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クネズ公国紀行

「そこまで分かっているなら私から説明を聞くまでも無いだろう。あとしばらくでマシア王国とさらにその北にある国との国境である山脈は雪に閉ざされる。

 特にそちらはここ数年間、全然動きがないらしくてマシアの連中も焦っている」


「しかしそんな状態で新しい敵を作ろうと思いますかね?」

「さぁな。彼らの狙いはまだ分からんが、やろうと思えば出来るだけの力はある。アングル王国も耐えてはいるものの、限界まで徴兵する羽目にまっている。

 君のような馬の骨に大事な武器の製作依頼を出しているのが証拠だろう。まぁ警戒しておけという事だ」


「忠告ありがとうございます。私も馬の骨としてこの国のために用意できる物が多いので、困ったらいつでもお買い求めください」


「……頼りにするよ準男爵。私も君が何か困った事があれば協力しよう。今後も君の事は見ているからな」


 少し不安になる事を聞いちゃったけど、鉄道完成のめどはたったし、ヴェール伯爵は私が悪い事をしない限り役に立ってくれそうだし王都まで来た甲斐があったよ。


 ただあのストーカーみたいな言い方はどうにかした方が良いと思うけど……。とりあえず怪しい事はしないで信頼を稼いでいかなくちゃ。


「あぁそうだ。前にあげたケーキを気に入ったようだから用意させているが食べるかね?」


 あんな高級品を!? もう一生付いていきます伯爵!




「ねぇクネズ公国にみんなで旅行に行かない?」


 そう手紙を送ってきたのはオレンジ。シアンにはもう話をつけてあるらしくて、ゴールド達も誘っているらしい。


「良いね。でも急にどうして?」

「どうしてって……夏休みだからに決まっているじゃん!」


 働いていて忘れてた。今のところ差し迫った用事もないし……たまには遊んでも良いよね!


 そして2週間後。全員参加の返事が来たから私はブラックリ村の怪鳥用の離発着場で待っていた。


「あっつー。早く来ないかな」

「領主様、水をお持ちしました」

「ありがとう。美味しいよ」


 涼しいからって近くの詰め所にいたけど気を遣わせたかな。いや、よく奥でトランプして遊んでいるって聞いているし、たまには仕事させよ。


「アオバ。久しぶり」


 最初に来たのは提案者のオレンジとシアン。それぞれ護衛1人ずつの合計4人。2人は高い時計塔を見てびっくりしてた。えっへん。どうだうちの時計は綺麗でしょ。


「こんなに可愛い女の子3人に誘われるなんて幸せだなぁ。お誘いありがとう」


 その後に来たのはシルバー。紳士だなぁ。ゴールドとよく友達になったよね。私の中の七不思議の1つ。護衛は2人。

 最近知ったけれど、そこそこ良いところの出らしい。でも長男じゃないから妥当なところ。


 関係ない話としてシルバーは時間ぴったり。彼の領地にも時計台があるらしい。輸入ものらしいから私の所は自作だよって自慢しておいた。


「さすがゴールドの友達だね」


 これがシルバーの返事。どういう意味か聞かせてもらおうか。


「すまん遅れたー!」


 そして最後にやってきたのがゴールド。君は王都から来たんだから時間に間に合うはずでしょ……と思って、すぐに理由が分かった。

 なぜか馬車で来るって言ってて不思議に思ってたけど護衛が20人。そりゃ時間がかかるわけだよ。


 ゴールドは卵とはいえ勇者なんだから、ここまで護衛はいらないはずだと思って小声で聞いてみた。

 だって兵士の皆さんに聞かれたら文句みたいで気まずいじゃん。


「あの人達だれ? 護衛だと思うけど多くない?」

「あの人達は俺が団長をしている騎士団員達だよ。俺も大丈夫だと言ったら、この村に行きたいって言ってて……大丈夫か?」


 ほほー騎士団長とはゴールドも偉くなったね。騎士団といっても今の時代は普通に銃や大砲も扱える国の精鋭達の集団。この国の軍でも一部しかなれない名誉な仕事なのに。


「え、そういうのは早く言ってよ。大丈夫も何も国公式の騎士団だったら断りずらいじゃん。行きたいって、この村に滞在するって事でしょ?」

「す、すまん。そうだ。20人くらいならアオバならなんとかすると思って。代わりに交代制でブラウン領の兵士達に訓練をほどこすって事でどうだ?」


「ほんと? それなら大歓迎だよ! 兵士の憧れの騎士団直々となれば、みんなも喜ぶと思う! 宿屋に1番良い部屋を空けておくように伝えてくるね」


 隣で聞いていた私の護衛役の兵士が少し悔しそうな表情をする。ごめんね。


 にしても、なんていう棚から牡丹餅。でもなんでわざわざブラックリ村に? ははーん、きっと程の良いサボりの口実でしょ。旅行前に色々考えたくないし、まぁいいや。



「それでなんでブラックリ村に集合なの?」

「良い質問だねシアン。皆さんこれをご覧あれ!」


 私は完成したばかりの鉄道をお披露目した。ありがとうヴェール伯爵。ほんと凄腕の土魔法使いにかかれば、あっという間だね。

 普段は貨物用にばかり使っているけど、1日に1回だけ客室を何両かつなげたのを走らせている。今日はそれに乗る予定。


「うおー動き出した!」

「これすごいね。新聞でしか見た事なかった」


 みんなの称賛の声に大満足。

 少し騎士団の事が気がかりだけど、ガルドさんやエリー達に任せて出発!

もしかしたら今後は日曜日のみ、たまに2日に1回のルールを破って投稿するかもしれません。日曜日を除いて投稿が遅れる事があっても、4日間で合計2話の速度は守ります。

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