異変の時・・目覚める暗黒の女王といにしえの魔法の王1・・はじまり・・
多重投稿・・サイトにもあります・・
前話敵に・・全ての事は遥か時の彼方に
黄金の時間・・覚醒する最後の竜の王など・・
まだ続きます・・
・・・異変が起きようとしていた・・
・・・静かに・・やがて・・始まる・・・
・・その異変の時に・・いにしえの伝説の魔法の王達が
現世の・・この時代に現れる・・・時の力に・・神達に・・
長き眠りから・・・呼び起こされて・・償還される・・降臨する・・
彼らは 壮絶な戦いに駆り出される運命・・
時の力に選ばれた・・大いなる力を持つ古代の魔法の世代の王達・・
それは・・宿命・・古代・・長い二千年の戦乱の時代に多く現れた
戦乱に相応しい誰より強い赤い燃え上がる焔の力を持った炎の世代に・・
赤い焔を含み 風 水 大地すべての属性と幻惑と時の力を持った
黄金の力の世代・・・戦を終わらせる為に出現した二つの世代・・
激しき気性・・不死に近い身体を持つ者達・・
・・・敵なるは・・天上の追放された・・呪われた神・・
二千年もの戦乱の時代を創り出した者・・・不死なる狂気の神・・
最後の王・・赤い燃えあがる焔と黄金の力を持った二人の火竜王を殺した狂気の神・・
その・・その一人殺した火竜王・最後の黄金の竜の王アーシュランに・・神は殺された・・
・・首を斬り落とされても・・焼かれてもまだ生きていた・・だが・・間もなく死ぬ・・
死の間際に 自分を殺ろす火竜王を魔法で自分と共に・・連れ去った・・
煉獄の地獄に閉じ込めて・・魔法の水晶群に彼の身体を突き貫き・・高笑いして死んだ・・
8年間・・黒の王・・火竜王アーシュランは
不死に近い身体ゆえに・・死ぬ事が出来ずに激しい痛みで もがき苦しんだ・・
・・半ば相打ち・・共倒れ・・・
黄金の片眼を持つ 魔法の王達・・黒の王族の血を引いた大貴族の子 天才的な先読み・・
幼いまだ子供の預言者が その黄金の力で視て・・発見した・・
その煉獄の地獄の場所を・・言い当てた・・
妹であり・・異父兄妹婚が許された・・本来なら運命の一対・・結ばれるはずだった
極上の類まれなる美貌を持った娘・・異母妹テインタル王女
呪われた神に囚われて・・その運命を引き裂かれて 兄の火竜王の敵となっていた
もう一人の火竜王・・父王から・・黄金の力を受けついだ者・・
・・純粋なる血・・兄より強い赤い火焔の魔力
彼女が身代わりの呪文を唱えて 最愛の兄アーシュランを救った・・・
・・・彼女は水晶群に刺し貫かれて
兄の火竜王の方の水晶群が砕け散り・・彼は救われた・・
妹は言う・・この状態で後二年 まだ生きる・・この痛みに耐えらえない・・
殺してくれと言い・・兄は・・その願いを叶えて・・彼女は息耐えた・・
・・数か月後に 兄である黒の王国の王・・
火竜王・最後の竜の王アーシュランも・・
この時の傷が元で
苦しみながら・・ほとんど・・動く事も出来ずに 死ぬ事になる・・
少し前に・・死んでしまった 最初の妻・・白の国の王女エルトニア・・エイル
彼の最愛の妻を追うように・・・死んだ・・花びらが舞う・・
黄昏の黄金の光に包まれ・・静かに息を引き取った・・
見送ったのは 2番の妻・・黒の大貴族リュース家のアルテイシア姫
傍で支え面倒をみた最後の白の宗主リアン・・最後の瞬間・・彼らは間に合わなかった・・・
・・・そして二千年続いた・・戦乱の時代も終わりの時を迎えた・・
後を引き継いだのは白の国の最後の宗主リアン
・・アルテイシア姫とともに
瀕死状態の火竜王アーシュランの世話と看病に 残された2つの王国を護り
アーシュとエイルの二人の間に出来た残された子供を育てて自分達の跡継ぎにして
・・・自分達の実の娘と結婚させた・・
二人の魔法の王と王妃・・白のリアン・・
王妃は2番の妻だったアルテイシア
再婚したのだ・・
夫は 白の国の最後の宗主リアン・・白の国の支配者
彼は 白のエルトニア王女の従兄になる・・アーシュの一番目の妻となる
従妹のエイルにずっと恋していた
・・まだ十代のエルトニア姫は・・仇敵の白の国を救った・・
黒の王アーシュラン(アーシュ)の平和条約を結びたいという口実を元に
黒の王・火竜王の元敵国の平和条約の使節の名目
・・・人質として連れ去られて・・黒の王宮に滞在していた・・
エイルは・・以前破られた平和条約で
・・・幼い頃に白の国の人質となった黒の王子だったアーシュの事が好きだった・・
・・黒の王アーシュランの方がもっと激しかった・・彼女に恋焦がれて・・
幼い頃に数年滞在しただけなのに・・彼女一人を救う為に
・・・皆の大反対を押し切り・・仇敵の白の国を新たな敵の巨人族から
救ったのだ・・・
・・・リアンは白の武官の頃に・・彼女を追い・・黒の王国に滞在する
・・・平和使節の一人になる・・
彼ら・・アーシュ、エイル、リアン、アルテイシアは
・・・それぞれの事情を抱えつつも・・四人はとても・・仲が良かった・・
・・エイル・・エルトニアが 平和使節の名目で
黒の国の王である 火竜王アーシュランが彼女を連れ去り
愛した彼女の後を追かけて・・白の国の武官としてリアンが来た・・
数年の平和で楽しい日々・・大きな事件の数々や互いの国に内乱はあったが・・
やがて・・異母兄の白の宗主が死んで・・リアンが後を継ぎ・・
名残り惜しそうに黒の国を後にして 去っていた・・
黒の国の大貴族であるアーシュの一年上のリュース公のアルテイシア姫は
アーシュランに 当時は片想いの状態・・幼い頃から彼と共に戦乱の度に戦う仲間・・
・・黒の王国の奪還時も共に戦ってきた・・
やがて・・アルテイシア姫の恋がついに実る・・
2番目の妻となった・・
・・・アルテイシア姫は幼い少女の時代に新たな敵国巨人族と
巨人族と一度手を結んだ白の国の裏切りにより
一度滅んだ黒の王国を
・・・父のリュース公と共に
まだ少年の黒の王子アーシュを支えて・・黒の王国を奪還した・・
黒の国と白の国が 時に険悪となり 危うい状態になりがらも
その信頼は続いていた
新たな敵・・巨人族・・最後の大きな戦争がついに始まった・・
北の雪深い 巨人族の王が 2つの国に戦争を起こした
力を貸すのは・・2千年間 戦乱の時代の裏から綾ってきた
追放された神・・魔法使いの部下として・・王を操り・・戦争を始めた
戦は激しく悲惨なものだった・・
黒の王 火竜王アーシュランは妻の白のエルトニアを
白の国に・・宗主のリアンに託して返した・・まだその時には解らなったが
アーシュの子を懐妊していた・・彼が残す唯一の子・・・
最後の壮絶な戦いには 水の竜王の加護の魔法と剣の達人でもあった
2番目の妻アルテイシアも参加した・・
後にアーシュランが戦の終わりかけに
魔法使い・・追放された神に 煉獄の地獄に連れ去られた後・・総大将となり
戦争の後始末を 白の宗主リアンとともに行う事となる
・・・リアンとアルテイシア・・アーシュの息子達が新たな時代を創り上げる・・
アーシュの部下で 神達に与えられた守護者でもあった
竜の顔をした竜人 セルト将軍も
生き残った僅かな竜人も 戦に参加して・・皆 壮絶な最後を遂げる
残ったのは 年老いて 戦に参加出来たかった魔法画の画家・・竜人の老人と
人族の娘で セルトの妻ナーリンの間に出来た赤ん坊に
二人の竜人の妻の子供たちのみ・・・
竜人は単体で男しか生まれずに人族などの他種族の女との間に
子をなした・・・
国務を担った側近で 三代前の王達にも使え・最後の主になるアーシュラン・・
彼を支えた タルベリイも
黒の王宮に襲い掛かってきた 巨人族の兵士達に斬り殺された
他にも多くの者達が 戦火に 殺戮に・・死んでいった
・・・リアンの代に白の国にいた僅かなケンタウルス族などの種族も滅んだ・・他も・・
沢山の犠牲と嘆きを支払い・・死んでいった者達に代わり
新しい王国・・黄金の豊かなる平和な時代を創り上げる・・
・・憎しみ合った二つの王家と一つの黒の大貴族が癒合して新たな王家・・王国の誕生
長く豊かで平和な・・その時代は続いたが・・やがて・・王家の血が途絶えて・・
魔法の王国も滅び去り・・
その血を受け継いだ魔法を使う直系の人々も災害や疫病
最後の仮病が致命的だった・・全て死に絶える・・・僅かな竜人も・・
・・・疫病の元は・・あの追放された穢れた神の置き土産・・以前の疫病が変異したもの・・
運よく・・生き残った僅かな傍系の者達が・・
猫耳と尻尾を持つ人間たち(にやんこな人達)に
また普通の人間達と結ばれて・・
そのわずがならの魔法の力と大いなる伝説や歴史が伝えられてゆく・・
再び・・平安な時代が訪れる・・・だがしかし・・今・・この時に
この現世の時間に・・・
その・・二千年の戦乱の時代を作り上げた神・・
アーシュが滅ぼして塵と化して消えたはずの穢れた呪われた神が・・蘇る・・・この時に・・
すべてを破壊して・・自分を追放した神々に復讐する為に・・・
・・・穢れた神は天界からの追放の時に・・奪われた力を取り戻す為に・・
黒白の両方の沢山の魔法の王達の力を沢山吸収した・・
・・・どうしても欲しかった・・最後まで手に入れなかった
最大の赤い火焔の力・・火竜王の魔力を・・アーシュランとテインタルの命の魔力・・
妹のテインタル王女は彼女の身体に刻んだ・・呪縛と支配も兼ねた呪い入れ墨から・・
時間をかけて、じわじわと・・それが元で死ぬ運命だった妹テインタル
・・兄のアーシュランの方は煉獄の場所に連れ去り・・呪いの水晶群に突き刺して・・・
逃れる事も抜く事も出来ずに水晶に血が流れ出る・・その度ごとに・・吸収した
8年かけ嬲り殺す寸前まで追い詰めて・・手にした・・
・・神達が穢れた神・・天上の神達が・・罰して追放した神を倒す為に準備した・・
・・・術を・・彼ら魔法の黒の王達の無意識化に刻んだ・・・
黒の魔法の王達の・・兄妹婚を繰り返し・より濃く強くなっていた最大の赤い火焔の力・・
・・最大の敵の火竜王の魔力を
・・・逆手に取り・・ついに手に入れていた・・・意識は残り・・復活の時を待っていた
・・・・魔法の王達・・リアンとアルテイシアにより・・
閉じ込められた魔法の封印が砕けるのを待っていた・・
そして・・歴史が変わり・・本来なら 十年後に 覚醒するはずの・・
伝説の魔法の王達の力を超える・・壮絶な魔法の力を持つ者が目を覚ます・・
・・・神達が予知して・・
いにしえの魔法の王達の血の元に・・用意した最後の切り札・・・
・・魔法の王達・・彼らを超える絶大な魔力の持ち主・・・
その姿は・・言葉もつたない・・幼い女の子・・にやんこな人達・・猫娘・・暗黒の力
ただ一人の暗黒の女王・・・突然変異の先祖還り・・・たった一人の異種
その舞台のはじまり・・現世の現在の時代
ここは にやんこ達(猫耳 しっぽ付き 魔法あり)の王国・・
街並みは 中世の欧州のよう・・石畳にレンガ・・ 綺麗な街並み
魔法もあるし・・写真もテレビもあるし・・冷蔵庫も・・
おもに 石炭の蒸気やら 滑車やら・・魔法の力も多く使っている・・
蒸気機関車の列車に 飛行船・・魔法の力を封じた石で動かす事も・・
それは それは・・のんびり のほほんと・・・
もちろん・・普通の人間もいる・・違う国だが・・
遥か彼方の古代の時代には 彼らと違う沢山種族がいて・・
長寿で 美しく 長い耳や変わった形の耳・・美しい漆黒の翼や白い羽を持ち・・
今とは比べられる程にならない 絶大な魔法の力を持つ者達の時代
・・・そのいにしえの古代の時代の出来事を街にいる・・吟遊詩人が歌と共に
唄い出す・・・にやんこな人達が集まり 歌を聴いている・・
・・そこに通りかかった一団の者達が言う・・歴史の教授達に魔法使いや助手に護衛達・・
少し聞いていくかね・・そうしよう・・まだ時間がある・・
あの伝説の禁断の呪われた地に行く為の・・飛竜達の数の準備が出来てない・・
・・そこは樹海の中にある・・
古代からあるパンプローナの大きな樹海を渡るには飛竜しかない・・沢山の荷物もある
・・現在あるプロペラ飛行機や小型飛行船では無理だ・・
・・・彼らはまだ知らない・・そこにどんな恐ろしい魔物が待っているかは・・
街の吟遊詩人の唄が始まる・・・
