第33話 リペア
初めましての方は初めまして
不定期投稿ですがよろしくお願いします。
龍治院の出来事から2日後......リィラは龍治院へと来ていた。白い龍リペアのことが気になっていた。
「あ、リィラ! おはよー 」
.....あっ、ロウラさんだ.....
白衣を着用した。青い髪の毛の女性がリィラに声をかける。
何やら手には薬品やら、書類やらで忙しそうに見えた。
「おはようございます、ロウラさん、今日も忙しそうですね....」
龍治院の出来事があっても、相変わらず治療士としての仕事は続けているようだ。
龍治院での戦闘で破壊された窓ガラスや穴が空いた床などは、ウラノスの竜技が解除された時にすべて元に戻ったのは不幸中の幸いと言えるだろう。
おかげで龍治院での事を知る者は治療士ロウラと院長のみになったのだから、他の治療士や患者に知られず、騒ぎにならずに済んだのだ。
「えぇ、そうね、今日も患者さんが20名は来てるから...
でも、大丈夫よ....院長がいれば治せない怪我や病気はないからね....リィラに伝えたい事があるの......」
私に伝えたいこと...?
「もしかして......」
「リペアが目を覚ましたわ、会っておいで、今はちょっと
体が疲れているみたいで寝ているわ 」
「分かりました、....場所は?」
「4Fの7号室ね! 」
リィラはロウラと別れ4Fまで中央のリフトで向かう。
私の育て親は.....本当にリペアだったのかな...
見覚えがない...全く.....
でも...昨日ラヴァは怒ってた......
尻尾を思い切り地面に叩きつけて、顔に生えてる紅い髭を獅子のように逆立てて、身体中の赤い鱗から漂よう熱気なんか凄かった、近くにいるだけでのぼせそうだった。
すごく、怒っていた。
(リィラ、いい加減にしろよ! 俺とてめぇはな!
前に村から逃げた時があったろ、その時にリペアが命を張って庇ってくれたんだぞ、ショックで忘れたのかなんか知らねぇが、助けられた事を忘れてんじゃねーよ!
もし、誰かの仕業なら俺は探す! 原因を!絶対に思い出させてやるからな! )
昨日そういって火龍ラヴァはズカズカ1人どこかに行ってしまった。
...原因探すって言ったって、無かったらどうするのよ...
リペアに話を聞けば済む問題じゃないの......目覚めるまで待てばいいのに......
そう考えながら歩くとリィラは4Fの7号室の前に着いた、
扉を開ける。
リペアが部屋の隅のベッドにいた。上半身だけは起こし壁にもたれ、後はベッドの布団に隠れている。
「あなたは? 」
そうなんだ...リペアも私の事を知らないんだ.....
ラヴァだけが、知っている......
どういうことだろう....
「...初めまして、私、リィラって言うの! 」
「そう、私はリペアよ、名前しか分からないみたい....」
リペアは身体中透き通るくらい真っ白な鱗で覆われている龍だ。後頭部から水色の頭髪が何本か伸びている。
ウラノスから聞いて分かったことだが、リペアは紫色の竜シオンから、リペアになったと言っていた。
最初はシオンに見えていたが、村での記憶を取り戻したウラノスにはすぐにリペアだと判明したようだ。
「あなた、すっごく綺麗な鱗ね!」
....こんなに綺麗な白い竜なんて見たことないわ
「ありがとう、あなたの髪も赤毛が混ざって綺麗よ」
リィラは少し照れて後頭部を撫でた。
その時リィラは床に鈴を落とした。
チリンッ...
鈴はゆっくりとリペアのいるベッドの下まで転がっていく。
「あっ」
リペアはそれを拾った。
「はい 」
リペアはそれをリィラに差し出す。
「ごめん、ありがとう」
リィラはリペアから受け取る。
その時リィラはリペアの耳を見て気付いた。
「あれ、これと一緒....?」
「えっ、私? 」
リペアの耳にピアスのようにつけられている鈴とリィラが持っている鈴は全く一緒のものだった。
読んでくださってる方ありがとうございます。
文章力、ストーリー構成はまだまだですが、
伝わりやすいように書きながら少しずつ、変えていきます。




