策士で詐欺師
ゲインスの作戦が今始まる
俺は服ときっと奴らが持っているであろうワクチンを頂きに行く作戦を話した。
「しかし、何故直ぐに患者を殺さなかったのか。うーん。」
「善人には確実に分からんだろう。奴らは自治区の住人の財を全部頂いて更に治療をして、そのお題を頂くつもりなのさ。」
ケケケと笑った。
「お前、悪人か。」
「元な。まあ、まだ奴らがただ単に注射を武器で用いただけなのかも知れんがな。まあ、それだけでも十分だ。」
そう言って作戦通り、俺は培養人工血を口に含んだ。
「おいおい、やっぱり無茶なんじゃないか?」
「あいおううあお、うっんぐッ」
必死で口を抑えた。
「やあ、いっえいあ〜う」
「成功を祈る。」
今回の作戦はこうだ。俺が血を口に含んで奴らの事務室まで行く。そしてドアの前で血をぶちまけて弱ったフリをする。きっと奴らは自分で生み出したウイルスが毒性が強くなり過ぎて死にそうになっていると感じる。患者が死ねば利益も減ると考えて必死でワクチンを持ってくる。それを奪い取って患者を全員救出。もし奴らが白なら黙って病気のフリだ。成功のみ考えながら歩いていると事務室へ着いた。やっとこの吐きそうな感じを脱出出来る。携帯でメールを送る。
『目的地到着、発射します。』
…………『そうか、なら迎えに行こう。』
一瞬は?となったが全部察して吐き出した。任務完了、やったね。じゃねーよ!!!!!
クソッやられた。俺は事務室に入ると誰もいなかった。全員仕留めるつもりで行ったからあっちも全員行ったか馬鹿どもめ。取り敢えず試験管のラベルを見ていく。これでもない。これは元凶か、持っておこう。これは、黒い液体?いや、これではない。そうして試験管を30ほど調べてようやく見つけた。後はここにある白衣を取り戻すだけ。
「オラァァァ!!!!!吐血野郎出てこいやァァァァァ!!!!!」
コッテコテやなぁ。そう思いながら洗濯物の下に潜り込んだ。ああ、何か手はないか。ポケットを漁った。きっと俺のことだから何か道具が入ってるはず。ポケットの中から出てきたのはゾンビマスク。マジかよ。取り敢えず白衣には大量の血、さっき吐き出したやつ、が、付いてるし行けるか。
「うぼぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
自分でもよく分からん叫び声を上げながら突っ込んでいった。
「ァァァァァ!!!!!あいつあれ使いやがった。感染するぞぉ、逃げろぉぉ!!!!!」
何だか上手くいったみたいだ。てかあのヤロー共ゾンビウイルスも持ってるのかよ。ハア!?取り敢えず隠れた。手持ちはゾンビマスク穴あき白衣、試験管1杯のワクチン。飛行機に戻ればワクチンの培養をしようと思えば、だがしかし、絶対に張り込んでいる。あ、あれやるか。
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「見つかったか。」
「まだだ、畜生どこ行きやがった。」
バサッ
「おい、なんか音したぞ。」
「見に行くぞ。」
そこには血まみれで倒れる男が1人
「お、おい、こいつ死にかけてるぞ。」
「や、やばいぞ。死んだらまずいよ。ワクチン取ってくるぞ。」
「お、俺も行くぞ。」
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「おい、あの血だるまどこ行った。」
「俺はあそこで見かけてワクチン持ってきたが。」
「取り敢えず全員ワクチン持ってれば徘徊血だるまどうにかなるだろうさ。」
「ああ、クソッ」
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「そういえばあいつどこ行った。」
「知らん、ワクチンでも取りに行ったんだろ。」
「ボスからの連絡だ。何だ?」
『ギビーがやられた。ワクチンを盗られた。警戒しろ。』
バキッ
鈍器で殴る音がして倒れる男達。
「全くゲインスはこういうことをやり遂げるから優秀だな。」
「それほどでもあるぜ。さあ、ワクチン使って非感染者を増やすぞ。」
その時銃声がした。バレたか。俺達は護身用の銃で対抗をした。
「事務室に向かう。ボスを人質にとる。行くぞ。」
追手が来る。もう追いつかれるか。畜生。その時追手の何人かが倒れ込んだ。治療した市民だ。手でグッドをやりながら走っていった。
「オラァァァ!!!!!卑劣野郎出てこいやぁぁぁぁぁ!!!!!」
中にはボスらしい者がいた。
「フンッ、まさかここまでやられるとはな。だがな、」
ポケットから注射器を取り出した。
「こいつがあればお前らを殺れる。ここでな!!」
そう言ってそれを指した。
「おい、あれって黒血じゃないのか。」
高笑いをするその男。だが、苦しみの表情に変化した。うめき声を上げてうずくまる。そして叫んだ。その瞬間彼の全身から黒い結晶が生えた。それは赤い液体を滴らせ、漆黒の闇を見せた。追手は呆然としている。報告の対象がまた一つ増えた。
黒血の新たなる謎。物語はまだまだ続く。




