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竜技の師と弟子  作者: 鷹城
第2章 龍治院編
32/112

第32話 龍治院の終結

初めましての方は初めまして

不定期投稿ですがよろしくお願いします。

「見つけた!」

リィラ達は龍治院4Fへ到達した。

空創(くうそう)竜ウラノス、絶対に逃がさない!

リィラと後ろのみんなは立ち止まった。


「セレン! エンジュ! 」


少女セレンと青龍(せいりゅう)エンジュが倒れている。

他にも2人の龍が倒れている。


白衣を纏った龍と......白い.....龍?.....

その時治療士ロウラが驚嘆の声をあげた。

「院長!?、どうしてこんな所に!? 」


その前に屈み込んでいた、ウラノスは後ろを振り返った。

何か様子がおかしい。


「私は、もう君達とは闘いたくない.....」


戦意を喪失しているようだ。


「何いってるのか分からないわ!」


リィラは砕練刀(サイレント)を構え警戒した。


「リィラ! ちょっと待って、もしかしたらそいつは以前の記憶を取り戻したかもしれないんだ 」


少年ソウはピアの時を思い出した。ピアは瀕死の寸前、以前の記憶を取り戻しソウに竜に変えられたと伝えていた。


「記憶? どういう事!? 」


「その少年の言う通りだ、私は以前の記憶を取り戻した

私は、『封刃』一族の村の村長だった....」


「『封刃』一族?......何の事を言ってるの? 」

私はそんな村、知らない.....私は.......


「おい、リィラ! そこに倒れている竜はリペアじゃねぇか! 」

火龍(ひりゅう)ラヴァは倒れている白い竜を指差した。


「えっ、誰のこと? リペアって誰? 」

えっ、リペアって??


「何言ってんだよ! リィラ! お前の育て親だろ!忘れてるはずがねぇだろ!」


「私の育て親はそこの竜じゃないわよ、私物心ついた時から親はいなかったわ....」

火龍ラヴァは驚愕の表情をしていた。


....どうして、そこまで驚くのよ.....

「嘘つくな! 冗談だよな!?」

「えっ? 冗談じゃないけど?」


ウラノスも驚いていた。

「君はリペアの知り合いなのか? 」

ウラノスはラヴァに問いかける。


「あぁ、俺はリペアにリィラを任されたんだ。村に突然凶暴な龍がたくさん現れてな」


治療士ロウラは倒れている4人を介抱していた。

「リィラ!セレン、エンジュ、リペアは無事よ、息をしている!院長が治してくれたみたい!」


ウラノスは言う。

「私の体は死んでいるよ、だが"竜染化(りゅうせんか)"の力がまだ解けていない。この内にスレイプニルを討ちたい 」


「僕も行きます!」


「君は....あの時は悪かった、私を許してくれ ......」


「大丈夫です! スレイプニルは僕の村も壊している。

それに、ピアと約束しましたから。ね? ジルさん? 」


ソウは稲妻竜(いなずま)竜ジルにそう言った


「あぁ、お前が行くなら俺も行こう。」


「ピアは、もう死んでいる....ピアは私の妻なんだ....

私の空間に今はいるが、何処かに埋めてやらないと.....」

空間に置いたままだったピアを思い出しウラノスは言う。

少し目が潤んでいた。


「それと、フォーコだが、奴は闇劇家(あんげきか)に雇われた物、言う事を聞くか分からないが、とりあえず、事情を話さなければね 」


ウラノスは空間の輪を広げフォーコを連れ出した。


空間から取り出されたフォーコは6人もの敵に囲まれている状況と読み取ったのか、突然焦る。

「う、う、う、ウラノスさん!.....

私達は負けたんですか?」


「あぁ、負けたよ、完敗だ。良いチームワークだったよ。そんな事より、フォーコ、話がある。」


**************************


「そうだったんですか! ウラノスさんは元は闇劇家(あんげきか)ではなく『封刃(ふうじん)』一族の村長だったんですね! 」


「そして、『三重(みえ)美芸(びげい)』、スレイプニルを討ちに行くと......」


深碧(しんぺき)色の竜、右砲竜フォーコは答える。

「私、『三重(みえ)美芸(びげい)と闘いになるのは嫌なので、ここから立ち去ってもいいですか?」


「あぁ、大丈夫だよ。命懸けの闘いになるからね.....

