1-1 俺の人生しょーもな!!
良かった呼んで行ってください
皆さんこんにちは
俺の名前は、西園寺 晴人
ただいま人生最大のピンチを迎えております。
「家にいるのは分かってんだぞ!!さっさと出てこいやオラ!!」
ただいま闇金に凸られております。
まず何故こうなったのかをお話したいと思う。
うちの家系はいたって普通の家庭である。三人兄弟の1番下で生まれた俺、3つ離れた双子の兄、銀行員の父に専業主婦の母
とても恵まれた家庭だ。
まぁ、そんな家族からはとっくに縁を切られているのだがな。
いやまぁ、元はと言えば俺がギャンブル三昧で、金遣いが荒く、仕事に就いてはすぐ辞めを繰り返したのだから、見放されて当然である。
親には借金肩代わりしてもらったのが300万
結局それでも懲りず闇金に手を出し、膨大な利子で1000万まで膨らんでしまっていた。
うん、わかるよ
こんなやつ早く死んだ方が良いのは、
でも、死ぬのって怖いじゃん?
俺痛いの嫌いだし
そんなこんなで絶賛ピンチなのである
「とりあえず、ベランダから逃げよ」
俺は忍び足で玄関にある靴を取り、ベランダから外に出ようと身を乗り出した。
俺はそこで気づいてしまった。
「あ、ここ7階やん」
気づいた時には既に遅し、
自由落下して行く自分の体
(ああ、おわた)
これが落ちてみるとびっくり、ほんとに走馬灯ってあるんだなと実感
(しょうもない人生やったな、生まれ変わったら億万長者にしてください)
そんなことを考え目を瞑る。
しかしいつまでたっても意識が途切れない。
というか自由落下していたはずなのにその感覚すらない。
(あ、もしかしてもう死後の世界か?)
そんなことを思い目を開けると、何故か見知らぬ草原だった。