表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
没2  作者: 零眼のメルト
24/36

良くも悪くもある知らせ

世界中心機関軍:1番隊から12番隊まである。1から6番隊まではそれぞれバランス的な兵の分け方になっているが、7から12番隊は医療、潜入、防衛、空軍、海軍、陸軍に長けた者達のいるチーム。何れもエリートの揃うチーム。SUBTeamは13番目である。

僕は自室で昨日までの怪奇窃盗事件のことについて考えていた。普段あんな大変な事件を解決していると思うとどれだけ凄いのかが身にしみてわかる。僕は部屋から出て、subteamの部屋へと出て、廊下に出た。特に何か思いつくことも無いので、射撃場に向かうことにした。因みに、今日は休みなのでメンバーの方たちはそれぞれの時を過ごしている。廊下を歩いていると、知夏さんと偶然会った。

「あら、ケイ君。もう大丈夫?」

「かなり良くなりました。」

「それは良かったわ。ところで、今から何処に行くの?」

「射撃場に行くところです。」

「行ってらっしゃい」

知夏さんは微笑んでそう言った。その時、知夏さんの後ろから誰かが足に抱きついた。

「お姉ちゃん…」

「大丈夫。お姉ちゃんはここにいるから、お医者さんに診てもらいな。」

「寂しい…」

「何時でも駆けつけるから安心して。」

後ろから白衣を来た医療チームの人が来た。

「はあ、急に走り出すもんだからビックリしましたよ。」

「すみません。ほら、お姉ちゃんはあなたがお医者さんに診てもらわないと心配なの。」

その女の子はうなづいて、医療チームの人と共に歩いていった。

知夏さんは少暗い表情になった。

「実はあの子、タムル村出身でね。事件のせいで、記憶を無くしてしまったの。」

タムル村。暴走族に跡形も無く消されてしまったあの凄惨な事件は記憶に新しい。

「だから、私はあの子のお姉ちゃんとして生きる。そして、2度と不幸な人が増えないように戦い続けるの。」

「僕も、国の方達と世界の平和を守ると誓いました。subteamのメンバーとして精一杯頑張ります。」

知夏さんは明るい表情を取り戻していた。

「ねいさんがあなたを選んだのは多分あなたが私たちを引き寄せたかもしれないわね。その大きな正義感があなたにはあるもの。」

僕は照れて、頭をかいた。

「ごめんね。長話になっちゃって。私は施設の周りを散歩してくるね。」

「了解しました。」


───────────────────


射撃の練習を終え、subteamの部屋に入るとねいさんとゲインスさんが電子黒板をテレビにして、見ていた。

『次のニュースです。あの、世間を騒がせている怪盗トロスパートがこの番組宛に予告状を送ってきました。』

2人の目線がテレビへ向けられる。二人共少しイラついているようだ。

『明日の夜、ゲンベルト博物館より、深紅と漆黒の血晶を頂きます。怪盗トロスパートより』

『いやはや、今回もどのような華麗なトリックを見せるのか、みものですn』

ねいさんがテレビを切った。まあ、怪盗側や見ている側からしたら愉快で、面白いだろう。しかし、コッチや被害者からしたら面白くも何でもない。その気持ちはよく分かった。いきなり、インターホンがなった。

『第2番隊隊長 ビンセント=ラグです。』

僕が扉を開けると一礼して部屋に入った。

「ねいさん、先程のテレビご覧になられましたか。」

「ええ、見たわ。悪役が引き立てられるのは少しね。」

「実は、とてもお恥ずかしいことですが。」

ビンセントさんが手を握った。

「前回の作戦にて取り逃がした奴の捕獲を、どうか手伝ってもらえませんか。」

ねいさんは立ち上がった。そしてビンセントさんの前に立つ。ビンセントさんの周りにチラチラと白い冷気が飛ぶ。ねいさんが口を開いた。

「もちろんよ。」

世間からチヤホヤされる怪盗トロスパートにイラつくねいとゲインス。ビンセントの屈辱を晴らすことは出来るのか。次回へ続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