邪魔はしないようにね 」


「も、もちろんです!」

笑顔でフォーコを見ているウラノスとは裏腹に、

後ろにいるラヴァとリィラは睨みつけている。フォーコは背筋がぞっとした。


「良かった!セレンとエンジュが目を覚ましたわ!」


「うぅ....私は、一体.....」

セレンは目を擦る。

「気を失っていたのか、私は....セレン...無事か?」

青龍(せいりゅう)エンジュも気が付いた。

「たくさん、いるな.....あっ、貴様は! 」


「あっ、あのときは、どうもすみません....!」

フォーコはエンジュに謝る。

**************************

事情を知ったエンジュは殺気を鎮めた。

「そうか、もう、貴様達とは闘わなくていいのだな 」


ウラノスが弁明した。

「あぁ、悪かったねエンジュ、フォーコは命令で動いてたんだ 」


「それでは、ウラノスさん、自分はこれで、故郷に帰ります。」

フォーコは立ち去ろうとする。


「ちょっと待て。」

エンジュはフォーコに向かって歩き呼び止める。

「何ですか?」


エンジュはフォーコの振り向きと同時に顔面にパンチを直撃させた。

「ほげっ!」


床に倒れたフォーコは殴られた頰を押さえる。

「な、何するんですか!」


「忘れるな、貴様はセレンを襲い傷を負わせた、私のたった1人の弟子、セレンをな...今ので許してやる 」


「エンジュさんて、おっかないんだね、ジルさん 」

とソウ。


「いや、俺だってあぁするぞ」とジル。


エンジュはフォーコに屈み込んで言った。


2()()()襲うなよ、分かったな! 」


「...わ、分かりました、では、これで! 」


右砲竜フォーコは走り立ち去った。


セレンは何故かメモっていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

エンジュの怒りのパンチは強い!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「あいつ、何を書いてるんだ?」

セレンの行動がたまたま入ったラヴァはリィラに聞く。


「な、何だろう......」

リィラは少し察したが気にしない事にした。


窓から見えるピンク色の空はいつのまにか青空に変わっている。


「私の 落御迎戯隠(ラオムゲイン)の力が解けた、これで外に出られる、時間も動きだす。」


**************************

こうして、龍治院で、起きた出来事は終わった。

どうやらウラノスの力でこの龍治院では時間が停止している空間でリィラたちが閉じ込められていたようだ。


元の場所に戻り治療士ロウラは居なかった他の治療士にも会えてホッとしたようだ。


他の人にはここで起きた出来事は秘密にしておくことにした。


「それにしても、院長、()()()を使ったんですね? あなたの治療はそう長く使えないんです、あまり、無理をしないで下さいね。」


「ふーむ、仕方がないよの.....急ぎだったからの.....なんちゅうか、色々あったんだの.....」


「えぇ、でも、私達に出来る事は治療だけですから、あの子達は闘いに行きます、私達はいつでも治せるように備えておくんです 」

治療士ロウラは思う。

(あなた達、絶対死なないで、傷を負う程度にしてね )

**************************

「それにしても、ジルさん他の龍も大きいね!」

ソウとジルとウラノスはリィラ達と別れた後スレイプニルのいる場所へと向かっていた。

岩龍(がんりゅう)ログ 240cm

火龍(ひりゅう)ラヴァ 235cm

青龍(せいりゅう)エンジュ 238cm

空創竜(くうそうりゅう)ウラノス 226cm


稲妻(いなずま)龍ジル 225cm


「うっ、そうだな....」

稲妻(いなずま)龍ジルは渋い顔をする。

(俺、結構龍の中じゃチビなのか......)


「そんなことないと思うよ、君と私一緒くらいじゃないか?」


「お、おう、ウラノス、そうだよな、こんなもんだよな!」


「ふーん、そうなんですね! 」


「それより、君たち良かったのかい?」


「えぇ、覚悟してます 」


「あぁ、3人いれば何とかなるさ 」


僕は、ピアとの約束を果たす、村を襲ったスレイプニルは絶対に討つ。


例え目的地が僕達が逃げてきた"銃の国"


通称 銃の帝国(トリガーエンパイア)と呼ばれる場所にスレイプニルがいるのなら。


僕達は行く。


〜銃の帝国編へ〜





岩龍ログ 240cm

火龍ラヴァ 235cm

青龍エンジュ 238cm

空創竜ウラノス226cm

稲妻竜ジル 225cm

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