第76話 銃躙(じゅうりん)の再開
不定期投稿ですがよろしくお願いします
ログは敵が倒れて動かない事を見て、真化竜技を解除していた。
「ハア......ハァ......終わったか.......」
良かった……ギリギリだったが意識を取り戻せた……
パイソンはもう......
ログはパイソンの心臓部分に刺さった岩の刃を哀れむ目で見た後、背を向け一室の出口に向け重たい足を動かす。
パイソン......悪いが俺は先に行かせてもらう。真の敵を見定めるまでは負けられない。
急がなければ......皆.....無事でいてくれ......頼む
*
*
*
「爆流貫」
長い鉄の廊下の宙を幾つか水の弾が素早く射出される。
「爆図火!フラゴル レクタングルぅ!」
それに対するは爆発による長射程による攻撃。
敵の銃帝六射マーレアと元銃帝六射の爆攻竜バロウとの交戦が始まっていた。
「ワニドラゴン!あんたとあたしじゃ相性が悪いよ」
「黙れ、えっとお前名前は?」
「はぁ!? マーレアだけど!? なんで聞くのよ裏切り者が!」
「気まぐれだ!」
「……そうかい」
マーレアの背後に水車が再び現れ水の弾を撃ち込む。
「爆図火 フラゴル サークルぅ!」
バロウは自身の周囲を円状に爆発させ身を守る。
「爆図火 フラゴル トライアングルぅ!」
バロウは見えない爆煙の向こうに肩に担いだ紅鉄から火の玉を撃ち込む。
周囲に立ち込める爆煙が突然バロウの元に伸びていく、三角錐状に、そこから隠れ出てきたのは水の弾だった。
……なにぃ!?
バロウは咄嗟に来た水の銃弾を担いでいた紅鉄で受けるもいくつか被弾した。
「ちぃ! マーレアの奴め!……なんだぁ!?」
バロウの被弾し、血が流れている場所が前方に引き寄せられるように向かっていく。
……血が吸われてるのかぁ?
バロウは咄嗟に血が流れる箇所を押さえる。しかし、両手だけでは全ての傷の箇所の吸い込みを抑えられなかった。
「爆図火 フラゴル レクタングルぅ!」
バロウは一旦傷を抑える事をやめ、晴れかけた爆煙の向こうにうっすら見えるマーレアに向けて攻撃を放った。
マーレアは背後に浮かばせた水で出来た水車を半分にしそのままぶつけ、相殺させた。
爆発は最小に抑えられ黒い煙が立ち消える。が半分になった水の水車は消えかけていたがまた水分を作り始め元の大きさになる。
「ほらほら! 言ったでしょ! あんたのファーストウェポンは水に弱すぎるのよ!」
「あぁ!? 水だと!?」
……そういえば、そうだ……エンジュの水の刃に切られた時爆発しなかったな……ありゃ水だったからか!
「ガッハッハ!そのようだな! だがな、マーレア」
「いちいち、名前呼ぶな、ワニドラゴンが!」
「フン、教えてやろう!俺のさっき撃った爆弾があっただろう?」
「あぁ、わざわざ迎撃するまでもなかったね……私の横を通り過ぎてったよ……数撃ちゃ当たるって感じだねぇ……そこは共感できるけど、まぁ当たらなきゃ意味ないねぇ」
「今から当たりに行くんだよ!俺の爆弾は曲がる。」
……火灯差知で分かる……もうすぐそこだ。
バロウがそう言った直後マーレアの背後から火の玉が戻るように帰ってきた。
マーレアはそのまま爆発を受け、金切り声を上げる。
「あぁ! もう! 痛ったい!」
しかし、マーレアが負っていた傷がしだいに治っていく。
「……ほう、生きていたか」
「なんで生きてたか教えてあげるわ……私のセカンドウェポンの"血流蘇生"あんたから吸った血を利用させてもらったよ!」
「そして、その血を吸う手段は私の爆流貫に撃たれるだけで行なわれるのさ。」
バロウは笑う。
「そりゃいい、骨があるなら撃ち放題だな!」
「生憎あんたに撃たれてばっかりもいられないわよ!」
「爆流貫!」
「爆図火!」
2人の激しい爆発と水車弾がぶつかり合う。
*
*
*
「待て」
ログは呼び止められ、寒気を感じた。そこには倒したはずのパイソンが立ち上がっていた。
「何故?」
「どうやら、ラメアのおかげらしい」
「俺の"心"を持った六模流場が1人でに動き俺に利帰場令所を撃ち俺を蘇らせてくれたみたいだ……どうやら俺はこの力に認められているらしい……そして……」
「銃 の 帝 国」
「このチャンスを逃すか……一度は負けたが、まだ闘えるぜ!」
パイソンは真化竜技を発動させる。




