてない上に、そもそも流通が世界全体に行き届いるわけではないこともあって、場所によって充実度にバラつきがあるんだが、ここは大分数が多い。やはり貿易街の付近に位置する都市は品揃えが違うな。
この前訪れたその貿易街自体には劣るとはいえ、なかなか悪くない。
「ガンマくんは書店などによく足を運ぶタイプか?」
腰を折って、棚に敷き詰められた本の背表紙を流し見しながら、カリーヌが俺に問いかけてくる。
「そうだな。基本、新しい街に来たら、なるべく最初に書店はチェックしている」
隣に立った俺は上方の本のタイトルを眺めつつ答える。
「ほう。やはり君は文系なんだな」
「それもあるんだが、他にも、その地域の特性についての調査っていうのもある」
「ふむ、なるほどな」
「その街の歴史や風習、信仰、逸話、伝承などは、まず本で知れる。あとは書店に並んでる本の種類や傾向から、街の人口、世代の割合、価値観っていうのも読み取れてくるだろ?」
情報は何にも勝る宝だ。そういうことを調べておけば、いざという時に使えるかもしれない。
使えなかった場合のことを考えてもしょうがないからな。もしものことを想定し、情報はできるだけ多く集めておいた方がいい。
だから俺は新しい街に来たら、まずそういった情報を集めるようにしている。街の構造も一日で頭に叩き込むようにしているし、路地の方にもよく足を運んでいる。細かい道を知れば、それだけ作戦も練りやすい。
こういった発展している都市は入り組んだ道が多くある。そこを利用しない手はないし、知っていれば奇襲に備えることもできよう。
カリーヌは腰を折ったまま、顔だけを俺の方へと向ける。
「しかし、こういった発展した街では本の種類も猥雑になってくるのが常だ。他の分野に関しても。それでは情報を集めづらいんじゃないか?」
「猥雑としていることが分かるだろ。人口が多く、個々の価値観に大きな違いがあり、趣味嗜好も多様化しているっていうのはそれだけで十分価値のある情報だ」
くすりとカリーヌは目を細め、そっと笑う。
「君は思ったとおり、聡明な人物のようだ」
「そんな風に言われたのは久々だよ。いつもはバカだの役立たずだのとしか言われてないんだがな」
「それは君がそう言われるように仕組んでいるだけだろう」
「買いかぶりすぎだ」
そんなんじゃねぇよ。
俺がどんなに頭を使ったって太刀打ちできないような戦場にいるから、そう言われざるを得ないだけだ。
緻密に錬った作戦をあっさりと覆せるような力を持った連中が相手なんだから仕方のないことだけどさ。
「まあ、どう言おうと君の勝手だがな。君の着眼点はなかなか興味深い。行間に目を向けられるのはよいことだ」
「そりゃあどうも」
最近は貶されることの方が多いせいか、褒め言葉も素直に受け取れなくなってきた。随分と屈折したな、俺も。
元から捻くれてはいるのは自覚している。
まあ、あいつらはきっと俺を不当に評価しているんだろう。見る奴が見れば、このように妥当な評価が下されるのだ。
あいつらは本当に人を見る目がないな。
ハハハッ。ははは……。
こうやって自分の精神を防衛して何が悪いというんだ。
「お、ガンマくん。こんな本はどうだ?」
ずっと中腰で本を眺めていたカリーヌはすっと背筋を伸ばす。姿勢を正しながら本棚から引き抜いた本を俺へと差し出してきた。
少年向けの漫画によくありそうな絵が表紙に刷られた本だ。タイトルは『アソス英雄譚』という何とも安直にして分かりやすいもの。本それ自体もそんなに厚くはない文庫本だ。
「見覚えのない本だな」
「うむ、この街の伝承の物語を子供向けに再編集した本だ。エピソードも子供が楽しめるよう、エンターテインメント性を強めている。分かりやすい挿絵も入っていて、セシウくんには読みやすいんじゃないか? それに、ページの下には注釈が細かく入ってもいる。読みづらいということもあるまい」
ぺらぺらとページを捲ってみると、小難しい単語があるわけでもなく、子供でも読みやすいだろう。読みづらい言葉に関しては注釈も入っている。
挿絵もセシウが好きそうな絵柄だ。
確かにこれなら、読みやすいだろうな。
「この街の伝承、か」
「街では知らぬ者のおらぬ英雄だよ。ほら、広場にある噴水は知っているか? あそこの石像もその英雄アソスをモデルにしたものだ」
「へぇ。詳しいな」
「一通りこの街のことは教えてもらったからな。私も詳しくは知らないんだが」
「いや、十分参考になった」
