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たゆとう  作者: そら
17/25

第17話  挨拶は基本、のはず

1年3組のクラスに、担任の白石先生と入っていく。


予想通りの、何と言うか自由な方々だった。


机と椅子はどこにあるの?そんな感じの教室。


床に直接座って、カードをやっている人たち。


どんぶりにあるサイコロを振っているのを、取り囲んでいる人たち。


その周りに散乱している、お札や硬貨も無秩序さに更に輪をかけているようにしか見えない。


女の子たちも、そのまま床にすわりこんで、メールや化粧に余念がない。


私がさすがにあきれて見ていると、担任の白石先生が、今日はちゃんと、転校してくる私のために、こうやって揃ってるんだから、カワイイもんだ、と私をからかうように見て言った。


ふ~ん、この担任、どうも私がお気に召さないようね。


お互い様って言葉が、最近好きだわ。


どうしようか?と思っているうちに、白石先生が大きく声をはりあげ、こちらを見るように言う。


ふ~ん、教室にいる生徒らしき残骸どもが、それなりに白石先生の声に反応している。


この担任には一目置いているってわけね。


さて、私はこの残骸どもに、どういう感じでいこう。


そのままお嬢キャラ通して、様子見でいいか。


何せ、このお嬢キャラ年季が入っているからね。


ちょっやそっとじゃ崩れる事はない。


私は残骸どもの方に、まるで信じられません!的な顔をして、フルフル感を忘れずに、一番最初の自己紹介を、小さな怯えまじりの震えそうな声で言った。


「聖泉女子学園から、転校してまいりました、しの・・、いえ三島薫でございます。いろいろとお教え下さると助かります。どうぞよろしくお願いいたします。」


優雅な所作を心掛け礼をしながら、心の中では、ええ、本当にいろいろ教えてもらいましょうか、そう思い笑っていた。





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