・・白の王国の者達は妖精か天使のように麗しく美しかった・・長寿・・
・・・瞳は様々な青が多い・・淡い黄緑や黄昏の紫
・・黄金に近い茶色・・オットアイ(色違いの瞳・左右が違う色)もいた
・・未分化・・両方の性を持ち どちらか選べる・・白のエルトニア様も未分化体で
・・オッドアイ・・
彼らの魔力・・・聖なる力・・幻惑の力に・・過去見や予知・・心を操り・・
心の無意識化まで視通す・・透視の力・・物体も視通した・・
幻獣を呼び出す魔法の数々・・風に水の魔法・・賢く戦に長けた・・
身体にしまわれた純白の翼に黄金の髪や淡い金に銀の髪・・変わった形の耳・・
・・容姿端麗・・妖精か天使のよう・・
・・未分化(両性)体も多い・・
魔法だが・・ただ炎だけは あまり使われた記録がない・・
・・・多いのは風と水・・幻獣、幻惑・
・・敵の黒の王達の魔法に匹敵する 魔法の力を持った人々・・・
王国の主・・・白の王族の各地の王達を束ねる白の宗主・・・・
戦略、知略に富み・・戦上手も多かった・・
黒の王族の不死に近い再生能力はないが・・
同じく長寿と一定年齢の美しい盛り二十歳前後などで成長が止まり・・
・・中には40代前後に17歳前後・・もう少し上の年齢・・
美しい盛りのそのままの姿で命を終える・・2百歳から3百歳前後
・・少ないが老年期で突然・老化を始めて・・老人となって死ぬ者達も・・
・・彼らの王国には・・ケンタウルス族もいた・・
・・最後の白の宗主リアン様の時代で絶えてしまうが・・
彼らに従い・・護った白の騎士・・馬と人のキメラ・・ケンタウロス・・
魔法と剣に優れていた・・度重なる災害に疫病に戦争・・
・・伝説の時の魔法のオルゴール・・彼らの一人・・ケンタウロスの賢者が造った・・
対する黒の王国の王・・魔法の王族たち・・貴族達・・
身体に様われる漆黒の翼と長い耳・・魔力を現す・・様々な色の宝石のような瞳
赤い炎・・火焔の魔力を現す火焔の色が赤い宝石のように・・光に煌めき様々な赤色に
変わったという・・一番美しかった・・
水以外の全ての魔法の属性を持っていた・・
他にも全ての属性と白の王達と同じ力の魔力の黄金の魔力・・黄金の瞳
水を示す青の瞳に・・風や土を現す・・様々な色の瞳
艶やかな黒髪・・稀に茶髪・・・不死に近い身体・・欠けた身体を再生する力・・
白の者達と同じくらいの長寿・・
白の者達と同じく・・大抵美しい盛りの一定年齢で成長が止まり・・その姿で命を終える・・
・・・容姿端麗な美しい者達も多かった・・・
・・・様々な人種もいた・・竜の姿の人・・竜人・・神からの贈り物・・
・・・魔法の王の守護者・・
代々の魔法の王達は本能的に誰が自分の守護者かわかった
竜人の方も同じく・・大抵・・一人のみ・・非常に稀だが・・
・・神達が特別に二人与えられた事もあった・・・一人の女王と一人の王
・・・王の方は・・二人のうち一人を守護者になる前に失った・・
あのアーシュラン様がそうだった・・守護者になる一人は戦死した・・一人のみ残った
無敵の竜人セルト将軍・・・最後の戦争で壮絶な最後を遂げた・・・
・・・・魔法の王の瞳・・・
・・赤い火焔の色が特に綺麗だった・・・赤色が煌めく赤い宝石の様・・
・・・光に反応して様々な美しい赤色に変化する・・
・・・歴代の火竜王達・・次に金・・黄金・・水の青・・
・・瞳の色は魔力を現す・・
風の王や水龍の王 大地に豊かな恵を与えた続けた大地の地の竜の王・・
大地の王デイジーズ
水の魔法の王ジェライア・・どの魔法の王達の瞳も美しかった・・
・・・では歴史の唄を語ろうか・・
創世の時代・・出現した二つの白と黒の魔法の者達・・
白の王族が出現して・・王達の中から最初に選ばれた
始まりの白の宗主フェアアイン様・・・
黒の王・・漆黒の翼の黒の王イシュトバーン様・・・風と地の魔力・・
風の王・・・深い緑の瞳・・エメラルド・・
白も黒も互いに戦争に明け暮れた・・・
・・フェアアイン様の息子が戦で囚われたフェアアイン様の
娘に恋して・・彼女を無理やり側室にしていた親族を殺して
奪い妻にした・・・二人の間に出来たのが・・
黄金の魔力・・黄金の瞳のベルカ王女・・・
2番目に恐ろしい・・戦に相応しい黄金の世代が初めて出現した
黄金の力は白の王族の魔力に近い魔法の力を併せ持つ・・
一種の突然変異だった・・・
まず・・ベルカ様の両親が・・彼女の幼い時分に何者かに
殺された・・犯人は・・白の王族と思われ・・戦争が激化し始めた・・
・・しばらく後・・老年期に入り・・人族の側室の子として産まれた
始まりの白の宗主フェアアイン様は・・老人の姿になっていたが
まだ宗主として戦っていた・・だが・・ある時暗殺されて
犯人は黒の王イシュトバーン様と思われた・・
間もなくイシュトバーン様も何者かに殺され・・戦争はまた激化した
・・黄金の女王ベルカ様はフェアアイン様の息子・・次の白の宗主
・・実の叔父達と戦い続けていた・・・
・・最初の戦のきっかけも・・全ての真犯人は・・追放された神・・呪われた神・・
あのアーシュラン様が殺した・・神・・
・・創世の時代から・・初めていた・・ここから
2千年の戦乱の時代が始まる・・・
2千年の戦乱・・・
大陸の覇権を握る為に戦いあったは 黒と白の王国・・
・・・創世の時代にあった王達の争いと暗殺事件で幕を開ける・・
・・黄金の瞳のベルカ女王・・創世に黄金の世代はすでに出現していた・・
果てしなく・・長く戦乱が続く・・・
・・・戦乱の時代の初期の中頃・・
最初の火竜王・・火焔の世代が出現した
・・・・一番怖い・・赤い火焔の世代・・黒の王・火竜王が突然出現した・・
ベルカ様より・・数代後に生まれた赤い火焔の瞳の王・・
名は初代と同じイシュトバーン王様・・火竜王イシュトバーン・・
生まれつきの戦上手・何より恐ろしい赤い火焔の魔力に
敵の白の王国はおののき恐怖した・・・
しかも彼の親族に片眼のみ赤い火焔の瞳の者達が生まれた・・
イシュトバーン王様の半分だが・・強い火焔の魔力の持ち主達が4人・・
将軍として・・彼らは黒の王に従い戦いに参加した・・・
・・・守護者の竜人達の種族もこの時代から出現する・・・
黒の王も・・守護者になる・・神達から選ばれた竜人も互いに本能的に
出会うとすぐに判り合う・・
イシュトバーン様にはソクト様・・片眼の将軍達にもそれぞれ一人・・
戦局は黒の国の方に傾き・・危うい処に賢き白の宗主フィア様が現れて
巧みな陣形に罠の数々・・黒の者達が毒に弱い事を発見して・・
数々の毒で・・彼らを苦しめた・・
創り出した毒・・無数の毒矢で・・1人の片眼の火焔の将軍を殺した・・・
取り囲み・・罠で追い詰め・・軍と将軍達を逃がす為に・・守護者竜人も二人犠牲になる・・
魔力はないが・・不死に近く黒の王族と同じく再生能力もある・・
なかなか殺せず・・やっと殺す・・・
・・神達は白の者達を滅ぼしたくなかったらしく・・
幾つかの贈り物をした・・・ケンタウルス族の三人の勇者と白の王族の二人・・
・・・多くの白の聖獣達が突然白の王国に現れた・・・
五人は魔法の技に優れ・・剣も強く・・体術にも優れ・・・
戦神のようだった・・・
・・奪われた領地の多くも取戻し・・五分五分・・互角まで
持ち直した・・・そして・・そのまま戦争状態のまま・・時が過ぎた・・
・・互いの国では内乱や疫病も多く起き始める・・・
歴史の中で・・時折現れる・・赤き火焔の王・火竜王と黄金の竜の王に白の王国は
恐怖した・・・だが危機に陥ると・・必ず賢い白の宗主や勇者が出現した・・
・・創世始めの時代・・黒の王族が突然兄妹婚を始めた
ベルカ様の子供の兄と妹・・・
すると・・子供は必ず魔力が増す・・絶大になる・・繰り返す事に・・
赤い火焔の王・火竜王イシュトバーン様の出現の源・・・
・・白の王族達・・ベルカ様の頃・・
白の宗主の息子が異母妹を孕ませたと言い・・結婚した
・・子供の魔力は信じられない程・・絶大だった
そして兄妹婚を続けた・・確かに魔力は増していった・・
・・・新しい数々の能力も生まれたが・・
狂気の者達や若死する者達が続出して辞めた・・・不思議な事に奇形は一人もなかった
・・黒の王族達は・・兄妹婚はとりあえず中止したが・・構わずに・・異母兄妹婚を続け・・
魔力はより強く絶大になってゆく・・中止したはずの・・同じ両親の子同士も
簡単に・・王の許しがあれば許可をした・・・
・・多数の狂う者達に若死の者達もいたが・・こちらも奇形はなかった・・・
更に多数の子供を作る為と・・
異母姉妹がいなけれが従妹同士など・・
純粋な者達の同士の結婚での妻の立場を護るべく重婚も可能にした・・
・・・白の王族達は側室を多く持ったので・・特に重婚はしなかった・・・
長年の戦時下中・・幾度も戦を辞めて・・平和を結ぶべく努力した
白の宗主達や黒の王達もいたが・・全て邪魔が入り・・無駄に終わる・・
・・もちろん邪魔をしたのは・・追放された呪われた神・・・
・・内乱の多くも・・疫病はほぼ全て彼が作り・・広めた・・・
戦乱の中・・苦しむ者達を楽しむ・・狂気の神・・・
・・・中期初めの・・善なる王・・
平和を望んだ心優しき風の王ヴァルーダ様
・・・歴代の水の王達よりも優しかった・・天使のようだった・・偉大な薬師でもあった
数々の内乱と疫病と戦争で・・
国の執務で激務だった・・心優しい勇気ある善人・・何度も疫病の中に飛び込んでいる
人々を癒し・・治癒して廻る・・・
・・内乱で戦の中に置き去りされた黒の貴族の味方の数人の為に・・
皆が止めるのも聞かずに激しい前線に飛び込み事も助けた事・多数数えきれない・・
・・戦で燃え上がる味方の黒の貴族の城に飛び込み
その貴族の子供達や妻や女官達も助け出した・・・大火傷を負った・・こちらも何十回・・
・・・疫病の一つを撲滅する薬も自ら作った・・仇の白の王国にも製造法や薬を
魔法の伝書鳩千匹で伝えて送った・・・当時の敵・・相手が悪かった・・
敵の当時の白の宗主は冷酷非道で恩知らず・・気にも留めずに
御礼は・・倍返しの戦争に捕虜の皆殺し・・・
・・そして・・あの歴史上の数々の平和の使者達であり・・
行き場のない互いの王族の子達や貴族の子達を代々保護して受け入れる・・
・・そして時に黒の王国の救い主
・・黒と白の王族達・・互いの白と黒の貴族の血の混ざり・・
・・・慈悲深き黒の大貴族リュース家もここで始まった
初代リュース公・・彼はヴァルーダ王の叔父になり・・彼の父の弟・・黒の王族
・・戦争で戻る事が出来なくなった白の王族の姫を娶る・・それが始まり・・
・・・第一回の史上初の平和条約・・
彼の仲良しの従兄の二代目リュース公と双子の弟の功績
・・・・しかし僅か数年で悲劇に終わり・・人質のリュース公の弟は首を刎ねられた・・・
・・ヴァルーダ王の方は無条件で交換の人質の敵の宗主の弟を帰している・・
・・・ヴァルーダ王はその後も多数の内乱と長期戦争と数々の疫病で苦しむ事になる・・
・・ついに黒の王国は後少しで滅ぶ直前・・・
・・・救い主はヴァルーダ王の十代の一人娘の赤い火焔の瞳の王女ヴァルジニテ・・・
・・遅い結婚の末の子供・・彼は疫病で死んだ恋した娘が忘れられず婚期が遅れた・・
・・無理やり家来達が年の離れた若い従妹を押し付けた・・
もし異母妹か異母姉がいたら・・必ずその姫を押し付けられたはず・・
善王への神達からの最大の贈り物・・
・・・後の麗しき戦女神・・魔法の王達が欲しがる・・一番強い赤い火焔の魔力・・
・・疫病以外は全て救った・・戦争の戦局をあっという間にひっくり返した・・
内乱は全て・・鎮まる・・・
後の黒の女王・・赤い火焔の女王・・火竜王・・・黒の王国の救世主・・
・・二人の竜人の守護者の持ち主・・・大抵守護者は一人・・唯一の人・・・
戦の特に激しい時代には・・全てを焼きつく火竜王が多く現れた・・赤い火焔の王
水以外の全てを扱う・・本来の赤い燃え上がる火焔の次に得意だったのは大地の力・・
・・次に風の力・・戦に戦争に上手に扱う・・
生まれつきの一番の戦上手・・・敵の白の王国も一番恐れた・・・
全ての属性を兼ねそろえて
人を操り 予知や過去を見通す 幻惑の力・・