一通り流し見してみたところ、セシウにはちょうどいいレベルだということが分かった。描写も分かりやすいし、そんなに地の文が多いわけでもない。会話をメインに進んでいる辺り、セシウも苦ではないだろう。
確かにここから入れば、小説のよさにも気付いてもらえそうだ。
「ああ、これはちょうどよさそうだな」
「だろう? 私にかかれば、ドアーフに推理小説を読ませることだって造作もない」
「はぁん、鉄器の材料にできるかできないかの区別くらいしか付けられないっていう連中にも小説のよさが伝えられるってか? そりゃ大層な自信だな」
「どんな奴が相手であろうと、そいつらが文字を読むことさえできれば、私はその者のハートを鷲掴みにし、握り潰すほどに食い込んで離さない作品をピンポイントで薦められるぞ」
ふんっと大層得意気にカリーヌは胸を張ってみせる。
確かに威張ってもいい才能だとは思うけどよ、それが事実なら。
俺は人に本を薦めるのが苦手だから、素直に見習いたいところでもある。相手の好み、レベルに合わせるってのはどうにも不得手なのだ。
「ま、とりあえずこれを試しにセシウへ渡してみるか」
「ふふ、プレゼント、か。お熱いことだ」
「誤解されるような言い方はやめろ」
ぽんっとカリーヌの頭を本で叩き、俺は会計を済ませようとカウンターへと向かう。
「女性に暴力を振るうとは、男の風上にも置けないな」
後ろを歩くカリーヌがふざけた口調で文句を言ってくる。怒っているわけではないようだ。
「うるせ。加減してやっただろ。暴力じゃねぇよ、こんなの」
セシウの拳に比べれば、こんなの虫の翅から生じた風が頬に触れた程度のもんだ。なんなら乾燥したタオルを投げられたようなものだと言ってもいい。柔軟剤をしっかり使った奴。
「私の貴重な脳細胞が減ってしまった。大変だ。もしかしたらそこに重要な知識があったのかもしれないのに」
「ねぇよ。そういうもんじゃねぇだろ。それにお前は何でもしっかりメモに取るタイプだろ。問題ない」
ふっとカリーヌが僅かに黙り込む。
「君、どうして分かった」
「手の脇、小指側の方にインクの擦れた跡がある」
「洗った後なんだが」
「青くなるんだよ、インクがついた場所は。んで、横書きの場合、そこにインクがつくことはあまりない。お前はきっとメモ帳を開き、すでに書いてあった文章に何らかの書き足しをしたんだろう」
インクの擦れた跡の薄さから、多分そんなところだ。この辺は洗い方によって大分判断に困るものであるが、手近な場所で水洗いをした程度なら、そこそこ推し量れる。
しっかりと念入りに洗うほど、こいつが潔癖であるとは思えないし。
「これは推測だけど、多分全面にびっしりと何かを書き連ねた文章の上に、だ。きっとそうだろうな。間違いない。情報の補足だったのかもしれないし、誤っていた情報を線で消したのかもしれない。まあ、それはどっちでもいい。お前みたいな奴は、得た知識や思考の経過、経験なんていう脳ミソの中身を何らかの形でアウトプットするタイプだ。俺もそうだからなんとなく分かる」
こいつと俺は大分似通った部分があるため、この読みも間違っていないと思われる。一日に得る情報量が多く、またそれを利用する機会が多い者は、些細な情報も記録しておかないと気が済まないものだ。
「んで、まあ、すでに書き連ねた文章の上に何かを書く、なんていうことをする場合、それは日記ではない。あれは以前書いたものに何かを書き加えるべきものじゃないからな。絵だったら、もっとはっきりと分かるインクの跡がある。大方、昼間に言っていた知人にいろいろと聞いて、情報を整理していたんだろう。多分情報は終末龍に関することだ。それを受けて、とっかかりを見つけたお前はこの書店に足を運び、情報をさらに集めようとした。お前が大事に抱えている本も終末龍や歴史に関するものばかり。俺と出くわしたのは、二階の世界史コーナーだったわけだし」
カリーヌのため息が床に落ち、俺の足下を転がっていく。
「君のその洞察力は一体どこで身に付けたものなんだ?」
感心を通り越し、呆れ果てたような声だった。
「こればっかりは生まれつきだな。細かいところの方が気になってしょうがねぇんだよ。全体より」
誰に教えられたわけでもなく、物心ついた頃には得た情報で分析する癖がついていた。目に入るものをとりあえず記憶しちまう性分も影響してるのかもしれない。
まあ、それはヒュドラ曰く『ガンマ』という概念の在り方を継承したものらしいが、それをカリーヌに言っても意味は分かるまい。
