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大海

次のテーマになったのはゴブリン達からのお願い。畑は作ってもどうせまだ収穫できないんだから、新しいエリアを作って欲しいって。


 「特に魚はマスターがたくさん仕入れていきますからな。本村の市場はすごい事になっていますよ」

 「ふんふん魚が欲しいと。それじゃ決まってるね。もちろん……海エリア!」


 やっと来ました海エリア。外の世界では少し遠くてポイントが割高になるから今まで延期していたけど、さすがにそろそろでしょ。

 みんなも違う種類の魚を食べたいだろうしね。


 「先に確認しておくね。みんなは他にお願いは無い?」

 「我々、黒エルフは特にありませんね。もう願いは叶ったので」

 「ゴブリン側は私、キングを少しだけ強化していただけないでしょうか? まとめられる数を越えてきたので」


 もともと500匹のゴブリンを率いる能力を持ってるキングは、強化に強化を重ねて2000匹ものゴブリンを管理できるほどになっていた。


 でも今では本村だけで2200。鉱山の方は300匹ほどになって、ここにゼロフロアの代表としての仕事まで加わってキャパオーバー状態。最近も強化したばかりなのに全然追いつかない。ゴブリン達が増えるのは幸せな証拠だから良いんだけどね。

 これもそのうち解決しなきゃ。


 「うん。それはオッケーだよ。そしてもし他にお願いが無いなら……私は海に6万ポイント使いたいでーす! というかその後の拡張合わせてポイント全部使い切りたいでーす!」

 「はぁ!?」


 あれ……? 今日はそういう雰囲気じゃなかった? うちのダンジョンは早く広げるほど儲かるんだから早くって思ったんだけど……。


 「しかし何かあった時のためにポイントを残しておくのは重要ではないでしょうか?」

 「そこは安心して。村への交易は行くたびにお金貰えるシステムだから急にポイントが必要になってもなんとかなるよ! 次は3日後にはいく予定だしね~」


 そう。いつ冒険者が来るか分からない一般ダンジョンと違ってうちは安定してお金が入ってくる。やっぱり人生は安心と安定。そして最後はダンジョンでゆっくりモンスターの王様生活を……って妄想はここまでにしなきゃ。


 「なるほど。しかし少しでも危険をおかしてまで急がなくても良いんじゃないでしょうか? 我がダンジョンも同期ダンジョンに比べて大きくなってきましたし、安全な経営でも……」


 他の子からそんな声が出てきた。確かに私のダンジョンは累計ポイントは他のダンジョンよりも結構高い。えへへ。

 でも実は使用ポイントも高いんだよね……つまり他のとこよりもだいぶ稼ぐ効率が悪い……。


 言いにくいんだけど、理由としてはキング達から仕入れる時にお金を払ってるからなんだけどね。ゴブリンもエルフも、スミス達が作ったお金を受け取るたびにお酒とか欲しがるからさ。


 でもこれは止めるつもりは無いよ。モンスター達が幸せに生活できるのが1番大事だから……やっぱりお給料をいっぱい払う方がみんなもやる気が出るのか、昔よりも元気にしてるしね。


 「というわけで広い海で遊びたいからポイント使わせて!」

 「マスター。結局それが本音なんですね」


 あっ……。




 結局なんとか全ポイントを使い切る事を許してもらって今私はゼロフロアの端っこにいる。場所は本村の港の近く。こっちに市場も倉庫も全部集まってるから、川から先を海にしちゃえば効率も良くなるでしょ。


 今は川の先は壁になっている。良く考えたらどこから水が出てるんだろう。ダンジョンって不思議。

 私がマスター画面を開いてポチッと押した瞬間、6万ものポイントが消えて、代わりに数十キロも先まで水面が広がる。やっぱりこれだけじゃ物足りないなぁ。


 ついでに3万ポイントも追加投入じゃー! 待ってキング、いくらなんでもやりすぎだろって目で見ないで。違うの。聞いて? 今回ゼロフロアを広げたかったのはもう1つ理由があるだって。

 

 意外に思えて当たり前っちゃ当たり前なんだけどダンジョンにも天気や気候がある。今はゼロフロアが狭くて全体が同じ天気になって、例えば吹雪になると全土が影響を受ける。さすがに危なくて怖い。暖かくなって嵐なんか来たら終わりだよ。


 特に海とか山は天気を変えてくれやすいから、これで安心って思って作ってみた。もう海の向こう側は見えなくなった。40kmはいったかな? 見ても分からないから多分だけど。

 

 しかも自動的に砂浜まで付いてきたのは嬉しい誤算。夏が楽しみだな~。でもダンジョンって内陸にあるし水着ってあるのかな。まぁいいや。


 「こうして作ってみると景色が綺麗ですし、外の世界に来たかのような気分になりますね。一気に世界が広がったので今後が楽しみです」


 さっそくキングが楽しそうに海を眺めてる。もう、君が1番反対してたくせに。まぁ私も同じ気持ちだしね。海って向こう側に何があるかなってワクワクしてくる。たとえ向こう側が壁って知っていたとしても。


 「さぁ残りのポイントで向こう側にも陸を作るよ。キング、新しい世界に行きたいっていうモンスター達を集めてくれるかな?」


 後は船も頼んどこ。最初の小さい船と違って、今のエルフ達ならこの広い海を乗り越えられる物を作ってくれるはずだよね。

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