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71時限目 少年、覚醒する

「ここは…?」


エルトが目を開けると、真っ白な世界

あの時と同じ夢の中なのか…


だが、今回は違う点が一つある


「何だろう…、()()()()()()()()()()()…」

下を向くと、剣が心臓を突き刺していた


「な、何これ!?」

早く抜かないと…


少年は剣を抜こうにも抜ける気配が全くない


「無理に引き抜いてはダメよ」


懐かしい声がする

奥から()()()()がこちらに向かってくる


「父さん、母さん…」


しかし、二人の顔はどことなく険しい


「エルト、よく聞いて。あなたは今、死んだの…」

「…え?」


死んだ?

僕が?


「死んだってことは、ここは天国?」

「いいえ、()()()()()()()()


何を言っているのかさっぱりだった


父 オルトにバトンタッチ


「エルト、お前には一度だけ生き返るチャンスがある。俺たちが、お前の心臓に蘇生できる魔法を仕掛けておいたんだ」

「ちょ、ちょっと待ってよ!?二人とも何を言っているの!?蘇生とかあり得ないんじゃないの!?」

「普通に考えればね。でも、私たちの力を以ってすればそれは可能なことよ」

「でも…」

「それにね、悠長に話している場合じゃないの」

「…え?」

「あなたに恋しているお姫様たちがピンチよ」


リンゼがモニターのように、エルトの部屋を映し出す


その光景に、少年は何も言えずにいた…

正確には、どうしてこんな状況にと戸惑っていた


「ルル!!」

奥に剣で刺されて倒れているルルの姿が


誰だ、こんなことをしたやつは…

許さない…

一瞬にして怒りが込み上げてきた


「エルト、お前は彼女たちを救いたいか?」

「うん!!」

迷いなく答える


「良い返事だ!それでこそ俺の息子だ!」

「それとね、もう一つの魔法も施していたの」


もう一つの魔法?

「うまくは言えないけど、あなたの心臓に刺さっている剣が()()()()()()()()()()()したのよ」

「えっと…、何言ってるの?」

「だから、うまく言えないって…。ただ、その力はあなたにとっても彼女たちにとってもとてつもない物になるはずよ」

「とてつもない…」

「まあ、要するにだ。お前が持つ力をむやみに使うなってことだ」


と、エルトの体が光り出す


「蘇生が始まった合図だ」

「エルト、彼女たちの事しっかりと守るのよ」


そう言い残し、二人は遠くへ消えていった



姫たちの目の前に剣が振り下ろされる


目を瞑り、死が迫っていると恐怖を感じる


が、()()()()()()()()()


そっと目を開けると、イヤロンの部下たちが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


姫たちも視線を追う


「「「「「…!!」」」」」

思わず息を呑んだ


死んだはずのエルトが、起き上がっていた


「う…、うそ…、エルト…」

「夢…じゃないんですよね…?」


「そ、そんな…ばかな…。生き返るなんて…あり得ない…」

主犯のイヤロンも驚愕した


特殊能力(レアスキル)を持った彼でさえ、()()()()()()()()()()()()


少年は、痛みをこらえながら心臓に突き刺さった剣を引き抜く

当然、多くの血があふれるが、()()()()()()()()()

むしろ、()()()()()()()()()()()()


「何…、このすごい魔力は…」

「エルトの魔力なんか…?」


その刹那、少年はルルの元へ駆け寄った


「速い!」

「すごいとしか言い様がねえな…」


「ルル!!」

口元に手を当てる

息はまだあった


「待ってて…」

傷口に手を当て、治癒魔法 聖なる光(スターライト)をかける


「え、エルトが…」

「魔法を使った…?」


姫たちは再び驚愕した


魔力がほとんどない彼が、魔法を使えるなんて

奇跡以外考えられない


が、少年は実際やってみせた


傷がどんどん塞がっていく

やがて、ルルの意識ははっきりとしていく


「エルト…?」

「もう、大丈夫だ。あとは、僕に任せて」


彼女から離れ、スッと立ち上がり

彼らを睨む


「さて、僕の大切な人たちにひどい目に遭わせてくれたね。この落とし前、つけてもらうよ」

部下たちは、怯みながらも剣はしっかりと持っていた


そんな状態ではいい戦いとは言えない


少年は、戦う構えを見せる


だが、()()()()()()()


すると、部下たちは次々と倒れていく

気絶していた


そう、エルトはわずか2秒以内の時間で、全員を気絶させたのだ


「は、速すぎる…」

「ぜ、全然見えなかったぜ…」


以前、実戦形式で戦った時に比べて格段にスピードは速くなっていた


が、ここで一つ疑問が


あれだけ血を失っているはずなのに、どうして、彼は平然としていられるのか?


魔力で何とか堪えているからだろうか?

だとすれば、かなり無茶をしているはずだ


止めないといけない…

でも、彼からあふれ出す怒りのオーラがそれを阻む


残る敵はイヤロンただ一人となった

どうも、茂美坂 時治です

随時更新します

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