「なんだか、心を見透かされているような気分を覚えるぞ」
「おっと、気に障ったのなら謝る。昔からセシウにもやめろって言われるんだけど、つい、な」
何度もそれであいつを怒らせている。気を付けてはいるつもりではある。ただ、たまにうっかりやってしまうのだ。
しかしカリーヌは頬を綻ばせる。
「いや、構わんよ。むしろ面白い。楽しいというべきか」
「は?」
「さ、ほら、早く会計を済ませてこい」
ぽんっと背中を優しく押され、俺は腑に落ちないながらもカウンターへと向かわざるを得なかった。
最近、妙にこういう感覚が多い。
褒められるとは思わなかった場所が褒められるってのは、どうにも消化不良で気持ち悪いものだ。
もともと褒められ慣れてないせいもあんだろうか……。
買い物を終え、適度にカリーヌとくだらない世間話を興じた後に別れ、俺は再び魔導具店『セリノリソス』へと訪れていた。
屋根にかかった看板は相変わらず、毒々しい赤茶色に原色の緑の縁取り。記されている『Serinorithos』という店名も金縁の青紫色。薔薇の茨を模した黒金の装飾も気味が悪い。変わらず来る者の足を遠ざけるものだ。
そうそう変わるものではないんだろうが、この店の外装に関しては早急に変更が必要だと思う。反面、このままの姿で、犠牲者を減らすことも大事かもしれない。
俺はできれば、こんな場所には入りたくない。見るからに危険を訴えている場所に何故自ら好き好んで入らなければいけないのか。
そんなことを言っても、唯一俺に心優しく接してくれるプラナを置いて帰ることなんてできるわけもなく、意志薄弱な俺は店へと恐る恐る足を踏み入れた。
入るなり、二人の和気藹々としつつ淡々とした、事務的なようで心なしか嬉々としている会話が聞こえてくる。
「ここの組成、多次元解釈が少し甘いんじゃないんかね? このレベルの結界になると、これくらいじゃこの次元に定着できないと思うわけ。いくら召喚獣を現界させるための一時的な保護用だとしても、これじゃあ、再構築中の肉体が気圧で潰れると思うね」
「ふむ、やはり、これほどの大型の召喚獣となると、構築段階の脆弱性がネックになりますね……。規模もバカでかいせいで結界の術式の構築も難しいですし」
「それにこの結界には他の木とか建物とかその他諸々の要素が考慮に入ってないっしょん? この規模の何もない開けた場所なんてそうあるもんでもないわけだし、ちょっと組成式を大幅に見直した方がいいかもしんないんじゃないかね?」
「まあ、そこはその場で計算しちゃえばいいんで問題ないんですけどね」
「あんた天才だね、ホント。すげぇわ」
「いや、そんなことはないですよ。でもこれはやっぱり結界でやろうってこと自体無謀だったんですかね……いっそのこと物理的に硬い障壁を展開して囲った方が効率はよさそうです。そうすれば魔界の大気を先に障壁内に取り入れて、召喚獣に適切な環境を作り出せますし……。結界みたいに魔界の大気とこちらの大気を細かく分別することも必要ありませんし……」
「いんや、でもそれじゃあロマンがないしねぇ……。何かいいのないかねぇ……。いっそのこと究極微粒子の概念、取り入れてみちゃうかい? 『究極微粒子の魔術的活用術』この前手に入れたんしょ? うちで」
……俺には全く意味の分からない話だった。
どうしようかな、一旦家に帰ってから、またあとで来ようか……。すごく邪魔しづらい雰囲気がある。
いやぁ、ホント、最近の若い子の話には付いていけないねぇ……。困っちゃうよ。
魔術に関しては、本当初歩的なことしか知らないんだよ、俺は。
とは言っても、プラナを置いて帰るわけにはやはりいかないので、渋々ながら俺は店の奥へと進んでいく。
「おい、プラナ」
カウンターの前で椅子に腰掛け、煎餅を囓りながら話し込んでいたプラナがびくりと肩を震わせ、弾かれたように振り返る。一瞬落ちかけたフードを即座に引き戻して、プラナは見開いた赤い瞳を俺に向けた。
「……あ、ガンマさん……いつの間に……?」
「今来たばっかだよ。分からなかったのか?」
「あ……その、すみません……。つい夢中になってしまっていて……」
気付かなかったのか。
恥ずかしそうに俯き、唇を引き結んだプラナの赤い頬に俺の胸が締め付けられる。
なんだこの可愛い女の子……!
そんな乙女らしくもじもじとしている姿はまずいだろ……! なんだよこれ! 俺の近辺にはあまりいない乙女じゃねぇか!