黄金の瞳を持つ竜の王の時代も激しい戦が多かった・・気性は火竜王達と変わらない・・冷酷で激しかった・・こちらも戦上手な王達が多かった・・黄金の瞳も美しい・・
・・・歴史の幾つかの分岐点・・戦乱を鎮めようとして努力した白の宗主達・・
・・・地方の王達の大表者・・本当の意味の白の王・・・
・・または風の王ヴァルーダ様のような黒の魔法の王・・
・・それに黒の大貴族のリュース家・・白と黒の王族の血を併せ持つ特別な家系・・
歴史の大事な平和のキーパーソン・・
彼らのおかげでほとんどの仮初の平和条約が結ばれる・・
最後のリュース公の時に子供のアーシュ様がリュース公救われて・・
滅んだ黒の王国の奪還した
彼の一人娘・・アルテイシア姫は彼の2番目の王妃・・
最後の黒の王・・火竜王・黄金の竜の王アーシュラン様の時代・・
彼が連れ去った白の王女エルトニア姫が人質になるまで・・
二つの王国の平和共存はなかった
有利な条件だったので・・人質のエルトニア姫の身の安泰を保証して・・
黒の王アーシュラン様は人質を渡してない・・・
・・それまでは・・結ばれた仮初の数回の平和条約は数年しか持たなかった・・
約十年前・・幼い子供の頃・・白の国の人質だった黒の王子だったアーシュラン様は
危うく処刑の危機から逃れている・・
・・・こちらの平和条約も数年しか持たなかった・・
・・互いの人質の多くは・・処刑された・・斬られた首は晒し者・・惨殺された事も多い
遺体が戻って来ない事も多かった・・・
多くが互いの魔法の王や白の宗主に近い親族か幼い子供達・・大抵側室の子から選ばれる・・
黒の王国の大貴族・・白と黒の王族の二つの血を併せ持つリュース家
二代目の双子の弟のみは・・例外・・
中期終わりの時代・・風の王ヴァルーダ様や火焔の女王ヴァルジニテ様より
後の時代・・数世代後・・・
穏やかで優しい水の女王エルテア・・彼女の時代に白の宗主ウイリアムが
黒の大貴族リュース公・・彼の手引きで・・女王の元に単身乗り込み
歴史上・・・2回目の平和条約が結ばれた・・
だが6年しか持たなかった
互いの人質・・母と同じ青い瞳の妹の16歳の黒の王女シルフィア姫
・・二人の王達と白の宗主ウイリアムの側室の子15歳のリーヴニア姫達の悲劇・・
・・エルテア女王の息子・・火焔の王・・火竜王アジェンダ様・・
彼は少年の頃は穏やかな方だったが悲劇が彼を変えた・・赤い火焔・火竜王に
相応しい冷酷な戦も数多くおこなった・・だが・・穏やかだった頃の少年時代・・
・・・その本質は変わらずに・・
悲劇の者達の為の祈りの神殿・・癒しの神殿を創設した・・悲劇の逸話を全て伝えた・・
・・自分の行った非道な行いも隠さずに・・・
平和条約を作った・・敵のはずの白の宗主ウイリアムの偉業を讃えて鎮護を祈った・・
・・他にも善行の数々もなした・・・
彼は43歳で壮絶な最後を遂げる・・・
・・アジェンダ王・・彼の後から赤い火焔の世代はしばらく出ない・・
・・・火竜王は生まれない
出たのは・・あの二千年の戦乱を終わらせるアーシュラン様とテインタル様達の時代・・
戦乱は二千年あった・・いにしえの古代の時代・・
一部は記念の石板のみで・・名前もよくわからない・・魔法の王達もいるが・・
・・歴史の最後の方で台頭して来た 雪深い北の地の巨人族は手強い
手を結んだ白と黒の王国の最大の敵となる・・
・・寿命が人族並の短い代わりに・・人口数も大変多かった・・
・・・数百前から黒の貴族の娘や白の貴族の娘達・・あるいは魔力のある平民の子を浚い
・・拉致して・・または闇の奴隷商人から買い取り・・
子を産ませて・・・子孫達は魔法の力も手に入れた・・
・・・普通の人間の姿・・茶色や赤毛の髪の者達が多かった
最初は数が少なく・・巨大な山のように大きな者達もいたが・・アーシュ様の時代には
大きさは人並みか少々大きいのみ・・・
それが戦乱の時代の終わりの時代
彼らは・・一度 黒の王国を滅ぼし・・約十年後 今度は白の国も襲われて
危うい処を 黒の国を再建して
最後の黒の王となった火竜王アーシュラン様により 救われた
・・その時に平和条約を結び・・
平和使節の名目で・・
実際は人質 白の王女 オッドアイの瞳のエルトニア姫を連れ去った・・
アーシュラン様は 幼い子供の時分に 人質として白の国に数年滞在しており
その時に出会ったエルトニア姫を熱愛していた・・
白の国の裏切りで 黒の国は 巨人族は滅ぼされたというのに・・
黒の王族は・・幼かった御自身と・・異母妹姫を除き全て惨殺されたというに・・
皆の大反対を押し切り・・ただ一人 彼女を救う為に・・・
7年近くも会っていなかった・・幼い頃に 数年だけ一緒に暮らした・・
黄金の髪と美しいオッドアイの瞳の天使の様に愛らしい彼女の為に・・
にゃんこな人達の魔法使いは よく呪文に それらの古代の魔法の王達の名を
呪文に織り込み 唱える・・名を入れると すると魔法は必ず超強力になる・・
たまに扱いの難しい王の名前を入れると・・大暴走する事もあったり・・する
闇に落ちた火竜王・・アーシュ様の異母兄妹・・麗しきテインタル王女が その代表格・・
魔法の王達・・その黒の国と長く敵対した白の国の美しき人々・・
黒の王達の魔法に匹敵する 魔法の力を持った人々・・
今はいない・・歴代の魔法の王達を守護した竜の顔と鱗を持った竜人達もいた・・・
新しい時代の初め・・最後の白の宗主リアンの時代の初めに・・すべて死滅している
ケンタウルス族などの種族たち・・・
ケンタウロス族の賢者などは
時の魔法を操った・・彼が作った時の魔法のオルゴールも・・最近 発見された
古代の肖像画も沢山 残っている・・日記なども・・多くは失われたが・・
どうにか一部は 写しなどのおかげで・・残っている・・現物も少し・・
・・・今も人々がお参りする各神殿に・・肖像画や形見の品・・
日記に覚え書きが残っている・・
癒しと水・・後に・・アーシュ様の時代に白の国の癒しと光の神殿に融合して光も加えた
癒しと水と光の神殿・・火焔の王アジェンダ様が創設された神殿・・
アジェンダ王・・赤い火焔の王・・火竜王サラマンデイア
・・アジェンダ王の妹と母君・・黒の国の女王・・
白の国の人質のまだ16歳 の少女シルフィア王女と
黒の国の人質・・・白の宗主ウイリアム様の側室の娘
15歳のリーヴニア姫と17歳アジェンダ様の従弟アラム様・・片眼だけの火竜王
・・恋人となり・・公認され祝福された婚約者
まだ幼い彼らの悲劇の話と
・・毒殺された女王エルテア様に・・
その数日前に暗殺された白の宗主ウイリアム様達の話は・・神殿の創設に繋がろ・・
母親の毒死に最愛の妹をウイリアム様の息子シューツオンが惨殺した事に
怒り狂った20才になったばかりの赤い火焔の王アジェンダ様が・・
・・罪のないリーヴエア姫と従弟のアラム様を追い詰めて自害に追い込んだ逸話も有名
彼アジェンダ様自身が日記に書き残して・・その時の事を詳細に残された・・
遺言書に残されている・・・彼らを死なせた自分の名を神殿に加える必要はないと
・・・この部分のみ彼の息子が無視して加えた・・・
・・そして・・自分の死後に・・
史上二回目のは平和条約を叶えた白の宗主ウイリアム様を讃えるようにと・・
・・・彼の廻りの者達の日記にも残っている・・
アジェンダ王様は母親に似て・・それまだは穏やかで優しい人だったと・・
アジエンダ王は家族達にはまだ穏やかな本来の性格で溺愛した・・
・・後に次のリュース公も溺愛している・・
彼は白の宗主シューツオンの異母弟ヴェントレ・・側室の息子
ルーヴニア姫の実の兄・・・白の宗主の息子の一人
アベントレ様はアジェンダ王に対して
父ウイリアム様と妹のルーヴニア姫達の件があったが・・
父の暗殺に黒の女王・水の女王エルテアが関わりないという言葉を信じ
また妹姫達の件は彼からの謝罪と・・
・・アジェンダ王が総べの真実を正史に残し・・
彼らの為の神殿創設の件で・・許し・・恨みを水に流した・・
・・良き家臣の一人となる・・
アベントレは人質だった生前のシルフィア王女の仲立ちで数年前から文通していた
・・以前から気もあった・・当時のリュース公の仲立ちもあり・・すぐに仲良くなった
アベントレ様は兄シューツオンとは生来仲が良くなかった・・
・・二人の仲をかろうじて繋いでいのた
父のウイリアム様はいない・・愛しい恋人のシルフィア王女も彼が手籠めにして
すぐ様・首を刎ねて彼女の首を晒し者にした・・憎い仇となった
シルフィア王女・・彼女の肖像画も残っている
水の女王エルテア様に似た
まだ亡くなる一年前の15歳の美少女・・長い黒髪に青の瞳・・
王女の胴体も首はその後どうなかったか不明・・
恋人のヴェントレ様は怒り・・内乱を起こした・・すぐさま鎮圧されて
危うい処で黒の国のリュース家に逃げ込んだ・・リュース公の一人娘と結ばれた・・
そして次のリュース公となった・・
火焔の王になったアジェンダ様の・・・性格が一変した・・母の毒殺に妹の無残な死
・・自分が追いこんだリーヴニア姫達の悲劇から始まった・・
非道で残酷な戦争にうってつけの性格・・・火焔の王の名に相応しい・・
赤き火焔の王・火竜王
長い生涯続いた妹の敵の白の宗主シューツオン様との報復返しの長期戦争・・
戦争では残酷な事も多くした・・
生涯の終わりに捕らえたシューツオン様は無残な殺され方をした
首だけ晒し者にした後で
国境付近の白の国の街の一つに・・木の投石装置で投げ返した
・・シューツオン様の方は完全に狂っていた・・狂気の王の一人として知られている・・
幾度かの内乱に怒り・・関係ない女子供・・赤ん坊さえ・・虐殺した・・
自国の多数の街を滅ぼした・・
白の宗主シューツオン様は
狂気に囚われて・・自国の多くの罪のない白の王族の王達が虐殺された・・
彼の叔父も二人殺した家族も残らずに・・・
白の大貴族も半数近く・・一族郎党全て殺されて・・
家そのものが滅亡した絶えてしまった
黒の国の街だけでなく・・自分の白の国の街の十四個程・・住民全て惨殺した
・・街に火を放ち・・・跡形も残らない・・・
白の国で森と美しい湖があった
一番美しいと言われた古い歴史の街ペイナタも住民も灰塵に還した・・
もう絵と御話にしか・・その美しさは残ってない・・
はぼ同時に湖も森も消滅した・・
そこにしかなかった麗しい花のテイエスも滅び・・絵しか残ってない・・
森は雪花の樹が産まれた場所・・
最初の宗主フェアアイン様の故郷でもあった・・
白の国に住む
二千人近く残っていた・・白の王族達を護る守護者であった
ケンタウルス達も300人以上惨殺している・・
・・・43歳に戦争で無残な死に方をされた火焔の王アジェンダ様
片目を矢で射ぬかれ・・身体は魔法の大地の槍や槍で無数に連ねかれて
飾り物のように絶命した・・首は斬り落とされて晒し者にされた後
木の投石装置で国境付近の黒の街に首だけ投げ返された
・・残った身体は守護者の竜人が・・戦地で置き去りされた胴体を回収している
・・・アジェンダ様の息子は遺言書を無視して・・火焔の王アジェンダ様を
癒しの神殿に祀った・・アジェンダ様・・彼は自分の名を不要とされていた・・
沢山の戦に冷酷な非道をした自分が許せなかった
本来なら・・主神は・・ウイリアム様や水の女王エルテア達だった・・
また・・彼アジェンダ王の後・・
アーシュラン様達が新しい赤い火焔の世代
火竜王サラマンデイアとして産まれるまで・・赤き火焔の世代は出現しなかった
アーシュラン様の彼の一人息子・・片眼だけの火焔色・・最後の火竜王となった
同じ名の息子アーシュラン様・・彼以降は赤い火焔の色の瞳の子は生まれない・・
現在の処・・記録がない・・
約2千年の戦乱の終わりを告げたように・・すでに新しい時代が始まりを告げていた
我らの時代には・・癒しの神殿の主神はエイル様やリアン様達になっている・・
・・・白の王女エルトニア姫・・アーシュ様の最愛の一番目の妻・・
オッドアイの美しい白の王族・・天使の様な愛らしい姿・・黄金の髪に純白の羽・・
しかし彼女の・・・あの恐ろしい料理の技・・究極の味オンチ
哀れなる犠牲者達の末路・・・
・・・・伝説の竜人・・無敵のセルト将軍も倒した・・・治癒の呪文も薬も効果なし
