108時限目 少年たち、捜査を開始する
「局長、ここで召喚獣を喚んでもいいですか?」
「構わないが、何をする気なんだ?」
エルトはケリーを喚んだ
「私をご指名だなんて、また厄介事に首を突っ込んでるのかしら?」
「そんなところだ。それでなんだけど、君の仲間に協力してほしいんだ」
「話によっては断るけど?」
「そんな冷たい態度取ってたっけ?」
「冗談よ。話してみて」
エルトたちは事情を説明
「そういう事なら、うってつけの仲間がいるわ」
再び召喚用の魔法陣を書き、そのうってつけの仲間を喚ぶ
「ん~♡人間界に出れたのって何百年ぶりかしらね~♡」
男の声で女の口調で話す妖精猫が出てきた
「あらぁ~♡そこの男の人、なかなかいい顔立ちしてるじゃなぁい♡どぉう?私と付き合う~?」
クセのある妖精猫だな
「こら!エルトを勧誘するんじゃなくて、あなたの仕事を頼みたいのよ!」
ケリーが喝を入れる
「失礼しました、ケリー様。つい素でしゃべってしまいまして。それで、私に仕事というのは?」
お、ちゃんと話せるんだな
これまでの経緯を掻い摘んで説明
「それで、私の出番という訳ですね。エルトさんと言ったかしら?あなた、慧眼ね♡存分に働かせてもらうわ♡」
そう言って、妖精猫はすぐにどこかへ行った
「あ、名前つけるの忘れてた」
「今気にするところなの、それ!?あなたらしいと言えばあなたらしいわね…」
「ところで、彼女はどんな能力を持ってるんだ?」
「一言で言えば、スパイね」
「諜報能力に長けているってことか」
「他にも何人かの妖精猫が同じ能力があるんだけど、あの子がずば抜けているのよ。成功率は99.9%。どんな情報も必ず手に入れてくるわ」
「めちゃくちゃ優秀じゃないか!!」
「で、そっちはあの子の結果が来るまでここで待つつもり?」
「…え?」
「あなたたちでできることもあるのではと聞いてるのよ」
「いや、情報が少なすぎてどう動けばいいのか…」
「はぁ…」
ケリーはため息をついた
「あのね、情報が少ないからと言ってそこで終わるのはどうかと思うわよ。私も協力するから、キリエルの周辺を徹底的に洗い出すわよ!」
そっちもやる気満々じゃん…
どうも、茂美坂 時治です
随時更新します