これは凶器だろ……。
「おい、ジゴロ、顔きもいぞ」
「うるせぇ、変人。撃つぞ」
「黙れ超ヒモ。生きたまま奥の魔獣の餌にすんぞ」
……それは生々しいからやめてくれ。
「たく……プラナ、そろそろ帰るぞ? 時間も時間だしな」
「あ、もうそんな時間なんですか。すみません、気付きませんでした」
「いいよいいよ」
ここは時計もないし、外の様子も見えないからな。それに話に没頭して、時間を忘れるってことは俺もよくあるし、分からなくはない。
プラナは椅子から立ち上がると、灰被りへとぺこりと深いお辞儀をする。
「サニディンさん、今日は本当に有り難う御座いました。大変参考になるお話を伺うことができました」
「あー、あたいも楽しかったよ、またいつでもおいで」
表情こそいつも通り無気力ながら、サニディン――今の今まで名前を忘れていた。覚えたくもない――はいつもより愛想良く答える。
この態度を他の客にもできれば、また違うだろうに。
「あ、そうだ。ついでにこれやるよ」
言ってサニディンはカウンターの裏の棚を漁り、見つけ出した何かをプラナへと投じた。大きな放物線を描いたそれをプラナは危なっかしい手つきでなんとかキャッチする。
透明な宝珠だった。成人男性の拳一つ分ほどの半径の透き通った珠だ。磨き抜かれたそこには何一つ余分な色はなく、微かに虹色の輝きを帯びている。
「久々に魔術について真剣に語り合えたからそのお礼っつぅことで。まあ、使うといいんじゃないかね」
「これは宝珠じゃないですか……」
宝珠は高度な演算装置だ。魔術のプログラムを処理するためのものであり、プラナの杖の先端にあるものもそれである。
魔導具の中でもかなりデリケートで精密なものであり、相当値も張るはずなんだが……。
「あたいが自作した補助演算プログラムが入ってるよ。あんたが今使ってるのは多分、ガルデニャ先生お手製の宝珠クロシンだろ?」
「ええ、そうですが」
「やっぱり。毎年一番優秀な卒業生に託すからね、あの先生は。あたいも持ってるんだよ。その宝珠はクロシンにのみ対応した補助演算装置でね、クロシンの演算力をさらに引き上げてくれるよ。あれは使い勝手のいい宝珠だから、他のはあまり使いたくないけど、スペック的に不足が出てきたから作ってみたんだ」
それですんげぇことなんじゃねぇの?
さらりと言ってるけど、普通の魔術師にはそうできるもんじゃない。
宝珠を自作するなんてかなり専門技術を要求されるはずだ。
「名付けてサーペンティン。演算機能以外にもデバック機能を有しているし、その他にもクロシンの機能をいろいろ拡張してるから、気に入るとは思うぞ。まあ、可愛がってやってくれよ」
プラナはしばし、その透明な宝石を見つめ、サニディンに顔を戻したかと思うと、すぐさま深々と頭を下げた。
「有り難う御座います。大切に使わせて頂きますね」
「あんたならその宝珠も使いこなせると思うからこそ、だよ。ま、振り回されることはないっしょ」
サニディンは決して得意気に笑うこともなく、いつも通りののろのろとした声で言って、煎餅を噛み砕く。
人間性はどうあれ、こいつは間違いなく凄腕の魔術師なんだろう。
ようやく俺はそれを実感した。
魔術師として充実した時間を過ごし、ご満悦なプラナと共に、インジスの屋敷に戻るとリビングからセシウとクロームの話し声が聞こえてきた。
そういえば二人だけだとあいつら何を話してるんだろうか。ちょっと気になった。
俺は人差し指を口の前に立てしーっと静かにするようプラナへ促し、物音を立てないように入り口から伸びた廊下と通じているキッチンへと、仕切り用の紗幕をくぐりそっと忍び込む。
「あの、ガンマ……」
「しーっ、ちょっと見てみるだけだよ」
潜めた声でプラナを黙らせ、俺はさらに進んでいく。
「覗き見は、どうかと……」
背後から聞こえるプラナの声は、この際気にしないでおこう。なんだかんだ、声を潜めてる辺りプラナも案外乗り気なんじゃなかろうか。
廊下に面するリビングへの入り口にはドアがあるが、廊下からキッチン、リビングまでにはドアがなく解放的な造りとなっている。下手にドアを開けると気付かれるからな。
俺と、さりげなく付いてくるプラナはキッチンからリビングの様子をこっそり窺う。
「いい? 横になったらこうやって胸の前で手をクロスさせて、臍の方を意識しつつ体を起こすの」
「ほう、こう、か」
「うんうん、いい感じ。そうやると体の内側の方の筋肉を使うから、普段鍛えられないところも鍛えられるんだよ」
「なるほどな……これは、結構、キくかもしれんな」
「最初は辛いけど、慣れるといいんだよ、これが!」
……セシウがクロームに何やら腹筋の仕方をレクチャーしていた。
脳筋族が二人集まりゃ、そりゃあ筋肉の話になるか。もっとこう、違った一面を期待していたのに、期待していない方の予想通りだった。
なんか、一気にどっと疲れたな。
仲がよろしいようで、よかったよ、ホント……。
「私の理解が及ばない世界ですね……」
「あー、それさっきも思ったわ、俺は」