本人だけが けろりとしていた・・
その技は一人息子・・最後の火竜王アーシュラン様・・御子息に引き継がれ・・
・・・後々までも・・被害者多数・・・しかも料理は趣味・・最悪・・
・・父の救世主アーシュ様の料理は子供の頃からの趣味で天才的だったという・・
今も伝わるレシピの数々は・・超絶品・・・菓子も多い・・
酒に関しては・・弱い・・下戸だったそう・・
・・・一番被害にあったのはリアン様にアルテイシア姫達・・彼の奥方・・
・・あの伝説のわん子さんも被害にあっている・・・ナーリン様にそのお子様も・・
・・アーシュ様を救った黄金の片眼に先読み様も彼の友人で被害者の一人・・御気の毒様・・
エイル様の逸話は多いにある・・・
やがて夫になる恋人のアーシュ様の左手に練習にと治癒の魔法をかけて
かすり傷だったアーシュ様の左手が血まみれになった事もとても有名・・
元アーシュ様専用のキッチンも何度も不飛ばしている・・
治癒の魔法で何故か破壊された小さな塔の話もある・・
・・・でも・・でも・・何故か癒しの女神様の一人・・・
火焔の王・・アジェンダ王が創設された癒しと水と光の神殿は・・
歴史に残る大災害の死者たちや先祖供養も・・時の神殿についで2番目に多い・・
・・癒しの神殿に祀られる風の王ヴァルーダ様と
誰より歴代の優しい白の宗主と水の王達同列・・
あるいはそれ以上の善人の風の王ヴァルーダ様の逸話の数々・・
・・もう一度語ろうか・・・
中ごろ少しの終わりの世代の魔法の王・・ヴァルーダ様
史上初の第一回の平和条約・・二代目のリュース公達と成し遂げた
・・二代目リュース公の叔母マリエル姫は・・黒の王の側室となりヴァルーダ様を産んだ
・・仲のいい従弟同士だった・・・
・・だが・・三年で終わり・・人質だったリュース公の双子の弟は惨殺され
首だけが戻ってきた・・彼は人質だった白の宗主の弟を傷一つさせずに送り返している
兄のリュース公もほぼ同時期に何者かにより殺されている・・
・・・・運の悪い事にその時の白の宗主は激しい気性で戦上手・・普通と逆パターン
捕虜も惨殺された・・
幾度も涙を呑んで・・使節を送ったが・・皆惨殺されて・・首だけ送り返している
・・目を開き赤い血の涙を流した使者の首の表情に さすがのヴァルーダ王もあきらめた・・
有名な逸話・・
薬師の才を持ったヴァルーダ様が疫病の一つを根絶して
散々酷い目にあわされた・・敵の白の王国に
1000匹の魔法の伝書鳩を使って製造法や薬を届けた・・疫病の一つが完全に消えた・・
・・だがその恩は仇で 倍返しの戦争で変えされている・・
まったく白の宗主は気にもかけなかった
・・・彼もシューツオン様程ではないが・・自分の白の王国で惨殺事件を何度か起こした
歴史に残る賢王・・彼の息子の白の宗主アルソス様がいなければ・・
あの美しい街スルア・・100年後にアルソス様の名のアルソスに改名された
今も残る古都アルソスが半壊程度で済んだ・・住人達も数十人の死者で免れた・・
下手をすれば・・あの美しい街ペイナタ同様の運命を辿ったろう・・
何度も家臣達が止めるのも聞かずに疫病の中に飛び込んだ
治癒して過労で倒れるまで廻った・・
内乱や戦争で家来の家族や女官達や街の住人達を救う為に
大火傷を何度も負い・・それでも一人残らずに救い出した・・奇跡の偉業
彼は・・父に黄金の竜の王を持ったが・・本来は風の気質・・魔力・・さほど強くない・・
家族は妻と一人娘のみ・・珍しいパターン・・
大方の魔法の王達は重婚に異母兄妹婚・・側室を多く持った・・
長寿で不死に近い身体・・失った手や目や足さえ再成させる
・・致命的なのは首筋と心臓・・後・・毒にも疫病にも弱かった・・
その上・・産まれる子供の確立は低い・・疫病も内乱も戦争も多い戦乱の時代・・
純粋な血を尊んだ・・純粋な子程・より魔力は強い・・
同じく純粋な血を尊ぶ白の王国では・・重婚も兄妹婚は禁止・・一時兄妹婚があったが
その子が狂う確率と早死の確立が高く・・禁止された・・
・・・側室がいるので重婚の必要がなかっただけである
・・・黒の王族には狂王も多い・・あのアーシュラン様の祖父は歴史に残る残忍な
黄金の竜の王ジェライア・・
御同じ名の水の王ジェライア様は優しい方・・数十代世代の前の方・
珍しく・・くせ毛の茶髪・・母は父の美しい異母妹・・夫も子もいたが
兄が無理や離婚させて・・夫や子を殺すと脅され妻になった・・
アーシュ様の祖父ジェライア様は・・実の子供二人に・・実の父・・姉・・叔父家族
幼い10歳にも満たない弟を殺害した・・弟の場合・・楽しいで惨殺している
・・大変な戦上手で・・必要もない戦争で多くの白の国の者達が
数百万人惨殺している
内乱もあったが・・誰より残忍な殺し方をした・・家族、親族、家来皆惨殺した
一族全て・・滅ぼした・・
・・それまでは・・奴隷にすることはあっても・・・誰一人・・そこまでしたことがない
王宮内で・・悪夢に狂い・・その時に幼い子供二人も殺している・・
・・・幸いまだ少年だった子供の王子アージェント様は留守だった・・
多くの黒の王族達に黒の大貴族達・・家来も女官も犠牲になった・・
あのアーシュ様の大事な側近タルべリイ様の懐妊した妻も哀れにも犠牲になった・・
その後 タルベリイ様は再婚されてない・・・
タルベリイ様はジェライア王の父王の代から側近として国務を担っていた・・
・・女好きで・・沢山の女官・・人族の娘達が被害にあった・・
アージェント様は父王ジェライア様に酷く虐待された・・
妻・・王妃は早くに発狂して若くして死んだ・・次の王妃は義理の息子
王子のアージェント様に
八つ当たりに虐待・・自分の子供可愛さに幾度か毒殺をはかり
・・後に・・夫のジェライア王が死んだ後すぐに
アージェント様にされて幽閉後・・謎の死を遂げている・・
さてさて・・御話は再び・・アジェンダ様より前の数代前の
善なる王・・風の王ヴァルーダ様・・
・・・数々の内乱に戦争・・疫病・・運よくギリギリでかわした
神が味方した・・生涯の半ば遅くの方の結婚で絶大な火焔の魔力を持った一人娘を得た
赤い焔の女王ヴァルジニテ・・戦上手で心が広い・・戦況が一気に好転
・・あっと言うまに内乱も鎮めた・・・
しかし口調と性癖に問題あり・・赤い焔の女王ヴァルジニテ様
三人の夫に愛人多数あり・・愛人に女性もいる・・・
天使のように優しい父王・・風の王ヴァルーダ様は言った
・・私は子供が一人しか持てなかった・・恐らく神がそなたに沢山の子供を
造るように命令でもされたのであろう・・皆全て・・私達の家族だと・・
優しく幼い子供の頭を撫でるように・・いい子いい子しながら
赤い焔の女王ヴァルジニテ様の頭を撫でて・・全て受け入れ・・
誰より幸福な家庭を持った・・孫は6人・・
・・女王ヴァルジニテ様の・・あの楽しすぎる会話の一夜の睦言の話・・
本人達・・二人が日記に残した正史になった逸話
本来なら憎むべき敵同士・・実際・・生涯戦争をした二人
黒の王国の女王・・赤い焔の女王ヴァルジニテ様・・風の王ヴァルーサ様は
すでに亡くなっている・・
まだ後を継いだばかりの若い21歳の白の宗主・・後の賢王・宗主アルソス様
・・単身・・あの後の数代後の白の宗主ウイリアム様同様に一人乗りこんだ
しかも・・場所は戦地で・・彼女の陣であった・・
赤い焔の女王ヴァルジニテ様の処に たった一人で乗りこんだ
・・今回 リュース家は関与してない・・その時のリュース公とはまだ付き合いがない
それどころか・・父の白の宗主が父の双子の弟叔父を惨殺している・・父の死も怪しい・・
白の宗主アルソス様は・・幻に終わる二回目の平和条約を持ちかけた・・
・・・赤い焔の女王ヴァルジニテ様は・・彼の美丈夫ぶりに
拷問される危険や処刑の危機を還りみすに来た
彼の覚悟にその根性に・・潔さ・・自分を拷問して首を刎ねよと言った
女王が一目惚れ・・速攻・・・
・・世界平和に・・彼の望みの平和条約を盾にして
・・・・・さっさと・・想いを遂げた・・襲われた・・・
襲われた宗主アルソス様は・・はじめて・・だった・・
相当・・ダメージを受けたが・・彼は心が広くて逞しい根性があった・・
互いの話をしている内に
あのアーシュラン様の親友になる最後の白の宗主リアン様とよく似た境遇・・
身分の低い側室の母に
正室の王妃や異母兄達に苛め抜かれて・・何度も毒を盛られている
なんとか生き延びたが・・・
・・会話の中で本人自身も言った・・微笑みながら言った
多分・・毒のせいで早死にするだろうと・・実際にそうなった・・
病気になった・・若死の原因
彼の話を聞いているうちに・・なんとあの赤い焔の女王ヴァルジニテ様が大泣きした
アルソス様が自分の境遇に比べて・・酷過ぎる哀れだと・・可哀そうだと
言って・・大泣いた・・
・・・そんな赤い焔の女王ヴァルジニテ様の様子に・・
今度は白の宗主アルソス様が惚れた・・自分の将来妻になる人に次に好きになっていた・・
・・・こんなに自分の事を心配する者達は数少ない・・・
・・・しかも泣いてくれた・・自分の為に
泣いている赤い焔の女王ヴァルジニテ様の頭をいい子いい子とばかりにナデナデした後で
・・キスをした・・
・・愛する人の次ですみませんが・・好きになりました・・と言った・・
・・・・・・それから・・会話はとんとん拍子・・互いに人質はいらない・・
仮初の平和条約になるかもしれない・・そうなったら・・人質が哀れだから・・
・・もし戦う運命でも・・出来る事だけの事をする・・・と・・
・・・そして・・彼・・宗主アルソスから言い出した・・一夜を過ごしたい・・朝まで・・
・・・・朝早く彼は帰った・・・
戦地で戦争の相手として対峙する以外・・二人は逢う事が叶わなかった・・
2つの王国に内乱が同時に起こり・・家来達が暴走した・・また戦争が始まった
・・・やはり・・二人が戦い戦争をするのは運命だった・・
仮初の平和条約は会話だけで終わった・・二回目の平和条約は・・数百年後・・
先程話した・・あの話・・
・・あの白の宗主ウイリアム様の治世に6年だけ・・しかも悲劇が待ち受ける
人質たちの悲劇に・・白の宗主シューツオン様と火焔の王火竜王
アジェンダ様との戦争に惨劇の数々・・・
赤い焔の女王ヴァルジニテ様と白の宗主アルソス様は・・
・・言葉通りの事をした・・戦争の捕虜は互いに手当つきで送り返された・・
・・出来る限り・・・手を抜いた・・戦死者が数人だった事もある・・
白の宗主アルソス様は賢く戦上手・・様々な有利な陣形に・・罠・・
この時に風の攻撃魔法の幾つかを編み出した・・・
内乱に戦争が続いたのに・・王国は戦地や国境を除くが・・割合平安で・・豊かになった
新しい作物も沢山できた・・治世にも優れていた・・
彼の指導で・・疫病の一つを撲滅する薬が開発された・・
そして・・彼の主張で・・風の王ヴァルーダ様の恩を還すべきと言った
・・・魔法の伝書鳩1000匹が黒の王国に向けて放たれた
薬や製造方法の書を持って・・感謝の印で・・しばしの休戦が結ばれた・・
・・・・これは異説・・リュース家の傍系の者の話・・
アーシュラン様を救ったリュース公リジャシヌス様が死ぬ間際に
一人娘のアルテイシア姫に語ったという・・・
先祖の当時のリュース公と赤い焔の女王ヴァルジニテ様の会話だ・・
・・・その頃だった・・
当時のリュース公が赤い焔の女王ヴァルジニテ様が
彼に命じた・・今度の白の宗主アルソス殿は・・戦いあう定めだが・・
善人だ・・信頼がおける・・・
・・・・そなたは内々に・・白の宗主と連絡を取り合うように・・
恨み辛みはよく解かっている・・私も同じだ・・
しかし・・父の風の王ヴァルーダ様の悲願だった平和条約は・・
いずれ叶う・・仮初約束を幾度繰り返しても・・
それが長い時の果てだとしても・・私には解る・・
居場所のなくなった白の王族達に貴族達・・私と同じ黒の王族の子孫
居場所のない・・黒の側室の子供達も多く救う定めにある・・・
実際に祖母の母は・・居場所のない白の王族の姫だった・・同じ事をする・・
・・それは宿命・・もう始まりから血が混ざりあった・・
平和条約の多くはお前たちが担う・・詳しくは言えない約束だから
