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庭の池の人魚  作者: 八千
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人魚のイメージ、崩壊

その人は私を見ると尾びれを振って

「ああ、見つかったか。しかも、あいつのひ孫に見つかるとはなぁ」

と思いっきり男性の声で言った。綺麗な顔なのに男の声で、その時、私の人魚像が壊れた音がした。ガラガラと崩れていった。人魚といったら、綺麗な女の人でしょ、なぜ、男の人なの。絵本でもアニメでも人魚といったら女の人なのに。

「お前、今、失礼なこと考えているだろう」

なぜ、バレた。テレパシーを使ったのか。

「いや、思いっきり、がっかりした顔してるぞ。お前」

私、そんな顔していたかな、確かに日頃から表情が顔に出やすいと言われているが、いや、それよりも今、人魚が私に話しかけてくれたらのだから、聞こう。希望はまだ失われていない。

「人魚さんは実は女の人じゃ」

「いや、俺は男だ」

質問が終わらないうちに食い気味に言われた。私は、膝から崩れ落ちた。ショックだった。

「なぜ、女の人じゃないのー!」

「こんな、夜中に叫ぶんじゃねえ!」

二つの声が真夜中に響いていった。

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