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没2  作者: 零眼のメルト
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トリックか真実か

黒と赤の混じりあった鉱石は世界中で発見例がある。

僕達は第2番隊の輸送機に乗っていた。知夏さんと吾大さん、海汰さんは他の任務があって今日同行したのは僕とねいさんとゲインスさんだった。

「何か怪盗って聞くと絶対ファンが押し寄せてたりする漫画とかってよくあるよね。」

「あるよな。まるで警察が悪者みたいに扱われてな。」

「逆ですよね。」

3人でこんな話をしているとビンセントさんの声が聞こえた。

「入っても宜しいですか。」

「どうぞ。」

ビンセントさんは書類を持ってきていた。

「今回の対象、トロスパートについての情報を伝えます。まずはこれを受け取ってください。」

それぞれにプリントが配られた。

「トロスパートは様々な所で宝石や美術品を盗んでいます。」

プリントに目を通すと今まで盗んできたものがリストになっていた。

「奴の厄介な所の一つ目はファンが多い、というところだ。予告状をメディアに送り、それを報道させる。そして人を集めてスタイリッシュに盗み、野次馬の心を盗んでいきました、というところだ。」

ビンセントさんは少し頬を赤らめていた。普段冗談とか言わない人なのだろう。因みに結構受けていた。

「まずその野次を抑えるのに人がとられるというわけだね。」

「そ、そういう訳だ。そして二つ目だが、奴も黒血者だ。」

「能力はどんなもの?」

「一つ目は交換の能力だ。」

「ちょっと待って」

ねいさんが止めた。

「一つ目?」

「とても信じられないが奴は二つの能力を持つ。」

驚いた。まさか二つの能力を持つ者もいるとは。

「それって何か怪しい研究の産物とかではないでしょうね。」

「全くわからない。奴を捕まえる他知る方法は無いだろう。」

「とりあえず能力の説明を聞こう。」

ゲインスさんがねいさんを落ち着けた。

「まず一つ目の交換だが、やつが手に持っているものと視界に入っているものの内一つが入れ替わるという能力だ。銃を持った警察が来ても楽に銃を盗めるということだ。二つ目の能力は爆発。奴は爆発を好きに操ることが出来る。」

「小型爆弾とかではなくて?」

「爆発が奴の近くで起きても全く無傷だったことからそう考えた。」

なかなか厄介なものだと思った。2人もまた、予想外だったそうだ。

トロスパートに二つの能力があることを知った三人。次回、トロスパートによるトリックが起こる。どうする、SUBTeam。

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