・・おかしいと思わんか?・・千年以上も続くこの戦乱の時代・・・
・・終わらせる為に赤い火焔の世代の魔法の王達も・・黄金の竜の王の世代が
出現して生まれたと・・予知の者達・・黒の魔法の王達に先読み達は代々言った・・
・・・彼らの読み通り・・いつ赤い火焔と黄金の世代の時代の子が現れるか
判るのに・・原因がわからない・・・必ず邪魔が入る・・納まらない・・鎮まらない
いずれ私の日記を読みば・・何故・・私があの白の宗主を信頼するか解るだろう・・
・・・とても不満そうな顔だ・・当然だな・・・しかもそなたは私より年上だ・・
ああ・・もう・・本来違反だが・・少しだけ教えてやる・・言いと言いた・・
時の彼方から未来の使者が来た教えてくれた・・また現れた・・二度目だ
今度は・・少しだけだ・・三代目のリュース公には伝えていいと言った・・
跡継ぎが継ぐときのみ口伝えのみ伝えよ・・他のリュース家の者達の子孫も我ら同様に
すでに目を付けられている・・・
確かに原因がいる・・・真犯人は恐ろしい者だ・・約千三百年の戦乱を生み出した・・
二千年の戦乱を終わらせるのは・・私の子孫・・魔法の王だ・・
・・そうだ・・この戦乱は二千年かかる・・今はまだ千三百年・・まだまだ先の未来だ
・・救世主達は・・私の直系の子孫に・・リュース家の者・・最後の白の宗主・・
信じられない事に魔法の王は
赤い火焔と黄金の力を同時に持つ者だ・・
黒の王達の代々の異母兄妹婚で生み出された・・より濃く強い絶大な魔力・・
それでも互角・・
どうにか敵にそれに対抗できるだが
彼はそれゆえ・・代償のように・・まるで同志打ちのように・・
敵の死に際の最後の魔法・・・
・・・敵を倒した8年後・・囚われる・・救われるが・・
その時の負った傷で苦しんだ挙句に若死にする・・
敵の最後の魔法で・・・8年間・・地獄のよう場所に閉じ込まられて・・
苦しみ貫き・・
瀕死状態で救われるが・・・数か月後に苦しんで死ぬ・・
・・・二つの王国を統一して新しい時代に導くのは・・
・・お前達の子孫の姫と最後の白の宗主
・・最後の白の宗主は・・アルソス様に生き写し・・・
救世主の魔法の王の残した・・たった一人の子供
跡継ぎを養子にして・・自分達の娘と結婚させ
三つの家は完全に融合する・・・
・・内々に白の宗主達や王族と繋がり・・やがて来る平和な黄金の時代を導く役割
・・・時代を世界・・少しだけでも改善して仮初の条約を導くは・・
リュース家の定め・・最後の黒の王・・救世主を助けるのも・・運命
・・・幼い時分から・・大変な苦労を重い負う・・
・・父王も幼い弟の生首を・・人ごみに紛れて子孫のリュース家の者達と隠れて見ていた・・
それ以上は話せない・・
幾度も死にかける・・敵の拷問で・・・
剣で片目を潰されて・・身体から両方の黒い翼を斬りおとされていた・・
・・利き手の左手の指が親指以外・・ない・・赤い血まみれだ・・壮途に痛いだろう
・・大火傷をおった身体に鉄の鎖で両腕を縛り・・
鞭まで数日・・いつも一時間程打った・・まだ13,14歳頃か・・治癒もしてない
・・・惨いものだ・・
・・・脅された・・
真っ青になった・・・・両方の耳を切り残りの片眼を潰し・・数人で10日間
この薄汚れた石牢中で・・鎖につなで数人で汚すと・・その後処刑して・・
焼き殺すか首を刎ねると脅した・・血も涙もない冷酷な敵だ・・
おかしいです・・いくら何度も・・そこまでは白の王国でもしないはずですが?
リュース公が聞いてきた
・・続きがある
何度も大火傷の肌に鞭を打ち続けて・・焼きゴテも・・
気を失っても水をかけられた・・数日後にリュース家の者がギリギリで救った
汚されてない幸い未遂だ・・一番酷い拷問だ・・
いや・・二番目だ・・もっと酷いのがある8年続いた・・・その為に死んだ・・
致命傷になった・・地獄の時間だ
そう・・そなたが言うとおり
・・・したのは白の王国でない・・いくらなんでも・・幼い子供にそこまではしない・・
・・あれらは・・誇り高い騎士だ・・
たまに父王風の王ヴァルーサ様に・・私達の民や
私のリュース公の大事な肉親達にあれ程の仕打ちをした半ば狂った者がいるが・・
あの憎い仇の白の宗主・・アルソス殿の父・・謎の無残な死を遂げたと言う・・
・・罰だな・・・
その通り・・・・別の敵・・・巨大な敵・・戦乱の時代の原因・真犯人に手を貸す者達
新しい別の王国・・・
・・魔法の王・・彼は二十歳前後頃に全てを取り返して・・黒の王になり・・
・・白の王国と平和条約を結んだ・・仮初でない
本当の条約・・二度と破られる事はない・・
・・幼い子供の頃から・・新たな敵・・別の王国と戦った・・
魔法の王は・・
幸い黒の王族は再生出来る・・問題はない・・魔力は半分なのに絶大なあの力・・
2つまで持っている・・
・・・・・半分とは?・・どういう意味ですか?
話を聞いていた・・当時のリュース公が尋ねた・・
・・どういう意味かと聞いたな・・
・・母は人族の側室・・普通の魔力のない人族の側室の子・・だから半分
廻りに散々苛められて・・道具のように子供の頃に白の国に人質に出される
父王は・・彼を愛していない・・扱いは冷淡で苛めを知っていても無関心・・
・・・そして戦う・・彼の幼い少年の頃から始まる・・黒の王国が新たな敵に滅ぼされた
もう家族は浚われた異母妹しか一人残ってない・・
・・家族、黒の王族全て惨殺された・・妹は敵の操り人形となり・・
・・強敵の一人となる・・
正室の子だ・・純粋なる黒の王女・・赤い火焔の王女・・火焔の魔力は彼より強い・・・
・・剣も体術も敵により鍛えられた・・・剣も互角・・・
・・ある残酷な方法で狂気を植え付けられた・・
操り主を殺すまで・・解放出来ない・・呪いは従う事と異母兄達を殺す事・・
・・・優しげな極上の美貌の美しい姫なのに・・あの白の王族に匹敵する美しさだ・・
本来なら彼と結ばれる運命なのに・・
・・・・後に戦争で・・呪いの魔法から解放されるが・・・
彼を地獄から救う為に身代わりとなり
死んだ・・・兄であり運命の相手の彼を愛していた・・・
兄・・彼は・・王座を取り戻す為に・・荒れ果て失われた黒の王国を救う為に
約十年かかる・・子供時代や青春は・・すべてそこで費やされる・・
私や・・私の子供達・・他の魔法の王同様に・・血まみれだ・・
・・・・だが・・苦労に責務は・・私達より・・
・・とてもとても重い・・ここまでだ・・もう詳しく話を出来ない・・
・・必要だから・・ここまで打ち明けた・・・その表情・・納得してくれたな・・
・・第三代リュース公よ・・・リュース家の代々の宿命と考えよ・・・
そなたの子孫達は・・大いなる歴史の運命を担う定めだ
そなたの主・・
赤い焔の女王ヴァルジニテが
重き命を下す・・・
ぎりぎりまで跡継ぎにこの事は・・教えるな・・
・・死の間際・・最後にこの話を伝えよ・・・
私の子孫に魔法の王には話すでない・・その必要がない・・
漏れる可能性もある・・
もし話が伝わらずに・・急な病や戦死で・・途中で途絶えてもそれは定め・・
・・ではないと 恐るべき敵に気がつかれる
歴史が変わる・・その救世主・魔法の王が産まれる時に
母か・・赤ん坊の本人の魔法の王や・・仲間達が間違いなく殺害される・・
そなたの子孫も絶える恐れがある・・・
また戦乱の時代が続く・・どこまでも・・
仕方ない運命だ・・・だが・・数百年の後・・約二千年に救われる・・・
お前にもお前達の子孫に感謝する・・
・・・今後・・沢山の潤沢な資金と大勢の人材が必要になる・・
・・今の領地ララサでは不十分・・
・・今後そなたの子孫達が救う互いの王族、貴族達の哀れな子供達・・
・・・時に金の掛かる難しい状況もあるだろう・・奴隷商人から多数買い戻したり
秘密裡に間者を送り・・難しい場所から救い出したり・・・
・・・何といっても・・これからの内密に進める平和条約の数々に・・
・・二千年の戦乱を終わらせる救世主の魔法の王を救う為の戦の数々・・
・・これはリュース家が・・最初に唯一独自にしなくてはいけない状況だ・・
・・・他の多くの黒の大貴族などは・・まだ敵側にいる・・
・・・生きている黒の王族は幼い子供二人だけ・・一人は敵となり・・帰らない
・・一人のみ・・・幼い魔法の王・・・亡国の王子のみだ・・
・・状況が変われば・・黒の大貴族達は味方に戻るが・・・ずっと後の事になる・・
・・今までの大きな戦の数々の功労の褒美の名目と第一回目の平和条約で犠牲となった
そなたの叔父への詫びと慰霊の為に・・
あの近隣のシエスタの地を領地として与えよう・・丁度ララサの隣の地
・・アリスタトやリエラに次ぐ豊かな地だ・・黒の王国の3番目に豊かな地・・
・・広大な地だ・・
大きな美しい湖や港もあり・・地も豊かで温暖な気候・・
一度として飢饉もなく農業も商業も盛ん・・
沢山の産物に溢れて・・多数の街や港も交易が盛んで・・沢山の富を与えてくれるだろう・・
・・・他種族を含め・・人族達も多い・・王国内で人口数は丁度3番目に多い・・
・・・いざとなれば大きな軍団も作れる・・地の利も高い・・攻防に優れた城も作れる・
・・王都に次ぐ・・学問を学ぶ大きな学校も多数ある・・
わざわざ遠い地から学びに来る者達も多い・・優秀な人材も多く揃う・・
・・決して私の子孫の魔法の王達が領地シエスタとララサを返還しろとか
一部をよこせなど言わぬように・・遺言書に書いておく・・・命じておく
・・・この事も伝えておく・・
私が今後の為に白の王国と内密に代々連絡を取り合えと
命じたと・・となれば・・どこかの未来の歴史の中で・・
・・反逆者扱いに落ちる事の心配もない・・・
・・その領地と・・白の王国との内密な付き合いは口伝でなく・・
次のリュース公が決まったら・・すぐに伝えよ・・
・・領地の件は万が一の場合は拒否せよ・・
・・白の国の内密の付き合いは・・代々黒の王達も承知している
方針を返る事なく続けていく様に・・この事は家族や親族にも伝えるがいい・・
・・何かの理由で黒の王達が知らぬ時は・・先祖の火焔の女王の命だと言うがいい・・
言っておくように・・
・・ああ・・2つの件・・領地と内密の付き合いの命令の事・・約束の書を作る・・
今・・我が名の女王の王印とサイン入りの約束の書を書く・・・よし・・これでいい
渡したぞ・・・
・・・新しい創世の時代もお前達の子孫なくてはない・・
・・代々・・リュース家を護り・・時に側室を迎えるように遺言する・・
・・・・・あいにく王妃になれるのは・・
救世主の魔法の王の第二王妃となった・・・リュース家の姫
美しい若い水の魔力を持つ強い女戦士・・・救い主の一人だけだ・・・
その姫君は・・彼の死後に最後の白の宗主と再婚して
娘を産む・・その娘と救世主の魔法の王の一人息子と婚姻して・・
三つの家が一つになり・・新しい時代の創世が始まる・・・
・・・・信じられないなら・・一度白の宗主アルソス殿に逢えばわかる
後に・・白のアルソス様が数度だけ内密にリュース公と面会している・・
最初に逢った時にその話をして・・・顔色を変えたが・・
・・すぐに頬笑み・・そういう事ならと・・耳元で話をしたと言う・・
そのアルソス様が若死にした時に・・二人の日記が公開されて・・
・・・例の二人のが秘密の恋人同士で・・どうして戦況がこうも
変化したかを知る・・平和条約の話もあったが・・
内乱が同時に2つの王国で
起こり・・家来達も暴走してまた戦争が激化する・・
・・・まもなく・・数年後
あっけなく赤い焔の女王ヴァルジニテ様が戦死する・・
・・・・不思議なのは・・目撃情報の記録・・
・・・赤い焔の女王ヴァルジニテ様と白の宗主アルソス様の
最初の面談・・戦地で・・アルソス様は無事だった・・あれも奇跡だ・・
傍に・・彼は気づかったが・・
美しい長い銀の髪の白馬の女ケンタウロスを見かけたという証言が数人残っている
異説だが・・正史にもある・・
・・・度々・・宗主アルソスが早死にするまで・・続いた・・
アルソス様が亡くなるまで・・以降も二人の傍で見かけたという証言もある・・・・
それも毒を盛られいたり・・戦で危ういところ救われたという・・
異説の御話・・・考えるれるのは
あの時の番人・・麗しいケンタウロス・・レグルス様
