第28話 青龍&青龍弟子vs 音毒龍
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私の竜技の師、青龍エンジュが使う清練について、
清練は水によって生成される刃、その効果は"鋭い"ものと弾き合うことで無限大の"強靭度"を得る事ができる。解除すると"強靭度"は元通りになる。水場がある場所だと刃の長さを自由自在に変えることが出来る。
備考 強い!カッコいい! ヤバイ!
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敵 竜技、紫色の竜が使用
バイオリン
音 聞く 毒 回る
ムラクモ 効かない
セイレン どんどん、切れなくなってきた
体重 軽くなる どんどん 軽くなる
音から 遠ざかると 元に戻っていく気がする
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「おい、セレン何してるんだ? 」
「まとめてるの、闇劇家の力を.......」
竜治院3Fで、青龍エンジュとその弟子の水色の髪の毛に緑色の髪の毛が混ざった少女、セレンは闇劇家の1人、紫色の竜、音毒 竜シオンとの戦闘に苦戦していた。
セレンは"目模"と呼ばれる龍能を有している。
紙や壁など視界に入るものに文字を書き込む龍能である。目が疲れてしまうので、普段はペンで書き込んでいる。
その力を使いセレンは、エンジュと2人でシオンから逃げながらメモ帳に書き込んでいた。
「あの竜の音を聞くと私達の竜技は弱くなる
遠ざかればその効果は無くなって来ていると思うの....それに」
「叢雲!」
セレンは、空中に50cm程の水で生成された刃を3本発現させ、シオン目掛けて発射した。
シオンは 培音輪の音弓で全て薙ぎ払う。
「私達を追いかけてるのが、証拠になっているわ、そもそも私達を無力化出来ていたら相手になんてしないはずなの、エンジュ、このまま4Fに登るわよ!」
「なるほど、奴から離れればいいのだな? 」
エンジュは通路の近くにあった窓ガラスを割りその破片を手に取った。
「ちょっと、エンジュ、いきなり何してるのよ!」
「私も少しは時間を稼がないといけないからな、セレンの叢雲だけじゃ、奴の足止めは厳しい 」
エンジュは清練を発動させ窓ガラスの破片を清練の刃に弾かせる。
......そうか!エンジュは清練の強靭度を上げているんだわ
「でも、それでどうするの? また弱くされるんじゃ? 」
2人は通路の突き当たりまで来ていた。近くに階段が見える。
「セレン、こう使うんだ! 」
エンジュが持つ清練の水の刃は滝の様に激しく音を鳴らしていた。
エンジュはそれを通路の壁に叩きつける。
その衝撃で通路では大量の水しぶきが起き、しばらく通路が見えない程だった。
セレンは突然の水しぶきに顔を覆う。
「きゃあ!何よこっ!」
セレンが言い終わらない内にエンジュはセレンを肩に担ぎ4Fへと登る。
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........逃げられたわね.....
ーー隠れて、また奇襲にでも来るのかしら?
ん......あれは?
周りを見渡した時、紫色の竜シオンは後ろがわの通路の窓ガラスが割れた所に血があるのを見つけた。
ーーそういえば青い龍がさっき窓、割ってたわね......
「部落扉跡何令寸、この血を解析しなさい 」
シオンは空中に紫色の水状の雫を発現させた。
ーーこの血の量があれば充分。
紫色の雫は通路の天井の方に浮き激しく揺れている。
ーーなるほど上に逃げたのね......
「どれ、反対側の階段から向かおうかしら....」
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「エンジュ、やるなら言ってよね? いきなりだからビックリしたわよ?」
4Fの洗面所に隠れていたセレンは先程の事を思い出しエンジュに突っかかる。
「すまない、だが説明している時間は無かったんだ、それにセレンに傷は負わせてないだろう?」
エンジュは少し額から汗を流している。
「私のハートが傷ついたわよ!突然驚かさないでよ! 」
セレンはそう言うと、落ち着いたのか。
「まぁ、いいわとりあえず洗面所の水道を全部開けておくわ」
「分かった、それから奴を討つのか?」
「えぇ、勝機はこれしかない!」
エンジュとセレンの2人は通路に出る。
「どうも! 私はそこじゃないわよ! 」
「うっ、後ろから? 」
「反対側から周り込まれたのか?」
シオンは培音輪を構えていた。
「あなた達は、射程距離内に入った!」
シオンは空中に赤い弦を発現させ全て弾いた。
「培音輪・覆消共楽!」




