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竜技の師と弟子  作者: 鷹城
第3章 トリガーエンパイア編
88/112

第88話 そして巡り合う

不定期投稿ですが、よろしくお願いします。


死んでいるスレイプニルの()()()()()()()()()()()()()()()()陽竜ひりゅうジュアと迷宮竜めいきゅうりゅうロビンだった。


「意外な結果だったけれど利用できたわねロビン、他にもスレイプニルに勝てる竜が存在していたなんて……」


「そうだねジュア……稲妻龍いなずまりゅうはまだ来てないようだね」


分乱取プランドル


ロビンは手に透明の球体を発現させ、スレイプニルの近くにかがみ込む。


その手をスレイプニルが掴んだ。

ロビンは驚いた。


「スレイプニル! まだ生きていたのか?」


「そなたらは……余の傀儡くぐつだったはず……」


「あぁ、君の竜能りゅうのう闇劇家あんげきかだっけ?竜染化りゅうせんかで竜にした者を強制的に洗脳させる能力ね……」


ロビンは哀れそうに見下ろして言う。


「そんなのもうとっくに解除しているよ、僕もジュアも……」



「何故だ……」



「ややこしいけれど君に竜染化りゅうせんかを受けて僕とジュアは竜になった……そして君は僕達を洗脳しようと闇劇家あんげきかを発動した……でもね、その時僕はすでに発動していたんだよ螺琵輪州ラビリンスをね……すると君が僕達にかけた洗脳は『迷宮化めいきゅうか』されたんだ……洗脳を迷わせると次第に疑問を抱く……そして僕とジュアはその内故郷の事を思い出したっていう話さ……あっ、ちなみにウラノス、シオン、ピアは僕達の故郷とは全く無縁の事だから……」


「まさか、最初から余を……裏切るつもりだったというのか」


「裏切るというよりも僕達の目的はこれ」


ロビンは手の平に浮いている透明の球体を指差す。球体にはスレイプニルの手から緑色の煙が吸い込むように寄せ集めれ透明な色を緑色に変えていく。


「余の竜技りゅうぎが目当てか……」


「そう、僕の竜力りゅうりき分乱取プランドルは相手の竜技りゅうぎを球体に吸い込み"得る"力……1つまでだけどね」


「……余の竜技りゅうぎは特……」


「特別……そう言いたいんだろ」


ロビンはスレイプニルの話を遮る。


「うん、分かってる、だから僕達は君の竜技りゅうぎを狙ったんだよ何処を探しても君の竜技りゅうぎは見つからない、僕達の故郷ではりゅうは希少な存在……()()()使()()()


「あぁ、それと君が今まで竜染化りゅうせんかして来たものはみんな解除しておくよ……まだ君の洗脳を受けているりゅうもいるかもしれない……そんなの可愛そうだ」


「ロビン、ジュア……やめておけ、新たな封刃一族ふうじんいちぞくを解き放つ事になるのだぞ!そうすれば我ら竜は根絶やしになるかも知れないぞ」


ロビンはその話を無視して続けた。


「関係ない……」


「そう、関係ないわ、スレイプニル……私達はどんな事があろうとも故郷に"輝き"を灯して見せる」


ジュアはそう言った後ロビンに声をかける。


「ロビン、出来たの? それ」


ロビンの手に浮く球体が下から上まで緑に染まっていた。


「あぁ! 出来た! 僕達は完全に"竜染化りゅうせんか"を得た!」


ロビンはスレイプニルを見た……もう息絶えている。



ーーーーーーーーーー


稲妻龍いなずまりゅうジルは向かう先で5人の竜を感知した。


視界はジルの鳴神視ナルカミで電脈が流れる人影を見ているようで誰なのか区別しづらかった……


3人は倒れている……2人は敵なのか味方なのか……


「おや、来たのね稲妻龍いなづまりゅうジル、噂をすればやっぱり来るものね、そして相変わらず強そうな目ね……」


立っている2人の内1人が話しかけて来た。


「その声は!? お前はさっき俺が倒したはずだ!隣の奴は味方か!」


「その通りだよ、君に名乗る名はないけどね」


「いや、俺が聞きたいのは倒れているのは誰かと言う事だけだ」


「……スレイプニルと後は知らない青い龍と赤い竜よ……」


とジュアが答えた。


スレイプニル!?こいつらが倒したのか!それに青い龍はエンジュ!赤い竜はラヴァか!


「エンジュ、ラヴァ!返事してくれ!」


「どうした? ジル? 俺はここだぜ?」


ジルの背後から声が聞こえる。


「ん!?ラヴァ! 後ろだったのか」


ジルは後ろを見た、5人の人影が見える。


ラヴァが誰かに肩を貸している様子。そしてその後ろから人影が更に3人。


「ジルさん!その目どうしたんですか?」


小さい人影が近づいて来た。


「その声はソウだな!」


「その声はって……ジルさん……はっ!大変だ! エンジュさんとバロウさんが!」


ソウはジルの背後に倒れているエンジュとバロウに寄った。


「お主らはここで何をしている?」


ギアはロビンとジュアを指差した。


「ギア……あいつらは闇劇家あんげきかだ……俺は洞窟であいつらに襲われた」


岩龍がんりゅうログがギアに言った。


「成る程な、スレイプニルの手下か!ソヨカ……行くぞ!」


ソヨカはスレイプニルを呼び止める。


「まってギアじぃあそこに倒れている黒いりゅうはもしかして……」


「なに!? スレイプニルじゃと……」


ギアは発現しかけた風の槍を一旦中止した。その後ロビンとジュアの背後から足音が聞こえて来た。


「スレイプニル!? 倒したの!?」


驚いているのは意識が無いリィラを背負った白い竜リペアだった。その隣にセレンが立っている。


「おぉ、リペア無事じゃったか! 安心したわい」


「ギア!ソヨカ! 貴方達も無事で良かったわ……そしてあなた達は?」


リペアはロビンとジュアに問いかける。


「敵です、リペアさん気をつけて下さい」


(こいつらとはさっき会った、スレイプニルの隣にいた!)


セレンは警戒する。


「やれやれ、ジュア……そろそろ逃げようか?"竜染化りゅうせんか"はもう手に入れたし」


ロビンは正面と背後を見て、ジュアに声をかける。


「そうね……」




時炎怒ジエンド!……すまねぇ、ログちょっと肩下ろすぞ」


火龍ひりゅうラヴァは炎の刃を構えた。


「傷の方は大丈夫だ……俺も闘える……忘岩ボウガン!」


「あんま無理すんなよ」


「……あぁ」


ログは岩で生成された弓を引き絞る。


嵐翠ランス/嵐翠ランス


風龍ふうりゅうギアとソヨカは風で生成された槍を構えた。


治薬磁(チャージ)!……エンジュさん何とかしてみせますから! 気をしっかり持って!」


ソウはバロウとエンジュを診ていた。


(エンジュさんは微かだが息がある! エンジュさんに守ってもらった恩をしっかり返すんだ!……バロウさん……そ……そんな……)


叢雲(ムラクモ)!」


セレンは水の刃を空中に5本発現させた。


「リィラごめんね、今ちょっと下ろすわね」


リペアは背負っているリィラをゆっくり下ろし近くの壁にもたれさせる。そして刀を発現させる。


隠壜式武竜(インヴィンシブリュウ) 奥義!」


リペアが刀に力を込めると刃は透けて見えなくなった。


ラヴァ、ギア、ソヨカ、リペアはロビンとジュアに接近する。丁度挟み撃ちだ。


セレン、ログは遠距離からそれぞれ水の刃と岩の弓矢で狙い撃つ。





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