・・一番栄えている・・時の神殿の守護神の一人
・・・異次元の時空の事に・・時の番人バステイル様やレグルス様の事を伝えた
アーシュ様達の幾つかの御話・・
・・・その話も・・後で唄いましょう・・御話しましょう・・
街の中・・吟遊詩人の前から・・・いつの間にか・・一団がいなくっていた・・・
飛び竜に乗り一団達が話をしていた・・
・・・・時の神殿の創設者は・・あの救世主アーシュ様・・祝祭も定め・・
最初の祝祭で二人の姫と結婚の儀を上げている・・運が悪いのか・・たまたま忘れたのか・・守護神にアーシュ様の名はない・・妙な処でいつも運がない・被害の身代わりもよくある・・
・・・名は・・年の終わりの鎮護の祈りに名前が入っているが・・
・・いつも・・本当に妙な処で運がない・・悪運は強いが・・
近年・・結婚の儀で舞ったリュース家の剣舞の絵が発見された・・
・・保存状態もよく・・絵も美しい・・二人の姫君は美しい・・
・・赤き火焔の瞳のアーシュ様の美丈夫ぶりもなかなかだ・・怖い鬼瓦の目付きだが・・
リアン様も剣舞を
武官として滞在中にアルテイシア姫に指導されて習得している・・
・・・・
古代の時代に描かれた魔法画の三枚の絵は・・百年前まで・・
絵の中の幻獣達が 実際に 絵の中で生きていていて・・
時折 絵の中から 飛び出しては・・美術館中を飛び回った
美術館に来た子供達ともよく遊んだ・・逸話が多く 残されている
数度・・美術館からこっそり逃げ出して 街の酒場に現れて
飲んでいた人達から 酒を奪い 酒をごくごくと飲み・・酔っぱらって倒れて
そのまま 店で一晩 すやすやと・・寝ていたという・・
・・百年前の大災害の時に 三枚の絵の幻獣は
その魔力で 3つのほぼ同時に起こった大災害から多くの人達を救った・・
奇跡を起こした・・
その代償に・・魔法画の幻獣達は魔力を全て 使い切り・
・一枚は消え失せ・・二枚は残ったものの
ただの絵になった・・・
つい先日の事である・・ 謎だった魔法画の画家の正体が判明・・
黒の王都に住む 竜人の老人だったという・・
魔法画の一枚・・中に描かれていたオットアイの白鳥のモデルは
恐らく人質でもあった白のエルトニア姫と
多くの説には あったが・・
実は 彼女より 前の人質で・・
彼女と同じオッドアイの瞳を持った母親のエリンシア姫と
こちらも判明・・他にも 多くの事が突然に分かった・・
名を忘れられた伝説の王達の名前・・その過去なども・・
歴史の闇に消えて 失われていた沢山の逸話も・・
白の国の事は 黒の国の歴史に深く 関わっていたので
よく知られてはいましたが・・白の国の言語の解読は 進まずにいたので
わからない事も多かった
白の国の言語が ほぼ全て解読された・・書物は残されていたものの
挿絵のみでしか 分からなかった事も これで知る事が可能・・
また・・滅び去った巨人族の言語も同様に・・・
何故 それらの謎が判明したかについては・・今だ 謎・・
関係者が皆 亡くなった後 発表されるという・・証拠もある・・
噂では・・関係者は
まだ子共だとも 三人か四人の子供達・・言われている
時の魔法のオルゴールに触れて
その時代に飛び去り・・時の番人により 連れ戻された・・
偏屈な老人の魔法使いだとも・・
にやんこな人達は もともと 知識欲が高い そして先祖達に縁が深いのは・・
白の国の人質としていた火竜王アーシュラン様を助けて
黒の国の再建の手助けをした 黒の大貴族のリュース公・・
二番目の妻アルテイシア姫の父親・・
黒の大貴族・・白と黒の王族の血が混ざりあった・・リュース家
彼が・・治める地には
黒の貴族や白の貴族の血を引く者達が多い・・
彼の治める地の辺境に現れて・・我らにやんこの先祖達が住み着いた・・・
にやんこ達の言語は ほぼ現在も 古代の黒の国の言葉や文字をそのまま
引き継いだ・・・正確には リュース家の領地ララアとシエスタの言語だが・・
また多少・・以前のにやんこ達先祖の直系の言語も混ざっている・・
にやんこ達に魔法使いが多いのは リュース家の領地の者達と深く交わり
その間に子供達が出来たから・・・
我らの先祖は 本来 魔力はなかった・・
そんな 我々にやんこ達は 魔法の力に研究熱心・・魔法の呪文によく使われる
二千年近くあった戦乱の時代を終わらせた火竜王アーシュラン様
一度・・滅ばされた彼の故国・・黒の国を再建した 黒の国の最後の王・・
そして 彼の最愛の人・・
敵対していた白の国の王女 黄金の髪とオッドアイの瞳のエルトニア姫と・・
彼のもう一人の妻・・水の王 水竜の女王と呼ばれた魔法と剣も強かったアルテイシア姫・・
彼女は・・
火竜王が
最後の戦で 戦いの最中・・敵だった巨人族の王の首を斬り落とし
二年の戦乱の時代を作った・・追放された神であった魔法使いを殺した後で・・
その魔法使いの死体とともに・・消えて
行方不明になった火竜王、最後の竜の王・・アーシュラン様
アルテイシア姫は 彼の代わりに総大将となり・・
戦を終わらせた・・・
その後を継いだのは 白と黒の2つの王国の王・・
白の国を支配する最後の白の宗主 片腕の王リアン様
エルトニア姫と火竜王の間に出来た子供を引き取り
跡継ぎにした・・
そして のちにアルテイシア姫と
再婚して 間に出来た女の子は 義理の兄に恋をして
彼女がくどき落として 結婚したという・・
8年後に見つかった火竜王アーシュラン様は瀕死状態・・
苦しんで・・数か月で 少し前に先に死んだ最愛のエルトニア姫を追うように
息を引き取った・・彼の死後・・
まもなくアルテイシア姫はリアン様と再婚した・・
彼らの御話は・・
その人達は 結構 慕われて・・
ゆえに 絵本も・・小説にもよく書かれている・・先程の街の吟遊詩人達の歌にも・・
火竜王アーシュランを守護する・・竜人の一人セルト将軍と
‥人間であった その妻ナーリン様もよく題材に使われている
セルト将軍は 火竜王・最後の竜の王が行方不明となった 最後の戦・・
壮絶な最後を遂げたという・・
一時 セルト将軍は 巨人族の王の手下となった
黒の国の大貴族ヴァン伯爵に囚われ
心を支配する魔法の魔具をつけられて
巨人族とヴァン伯爵に操られていた
アーシュ様の父王の首も斬り落としてる・・
彼は黒の国の城を幾つも灰燼に 塵に返した・・
当時 滅ばされた黒の国‥巨人族たちが支配していた国を
取り戻そうと奮闘していた
まだ少年だった黒の王子 のちの火竜王・最後の黄金の竜の王
アーシュランと激しい闘いで
戦いの最中にアーシュラン様が彼を操っていた魔法の魔具を
破壊して・・やっと解放され 彼を守護する一人となったという・・・
最近に発表された 明かされた謎の一つ・・
その説は間違いだと否定されていた逸話・・
アーシュラン様の母親は人族の側室という事は正史にも記載されていたが・・
その人族の母親は 元はセルト将軍の恋人で・・
攫われて・・売春宿にいる所を セルト様に助け出され・・彼との結婚の直前に
アーシュラン様の父王である竜の王に 奪い去られ・・
セルト様は無実の罪を着せられて・・一時追放の憂き目にあった・・
追放されていたその時に
ヴァン伯爵に囚われ・・セルト様は魔法の魔具をつけられて・・
人族の恋人の方は 竜の王の側室となり 火竜王アーシュラン様を産んで・・
しばらく後に・・まだアーシュラン様が幼い時に 病で死んだという・・
逸話・・真実であると証明されました・・・。
彼らは他人事の様に語り合うが・・
・・もうすぐ新しい伝説の話が始まる・・
・・・・・現世のこの時代・・
・・・降臨した幼き暗黒の女王と・・
・・・呼び寄せられる・・いにしえの古代の魔法の王達・・
・・・異変の時の始まり・・
・・・始まりの地に向かう集団・・異変の始まりの犠牲者達・・・
暗黒の女王を呼ぶ・・餌になる・・・人質達なる・・
彼らは・・何も知らずに・・歴史の更なる真実を明かそうと・・
研究者と魔法使いなどの一団が・・禁断の地
片腕の王リアンとアルテイシア姫が封印して・・
・・決して近づかぬように・・伝えられた場所の封印の場所
封印された 入口・・その前に立っていた・・
パンプローナの森の樹海
古代当時とほぼ変わらずにある 森の樹海・・深くにある場所
研究者の一人 にやんこな人達・・ルナ教授は仲間と話している・・
「ついに辿り来たぞ・・さすがに この樹海の中から
この場所を探し出すのは至難の業だった・・」
「・・ここに辿り着くのも大変でした・・飛竜に乗らなかったら10日はかかる
飛竜でも半日かかりました・・」
「・・ここでは 最近開発された プロペラの飛行機や飛行船も
使えない・・・」ルナ教授
「・・あの黒の王・火竜王 最後の竜の王が死んだ原因の地・・
魔法の水晶群が彼を刺し貫き 刺し抜かれたまま 8年も生き延びた」
「魔法の水晶群の力により 身動きも魔法も使えずに・・
母親は普通の人間
半分は普通の人間の血を 引くとはいえ・・」
「不死に近い黒の王族の身体ゆえに・・」
「煉獄の8年を送った場所・・
魔法の水晶群に彼は刺し抜かれ・・」
「激しい痛みに気を失ったり その痛みで目覚めたりと・・
地獄の苦しみを送った 呪われた地」
「そして彼を救う為に身代わりの呪文を唱え犠牲となった
もう一人の火竜王麗しき異母兄妹のテインタル王女が
死んだのも この場所だ・・」
「彼女の場合は呪いの入れ墨のせい身体が弱っていたが
でも・・もう2年・・生きると・・」
「2年もこの状態で生きて死ぬのは嫌だと殺して欲しい言ったので・・」
「彼女に まず痛みを感じさせぬ麻痺の魔法かけ」
「魔法のナイフで彼女の首筋を斬り
殺したという・・」
「その後で気を失った彼を片腕の王リアン
2番目の妻でもあったアルテイシア姫が彼を助け出した」
「リアン達は 彼女の遺体を この水晶群から外す事が出来ずに
テインタル王女の髪を 葬儀の儀式と埋葬用に ひと房のみ残して
遺体は 魔法で塵に還された・・・」
「・・・この場所も二人の力でも 破壊出来ずに封印された・・」ルナ教授
「呪いの魔法の水晶群に 8年間 火竜王は魔力も命も吸い取られて・・
・・数か月後・・」
「黄昏の黄金の時間 雪花の花びらを見ながら火竜王・最後の竜の王は死ぬ・・」
「魔法の傷だったので・・出血は止めたものの・・傷口は完全には塞げずに
当時の我々の先祖達の外科手術も
おこなったが・・すぐさま繋いだ縫った糸が千切れた・・」
「時折 傷口が大きく開き 出血もあったという・・
魔法や魔法薬で抑えたが 痛みも酷かったらしい・・」
「一晩中 苦しんでいた事もあったらしい・・」
「あの最後の日・・
すっかり あまり動く事も出来ぬ程 弱っていたが
なんと自力で動いてバルコニーの椅子に座っていた・・」
「アルテイシア姫に礼を言い
先に亡くなっていたエルトニア姫が迎えに来た・・
散りゆく白い雪花の花びらが美しいと言って・・息を引き取った・・」
「その場にいたのは アルテイシア姫 一人・・」
「姫の泣き声を聞きつけて
後から すぐに同じ名の息子の最後の火竜王アーシュラン様
息子を守って育てていた
最後の白の宗主2つの国の王片腕のリアン王達が来たという・・・
リアン様の傍に他にも もう一人いたと言う説もある・・不明だが・・」
「しかし ようやく辿り着きました やりましたね 教授!」
「ああ・・ステラ教授には負けられん!」
「彼はラッキーだよ あの高名な魔法使いアリステアさんと友達で・・」
「あのアリステア先生と彼の弟子やその友だちの子達は・・
何とお菓子祭りの時に出現した
現世に現れた・・古代の伝説の 白のエルトニア姫
彼女を捜して時を渡り やって来たあの火竜王
最後の竜の王アーシュランや水の女王アルテイシア姫達と遭遇した・・・
危ない処を魔法で 助けられたという・・」
「・・異説であった・・魔法使いのジェンの魔法薬で子供に戻ったという説は
正史に書き換えられた・・少年の姿だから・・彼 本人もそう言った」
「更に追記されたのは
それまでの大人の姿だった頃や本当の子供時代の記憶も失ったという・・事」
「何でも 白のエルトニア姫と再会した後で
猫耳の我々に魔法で変身して 祭りの踊りの輪に加わり 遊んで帰ったという・・」
