表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/93

25

 翌日から、美也子は『先生』になった。

 こういった旅回りの座には子供がつきものである。もちろん旅中で生まれた子供もいるが、大半は一座に引き取られた孤児たちだ。

 これが実に良く出来た救済のシステムだということを、美也子はつい最近知った。

 身寄りも無く、働く術すらない子供に徒弟として寝食の保障を与える。軽業などは幼い頃からの修行が将来の芸に大きく関わってくるのだから、一座としても無駄な投資というわけではない。そんな子供たちの面倒をどこまで見るかは座長の性格によるところが大きいが、少なくともこの座では座長自らが教鞭を取って、最低限の読み書き計算を教えている。 

 美也子は算数の助手として抜擢された。

 文字が見慣れない形だという以外の法則はあちらと同じだ。即ち十進法であり、乗除算、加減算も知っている。数字さえ覚えれば、子供の算術を教えるには困らない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