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プロローグ2『狩り』

暗闇が薄れて、序々に町並みが実態を伴い、それと共に町の喧騒が耳に痛い。

「誰か盾いないかっ!!」

「大鼠の皮を買い取るぞっ!!誰か持ってないかっ!!」

「弓師必要なPT(パーティ)あるかっ!!」

町の喧騒を聞きながら、空を見上げ、太陽の眩しさに目を細める。

すると不意に、肩が叩かれる。

「よお」

そこには、片手剣装備の友人、灰原が立っていた

「待たせたか?」

「いや、俺もさっき設定が終わったところだ。」

早速スキル設定を見せてくれと言うので、公開する。

「『生産スキル:刀鍛冶/スキル:《速度強化》《範囲認識》《威圧》』か…」

なぜか反応が悪い

「何か拙かったか?」

「いや、お前は・・・何をする気なんだ?てんでばらばらだ。」

「いや?とくには。」

「・・・まあいいか。俺はケンって名前にした。フレンド登録よろ」

右手での握手で、フレンド申請をする。

ケンが怪訝そうな顔で聞いてくる

「ところで、名前がキョウなのは分かるんだが、なぜ髪を銀髪にしたんだ?別のゲームでは普通に黒だったと思うのだが。」

「えっ?いや、俺は黒で設定したぞ?」

たしかに黒にした記憶がある。

「って事はバグか…まぁ、この程度ならいいだろ?」

「ああ、そうだな」

ケンが唐突に話を変える

「さて、とりあえず狩りに行こうと思うのだが。説明は要らないならここで別れるぞ?」

「いや、頼む。」

「それじゃあ、人の少ない南海岸だな。」



このゲームは最初、パトリアという町から始まる。

広さは王都の三分の一ほど、海にも森にも面しているが、王都への道は巨大なモンスターによって塞がれているため、年に三度来るか来ないかの貿易船に頼っている状態である。

そのため、最初のステージは、北東の森・南海岸・無帰(かえらず)の山の三つで、北東の森がチュートリアルステージである。

(無帰の山は、プレイヤーを瞬殺するLVのモンスターがうようよしているため、初期で行くのはM(マゾ)プレイやーのみである)




南海岸には、空に浮く魚がいた。

それを確認したケンとキョウは各々の武器を数回振り、感触を確かめる

「試作版は、ほかに土竜がいたから地面にも気をつけろ。」

ケンが注意を促すと同時に、キョウが横に跳躍すると、地面が盛り上がり、頭にドリルがついたモグラが現れた。

「キョウは土竜を頼む」

ケンは、浮遊魚に盾をぶつけ、キョウから距離をとらせる

土竜は、攻撃をかわされたとみるや、もう一度地面にもぐった。

やはり最初だからか、《威圧》は効いていないようである。

通常のプレイヤーにとって完全な死角のため、地中からの攻撃はかなりの脅威だ。

しかし、《認識強化》は自分を中心とした全方位の気配を認識するスキルであるため、正直無意味であった

攻撃のタイミングで、後ろに下がり、回避。土竜がもぐるまでの間に刀を突き刺して、一気に引き上げる。すると土竜は、ひるんで、距離をとろうとした。背中を向けて逃走しようとした土竜の頭に、刀を突き刺すと土竜は動かなくなった。

最初に支給された採集用ナイフでモグラに触ると、モグラの死体は消え、アイテム獲得の表示がされた。

すると、ケンも終わったようで、こちらに近づいてきた。

「うん、それなら一人でもやっていけそうだな。」

ケンが、唐突に話を変えてきた

「俺は、テストプレイヤーだった頃の仲間と一緒にやっていくつもりだが、キョウはどうする?」

「俺はソロでやっていくつもりだ。」

そうか、じゃあ、がんばれよ。そう言い残して、ケンは町へ戻った



新しいスキルを入手するには、神の欠片というアイテムが必要である。

神の欠片は、一種類のモンスターにひとつ出るアイテムで、それを消費することによって新しいスキルを習得できる。



南海岸を、主に砂浜土竜を倒しながら(浮遊魚は、非アクティブモンスターなので、こちらが攻撃しない限り攻撃してこない)採集をして、奥へと進んでいた。

しばらく進むと、RPGでおなじみのスライム(青色)がうごめいていた。

スライムといっても某有名RPGのような可愛いものではなく、真ん中に球体があるだけで、顔などがない。とりあえず近づいてみると、向こうも近づいてかたので、どうやらアクティブモンスターのようだ。

とりあえず斬ってみると、切れたが、またすぐくっついてしまった。

《威圧》の効果か、ひるんだスライムに対して、攻撃を繰り返して、ごり押しで殺した。

採集用ナイフをスライムの死骸に当てると、キョウの体が光り、メッセージが表示される

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

『神の欠片』を入手した。

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

「神の欠片か…今は必要ないな。」

使わずにとっておき、歩いていくと、一番奥までたどり着いた。

「もう日が落ちかけているな」

ということで、今回の探索は終了し、キョウは道を引き返していった。


*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

獲得アイテム

 『土竜ドリル(小)』×1

 『砂浜土竜の皮』 ×5

 『神の欠片』   ×1

 『未鑑定の草』  ×28

 『未鑑定の石』  ×23

 『未鑑定の結晶』 ×12

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*


*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*

-キョウ-

武器

なまくらの太刀

装備

駆け出しの服/駆け出しのズボン/駆け出しの靴

生産スキル

《刀鍛冶》

スキル

《速度強化》《範囲認識》《威圧》

*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*

主人公の現状です(一文無し)



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