「白のエルトニア姫は・・最初 街の広場に変身もせず
古代の服装のそのままの姿で 現れた・・・」
「道を渡って両親の元に行こうとしていた幼い女の子・・
その子の前に暴走する馬車が飛び出して来て・・」
「白のエルトニア姫は 純白の羽を背中から 出現させて
その白い翼で飛んで女の子を暴走する馬車の前から救いだし」
「それから 暴走した馬車を風の魔法で止めたという話ですね!」
「白黒写真ですが
その時 たまたまいた新聞記者が幾つも写真に納めて
次の日の新聞にデカデカと載っていました・・」
一団の一人・・興奮気味に言う
「その時の話は 今もまだ 騒がれている・・」ルナ教授
「実はな・・今は秘密となっている話がある
学者たちには公然の秘密だが・・」
「最近 発表されて 謎の多くも解明され
忘れ去られた沢山の逸話もまた・・
歴史の正史が多いに書き換えられ付け加えられた御話・・先日の件」
「先日 発見された時の魔法のオルゴールと・・
アーシュ様達と遭遇した
アリステア先生の弟子とその友達が大いに関係があるんだ・・」
「弟子のリアが魔法のオルゴールに触れた途端
光を発光して 時空を渡る魔法を発動させた!」
「リアと傍にいた友達は
なんと 遥か古代の時代に飛ばされたんだ!」
「時の狭間で あの伝説の時の番人女ケンタウロスのレグルスに救われて
・・そのまま古代の時代の地に渡った・・」
「4日後・・彼らは 沢山の土産と共に迎えに来たレグルスに送り帰された・・」
「彼らは あの魔法使いの弟子わん子と出会い・・その後アーシュ様達に
森のわん子の家と黒の王宮に連れてゆかれ・・
黒の王宮では 当時 白の国の武官として
使節の一人となって 王宮に滞在していたリアン様・・
あの2つの国の王・・片腕の王 最後の白の宗主リアン様とも
食事を共にしたという・・」
「案内された黒の国の王都で魔法画の竜人の老人に面会したり
あの失われた魔法画 白い聖竜とユニコーンと遊んだという・・」
「2枚の絵はすでに巨人族の王が持っていた」
「あの大戦争・・」
「黒の王宮を破壊・・王都を炎の海に変えた・・あの戦・・
黒の王国を滅ぼした・・あの戦争・・」
「生き残った黒の王族は二人だけ・・殺されなかった幼いテインタル王女と・・」
「人質として白の国に滞在していなかった為に生き残った
当時 まだ少年 黒の王子だった
後の火竜王 最後の竜の王アーシュラン」
「彼は 危うく 巨人族と手を結んだ白の国の者達に 処刑される寸前だったが・・」
「まだ幼い白の王女エルトニア姫が彼を庇い・・
城の者達の邪魔をしたせいで 無事に逃げ追うせたという・・」
「その後 リュース公やリュース公の娘であるアルテイシア姫と
・・合流・・・黒の王国の奪還を始める・・
・・数年後には側近のタルベリイを処刑の危機から救い合流した」
「2人を除く それ以外の全ての黒の王族の皆殺にして
黒の国を滅ぼした大戦争の時に 三枚のうち・・2枚の魔法画は 奪われて
あの巨大な人骨で出来た 異形の巨人族の城にあったので・・」
「2枚の魔法画この時は なかったが・・」
「リュース公や王宮でのセルト将軍達との会話に・・」
「アルテイシア姫の心を幻惑の魔法で すでに未来の事を知っていた
・・・もし火焔の女王様の異説が正しいなら・・リュース公になった時点で
・・未来の事をある程度は知ってたはず・・」
「アルテイシア姫の父親 リュース公が
証拠用にと 日記や覚え書きを ほぼ全て書き写し・・
更には付け加えも加え・・」
「リュース公ご自身の蔵書から予備があるからと・・数十冊の歴史の本
地理に伝記・・タイトルだけ知られて失われた伝記の本や様々な本」
「あまり解読されてない白の国と巨人族の言語の本も土産にと渡された」
「手記や日記などの各種の写した物 時間がないからと 魔法も使い」
「彼の幻獣に手伝わして・・
彼は母親が白の王族だから 白の魔法にも精通していた・・」
「幻獣を飼っていた・・」
「長い時間をつきあわせるのは 気の毒と言い・・ 弟子の子供達には
アーシュ様と二人の姫達と湖畔に遊びに行くようにしたという・・」
「写した覚え書きや日記には証拠として ご自分のサイン入れ
土産の大量の本と供に渡したという・・」
「アリステア先生の弟子・・以前 飴玉を大量に降らせて・・街が大量の飴で埋まり
街を一部破壊して ケガ人も続出した あの大騒動の・・犯人では?」
一団の一人・・・
「騒動も多いな・・確かに・・他にも・・色々・・」
「毎回・・あそこはハローウインの時には
巨大お化けカボチャが暴れているし・・」ルナ教授
「今年の秋のハローウインの時に
その巨大カボチャが暴れる様を見学しようとツアーが組まれるそうですよ
「もちろん 護衛の魔法使いと王国の元兵士のボデイガード付き・・」
「おおっ! それは面白い 私も行こう!ひさしぶりにステラ教授にも会いたい!」
ルナ教授
「私達も一緒に参加したいです まだステラ教授にお会いしてない」
一行の一人 ラルラ教授
「今度 紹介しましよう!
私も まだアリステア先生とは2回しか会ってなくて」
「先日 やっと普及してきたダイヤル式の電話器で
今度 会った時にステラ教授とお食事の約束をしましてね ぜひご一緒に」
ルナ教授
「それは有難い 有難うございます」ラルラ教授
封印の入り口に立っていた一団の一人・・魔法使いの男は言う
「・・大きなヒビが幾つも入っています・・封印解除の魔法は必要ありません・・
長い月日の間に ここも大きな地震などが数十回ありましたから・・壊れています」
「・・逆に・・再度の封印には 私達の魔法だけでは足りない・・」
「出来る限りの魔法の仮の封印はしますが・・」
「誰か・・特に白の魔法に精通した魔法使いか
白のリアン様の魔法を得意とする者でも連れてこないと・・・
危険かも知れませんね」
「他には・・あるいは
黒の・・幻惑や時の魔法の竜の王の魔法に精通した者か・・」
「・・我々 魔法ギルド(組合)との取り決め通り・・
立ち入るのは ここの入口付近とその入口付近の中のみ・・奥の中 現場には
羽のついた魔法の人形達を飛ばして・・最近普及したカラー写真を取り 他にも撮影も・・」
「火竜王・・最後の竜の王アーシュラン様と
犠牲になったテインタル王女の
それぞれの血と魔力を吸い上げたという赤い水晶の欠片と
調査などの見比べる為に 廻りの透明な水晶の欠片も回収して・・
それ以上の事は・・危険ですので禁止です・・これ一度だけ」魔法使いのシルリラ
シルリラ・・・
彼は今度の調査の全権を 魔法ギルド(組合)から預けられている・・
「・・今後は ここは魔法ギルドが管理 封印します・・
また このような状態になると世界にとっても危険ですから・・見回りに来ます」
「・・何せ・・この魔法の魔の水晶群を作り出したのは・・」
「二千年もの間の戦乱の時代を生み出し・・
歴代の黒の王達や白の国を治めていた宗主達さえ
裏で操った・・暗黒の魔法使い・・追放された神ですから・・」
「そして・・戦乱を治めた最後の黒の王・火竜王
最後の竜の王アーシュラン様が死んだ原因を作り
もう一人の闇に落ちた火竜王・・異母兄妹 アーシュラン様の妹
哀れな麗しき火竜王テインタル王女の一生を滅茶苦茶にして
彼女を闇の落とした・・張本人・・恐るべき魔力を持つ者・・」
「彼女に呪いの入れ墨をした者・・」
「テインタル王女は
8年間 水晶群に貫かれた兄のアーシュランを救う為
身代わりの呪文を唱えて 身体を水晶群に貫かれて・・」
「代わりに彼を刺し貫いていた
彼の血と魔力で 赤く染まった水晶群は砕け散り・・
彼はやっと・・8年間の煉獄の苦しみから解放された・・」
「彼女は 彼女の場合は
すでに呪いの入れ墨で死期も迫り 身体が弱っていたが・・」
「私は 死ぬのに2年の月日がかかる・・
その間 苦しみもがくのは嫌だから・・と
兄アーシュランにとどめを刺すように願い・・
ここで死んだ・・ここは 呪われた場所 」
「あの恐ろしい神・・追放された神・・二千年の戦乱うぃ
魔法使いの魔法が残っているやも知れません・・
我々に危険が及ぶかも知れません・・・」
「・・ただ 伝承では 火竜王アーシュランを魔法の水晶群が
刺し貫こうとした瞬間
あの2番目の妻で一緒に闘っていた水の女王アルテイシア姫が
飛び込んで来て 彼を立っていた位置から 押しのけて 」
「彼が立っていたその位置に彼女はいたが・・魔法の水晶群は動きを止めて
確実に位置の変わった彼を刺し貫いたと言います・・黒の王達・・・
火竜王の二人以外は反応しない可能性も大いにあります・・」
「研究後 次第によっては 再調査の可能性もあります・・」
「ただ・・今回の魔法ギルドの反応からしても・・難しいでしょう・・」
「発見されて・・一年もたつのに
調査にも 近くに行くのも 大反対されましたから・・」魔法使いのシルリラ
「わかっております」
ごくりと唾を飲みこむルナ教授
一団の皆にも緊張感がみなぎる・・
そおと 封印に入り口の封印に 手を近くに伸ばし
触れた途端に 封印はますピシっと音を立てる
そして あっという間に大きくひび割れて
ガチャ―ン 音をたて壊れて 崩れ去る・・
「・・これは・・」青くなるルナ教授と他の者達・・
「・・早めに調査をすませますよ・・いいですね」シルリラ
入口を塞いでいた大きな岩の幾つかは 横へと皆が協力しあって 動かす
中は暗闇・・大きな洞窟・・
だが・・大きな水晶幾つか 光ゴケなどがあり ほのかに明るい・・
魔法使い達は 魔法の玉を荷物の中から 取り出す
野球ボール程の大きさ・・
魔法玉に呪文をかける・・途端に 魔法玉は浮き上がり廻りを明るく照らす
護衛の兵士は 剣を一度半分まで抜き点検して
次に最近開発されたばかりの最新の小さな拳銃も確認する・・
それから教授たちと同じく懐中電灯を手にする
護衛役の魔法使い数人も 明かり用の魔法玉を 宙に浮かせた後
魔法の杖を手に握る 数人の魔法使いを残して 一同は中へ・・
他の魔法使い達はルナ教授のサポートをする役目を仰せつかっている・・
ルナ教授たちは 懐中電灯を使う カチと音をさせてスイッチをいれる
「・・・水晶がこんな処まであるなんて・・」ルナ教授
魔法使いの少し上に明かり用の光る魔法玉
魔法使い達の動きにあわせて近くを浮遊する・・
「・・その水晶の一つは丸ごと持って帰って構いません・・
魔法ギルド(組合)から 全権を渡された私が許可します・・」
入り口付近の物ですから・・」魔法使いのシルリラ
「本当ですか!」嬉しそうなルナ教授
「・・・せっかくなので・・魔法を使って 私が運んで飛ばします
早く 調査を終わらせて・・仮の封印をしなくては・・」
「・・そうだ・・すいません教授 少しお待ちください」
「ラウゴ 来てくれ」魔法使いシルリラは仲間の魔法使いを呼ぶ
「はい シルリラ様」呼ばれて外にいた 一人の魔法使いがやって来た
「・・君は 伝達の魔法で 封印の印の石が壊れていた事を
魔法ギルドに早く知らせて下さい 仮でなく 本当の封印をしなくては・・」
「・・では・・水晶は これでいいですか?」
魔法使いは右にある 大きな水晶を指さす
「あ・・はい!お願いします」ルナ教授
「風の精霊シルフール 2つの王国の王 白のリアンの名のもとに
集え! そして 教授の研究所の部屋まで その水晶を運べ!!」
強い風が廻りめぐる 風の中に透けた少女の顔や上半身まで見える
それらの風が水晶を包み込み 水晶は すぐに消え去る・・
「有難うございます!!」
礼を言うルナ教授に他の数人の教授 そして・・その助手達・・
「では 私達の方はまず入口付近の土や石 光苔を採集します」ラルラ教授
「はい お願いします! では私達は 奥の調査を開始します」ルナ教授
ラルラ教授達は白い手袋をして
小さな円形で平たい透明のプラスチック容器に
それそれ土や光苔を採取して入れる・・
ほかの教授と助手は 水晶を調べている
ルナ教授の方は 助手やサポートの魔法使いに
手伝ってもらい
最大の目標である・・二人の火竜王が刺し貫かれた
現場の写真撮影やカメラの収録の準備に・・付近の水晶の欠片の採集する
