貧乏ダンジョンは難しい
「まぁいいや。そうと決まればさっそく獲物を捕まえなきゃだね! ちなみにここには毎日どれくらい人がくるの?」
「ダンジョンが出来たのが10日前。それでマスターがめでたく初のご来場者となります! フゥー!」
めでたくないよ! それって10日間収入0じゃん!
「なんで!? ダンジョンには冒険者とか来ないの!?」
「マスターも周りを見たでしょう? 人が来ると思いますか?」
あっ……最寄りの小さな町でも片道10日間……そもそも存在が知られているかどうか……。
「もしかして詰んでない?」
「大丈夫ですよ! 安心してください! 幸い魔物はたまに入ってきます!」
「良かった! どんなやつ?」
「ほら! 今もゴブリンが3匹います! これでウハウハですよ!」
お~! ゴブリン1匹で5ポイントだから合わせてなんと~15ポイント! 小さなパン3個で5ポイント……。
「ねぇわざと言ってる?」
「落ち込んでも仕方ないじゃないですか。ほら早く狩りましょうよ」
なんかエリーが段々人間っぽくなってきたなぁ。まぁそれもそっか。よーし! がんばれアオバ!
まずは未だに見ていなかったダンジョンの様子を見る。良く考えたらまだ自分のダンジョンがどうなってるか知らないってやばくない?
見たいと考えるだけで目の前に向こう側が透ける透明の画面が浮かんできた。マスター画面っていう名前みたいだね。もうちょっと名前無かったの?
ポイント交換欄とか今は0匹のモンスター情報欄とかは飛ばしてダンジョン情報欄を見る。
うーんと、この一番奥の部屋がコア部屋だね。ここに入られると大体死ぬと。今まではマスターがいなかったから入れなかったらしいけど、今はドアが空いてる。
命がかかってる感覚はあんまりしないけど初のマスターとしての戦いだし気を引き締めなくちゃ。えーっとコア部屋の前に通路があって……入口と。入口!?
「やばすぎでしょこれ! もう命の危機じゃん!」
「マスターなら解決できると信じていますので」
「ふ、ふーん。ありがとう」
エリーも結構優しいとこあるじゃん……。
「チョロいですねマスター^^」
「後で私が直々にコアを破壊してあげるわ」
そんな会話を続けながらマスター画面を操作してポイント交換欄に移る。良かった。ゴブリン達はダンジョンとも思っていなくて入口の通路でたむろってる。今に見てろ~。
「出来たばかりのダンジョンには200ポイントが支給されてます。それでゴブリンくらいならどうにか出来るはずですよ」
「ありがとうエリー」
せっかくだし後でも使える強い魔物がいいよね~。200ポイントで交換できるのは……。
黒ウルフ……20ポイント
え、黒ウルフって私でも勝てるあんま強くない魔物だよ!? 20ポイントもするの!?