準備に取り掛かっている
「撮影用カメラがもう少し改良されて 軽くなるといいのですが・・」一人が言う
「撮影カメラ1台だけで 三体か四体の魔法の人形でないと 運べません」助手の一人
「・・近年 急激に技術改良が進んでいる・・
数年前まで 写真は白黒の銀板撮影で 時間もかかったが・・・
今は持ち運びも簡単な小さいカメラが出来た
スイッチ一つで カラーもある・・
大したものだ・・まだ開発中だが 僅かの時間で難しい計算を終えたり
記憶する機械も出来た・・
今後も開発は進むだろう・・」ルナ教授
洞窟の奥にある 燃え上がるように美しい赤い水晶群がカチンと音を立てた・・
・・・何かが洞窟の奥深くでゆっくり 目を覚ます・・
その者は・・口を開く・・塵となったっていた者・・
塵は寄り集まり形を作る・・
まず・・殺された時の状態・・・その状態に戻る・・
斬り落とされた自分の生首・・炎に包まれ・・顔は焼けただれている・・
あの火竜王・最後の竜の王アーシュランの手により殺された・・
追放された神・・魔法使い・・・
彼は回想する・・いにしえの大昔の8年の出来事を・・
8年間の・・黒の王・火竜王の苦しみ様は楽しかった・・
愉快だった・・身動きも出来ず 痛みに耐えきれず悲鳴を上げる様も良かった・・
魔法は効かずに・・水晶を握り拳や 剣で壊そうともした ヒビ一つ入らない
解っているが 腹立ちまぎれに・・幾度となく叩いていた
そうしていた 痛みを堪え 自分に突き貫く赤い水晶を睨みつけて
悔しがる様も・・気を失いかけながら 見せた朦朧した表情も・・
長い間 手こずらせてくれた敵だ・・私の胸を剣で まず刺し貫き背中まで
貫通させて・・その剣を引き抜くなり
すぐさま 私の首を斬り落とし 炎で包んだ・・
・・そう・・一度 絶叫して 泣いた様を視た・・あれは痛快だった・・
最愛のエルトニア姫が死んだ瞬間
死んでゆく彼女の意識と触れあい 同調して 知ったのだ・・
泣きながら 絶叫して彼女の名も何度も叫んでいた・・そして気を失った
テインタル王女の死に様も良かった・・本来なら 純粋な血を重んじる黒の王族・・
兄妹婚も可能・・天上の神々に約束されていた・・本当の運命の一対・・
二人の・・最後の炎の世代の火竜王
同じ あの美しい輝く燃えるような焔の色の瞳
アーシュランとテインタルの瞳・・
最後まで・・テインタル王女は兄である彼を愛していた・・
彼の身代わりとなり 魔法の水晶群にすぐに刺し貫かれ
代わりに火竜王アーシュランの刺し貫いた赤い水晶は砕け散り
火竜王・最後の竜の王は解放された・・
命の尽きる2年の地獄を送る事なく・・その場で死を願い・・
愛する兄のアーシュランの手で苦しみ事なく殺された・・
美しいあの死に顔 あの美貌・・
入れ墨を彫る際に 抵抗したが上半身は全裸にした
麻痺の呪文で押さえつけて 入れ墨を彫られる痛み 唇を噛み締め 堪えていた
恥ずかしさと痛みで 堪えきれず 泣いていた様も美しかった・・
あの白磁のような肌・・まだ少女ではあったが 完璧な美しい肢体・・
まだ胸のふくらみは完全には成長していなかった・・愛らしい形・・
一度 抱いてみるのも 今更ながら惜しかったか・・
ふふ・・その後・・妹を殺した兄・・白の宗主リアンと水の女王アルテイシアが
気を失った火竜王を連れ去った
テインタル王女の身体を水晶から取り外せなかったから・・
髪をひと房切り 死体は魔法で塵に還した・・
彼女の魔力をこれ以上奪われぬように・・
髪は葬儀と埋葬用に残したのだろう・・
・・だが
すでにほとんどの魔力は奪った・・あの火竜王アーシュランと同じく・・
アーシュラン・・彼は おそらく 数か月ともたなかったろう・・
半分はただの人族だ・・すでに彼の魔力と命のほとんどは
この深く赤い色に変化した美しい赤い水晶群に吸い取られてから・・
「この場所を焼き尽くして・・
破壊すれば良かったのだろが
それも出来ずに封印するのやっとだった・・ククク」
残念だな・・一人だけ あの最後の火竜王がいたのに・・
彼なら この水晶を破壊する事が出来たのだ・・
あの天才的な先読み 片方の黄金の瞳の子供も可能だった・・
出来るのは 炎の火竜王か黄金の竜の王のみ
アーシュランの子供が 本当の最後の炎の魔法の世代・・
アーシュランの父王の力 先読みの力で
少しだけ 視えた・・
焼けただれていた顔の皮膚は元に戻る・・
「・・身体は・・腕と上半身だけなら・・すぐに元に戻る・・最初はな・・ククク」
「・・白の宗主リアンと水の女王アルテイシアの封印は 砕け散った・・
私はもう自由だ・・」
「・・・・いる 長い長い・・時が過ぎ去り・・
あの莫大な魔力を持った魔法の王達は消え去ったが・・
この時・・この時代にたった一人・・その魔法の王達に匹敵する
・・その王達の中の数十人
・・稀なる・・あのテインタルやアーシュランのような・・
また・・あのアルテイシア・・リアン・・・あの二人程ではないが・・
その魔力は かなり強かった
いや・・あの二人を 火竜王達を・・もしや超えているかも知れない・・
・・特に優れた絶大な魔力の持ち主がいる・・」
「・・・それも頂いておこう・・まずは・・最初の獲物・・」
「おびき寄せる為の餌・・いけにえ達
洞窟の入り口付近にいる・・あの猫耳の人間達・・」
あの魔法の王達の時代に比べて なんと弱弱しい魔法使い達・・
数人は わざと逃す・・おびき寄せる為に・・
そして 全ては破壊する神が復活した事を知らせる為に!
地響き・・大きな揺れ
「うわっ!」 「うあああ!」
調査団の者達がそれぞれ悲鳴をあげる!
目の前に 炎の塊が現れる!炎の中には 一人の男の生首
「!!!」「な・・なんだあれは!!」
閉じていた目を開ける・・様々な色に変化する瞳の色
天上の青にも 淡く緑に 大地の黒・・黄金と赤い焔の色に・・
「・・くくく・・二人は残しておいてやる・・この異変の始まりを・・
全てを破壊する神が復活した事を告げよ・・」
「残りの者どもは すべて・・魔法の水晶の中に閉じ込める・・」
「三日が限度・・四日目には 身体ごと 魔法の水晶に吸い込まれて消える・・」
「魔法の王達に匹敵する あの大いなる絶大な魔力の者を連れてこい・・」
「この水晶を破壊して彼らを救えるのは あの者 一人・・」
「あの白の宗主のリアンも 水のアルテイシアさえ
この魔法の水晶にヒビ一つ入れなれかったが・・」
「あるいは・・召喚出来るならやってみろ!
あの・・いにしえの魔法の王達を呼ぶがいい!」
「うわああ!!」「ひ・・ひゃああ!」悲鳴を上げる一団
護衛の魔法使いが攻撃魔法を次々唱え 対抗するが・・まったく 通じない
剣で斬りつけた者が最初に犠牲になった・・
あっという間に寄り集まった魔法の水晶に取り込まれ
彼は剣をふりあげたまま 目を大きく開き
その姿で 水晶の中に閉じ込められる
次に犠牲になったのは・・
拳銃を発射した者 構えたまま 同じく水晶の中に・・
そうやって・・悲鳴が次々と上がり・・静まる・・
言葉通り 二人だけ残された・・
大怪我を負った魔法使いのシルリラとルナ教授
「・・さあ・・行け 行くのだ!!」
二人はその場で悲鳴を上げ 逃げ去った
そして・・こちらは 闇の空間 永遠の時間の世界・・
時の狭間では・・あちらこちらで異変が起こっていた・・
その時の時間 その時代の場所では
あるはずのない災害や異変が多発していた!
時空も歪みや亀裂が入り・・大変な事になっていた・・
「レグルス!」青い顔をした時の番人バステイルが呼びかえる
同じく時の番人の銀色の髪の女ケンタウロスのレグルスは
呼ばれて振りかえる・・人間と馬のキメラ・・伝説の種族・・
レグルス・・・
彼女は流れる美しい銀の髪を長くのばして 上の一部を小さな金の髪飾りで
止めている 整った美しいきりりととした面差し 前髪は少し長め
上半身の人間の身体には 胸元だけの服 その上に胸の銀色の文様が入りの
胸のみの鎧
下半身は白い馬 飾りに複数の青いサファイアと金の飾り入りの
長くネックレスのような物を巻いている そのネックレスの左側には
鞘留めと剣
こげ茶色の鞘に納められた 細長い剣 鞘は使い込まれ 小さな傷も多数ある
バステイルは 14歳程の少女の姿 前髪は眉のあたり揃えられて
髪は淡い色 大きな瞳の廻りには 古代エジプト人がしていたようなアイシャドウ
耳は猫耳 薄い茶色 片耳にだけに 小さな金の輪のピアス・・
肩より少し長い髪は 毛先を複数の小さい金の細長い飾り玉で全て留めている
服は 白い古代エジプトの服装 胸元下で文様の入った金の輪をベルト代わりに
留めている
長さは足元と近くまである・・足首には縦長の金の大きな金の輪・・
同じく文様が入り 上下の先には それぞれ細長いふくらみがある
胸元には古代のファラオ達がしていたような 大きな首飾り
金や宝石がびっしりと埋め込まれて 首の半分から長く胸元近くまである
ラピスラズリやトルコ石・・ルビーにサファイア・・黄金色に透き通る
宝石も・・エメラルドも・・
靴はサンダル・・服に隠れて見えないが太ももの上近くまで
サンダルの細長い革の紐
編む込むように左右それぞれ斜めに数回
巻かれて 結ばれている
「そっちの方は・・?」
「何とか 時空の歪みと亀裂は止めたが・・まだ不安定だ・・」
「・・他の時の番人達も頑張っている・・忘れ去られた神々さえも・・」
「・・・美しい様々な場所・・
永遠の安息の眠りの時間の中の・・いにしえの古代の魔法の王達も・・」
「数人程・・許可を取り 叩き起こした・・彼らもその絶大な魔法の力で
起こる事のない大災害や時空の歪みを封じたり・・止めたり・・している・・」
「・・あの時の魔法のオルゴールを創りだしたケンタウロスの賢者
ケイロン様も・・たたき起こされて・・寝とぼけつつも・・頑張っている・・
双子の兄の偉大な魔法使いであるキロン様も・・こちらも眠そうだ・・
・・・あの魔法画の老人の竜人も・・
他の竜人はないが・・彼は母親が黒の貴族で例外的に魔力がある
・・・だから・・魔法画を創り上げた・・」
苦笑するレグルス
「・・先程・・手が足らずに・・とうとう・・また 治癒が必要な魔法の王の一人
風の女王カーリア様も
水の女王エウフェラウス様も・・とうとう起こされましたレグルス」バステイル
「間違えて・・歴史の中で 起こるはずの大災害も止めかけたりは・・したが・・
それは教えてやめさせた・・」レグルス
「あいにく丁度・・心優しい魔法の水の王ジェライアだったので・・
目の前の大災害や多くの人々の最後の絶叫に
・・止める事が・・助ける事が出来るのに見殺しにする・・」
「目を赤くして・・ずっと黙って泣いていたが・・
本当に可哀そうな事をした・・」レグルス
「彼らは私達 時の番人や神々と違い 全ての歴史は よく知らないので
仕方ありませんね・・」ため息をつくバステイル
「・・・だが 魔法の王達のその魔力は神々と匹敵する程の絶大・・」
レグルス・・
「・・今回は非常事態・・」レグルス
「・・それと大災害の異変も1つ止めたが・・」レグルス
「一つは無事に大災害が起こる前に止めました その異変は止まりましたが・・
2つの異変・・あの時間に起こるはずのない大地震と別の時間の大噴火・・」
「もう時が固定しました・・歴史が変わり・・手遅れです・・」
「例外的に 本来ならば時の法に触れますが・・」バステイル
「数十人だけ奇跡的に助ける事が決定しました」
「彼らを失うと・・その子孫が消えるのです・・」
「国を変える程の偉人に・・大いなる影響を世界や歴史に与える者が
消えてしまうから・・」バステイル
「・・その例外的な者達は救われるが・・家族や友人は失う・・一人残される
本来なら・・そんな事はなかったのに・・可哀そうだな・・」レグルス
「・・で・・そろそろ許可は下りたろう・・
私も・・安息の時間に入る前に 会いたい・・叩き起こす・・ふふ」
微笑むレグルス
「安息の時間に私が入れば・・
もう私の場合は 二度と目覚めないかもしれない・・
一度でいい・・会いたい」レグルス
「・・人の言う事は絶対きかない頑固者・・口の悪い・・悪いが口達者な生意気な奴・・
料理の腕前は超天才的・・
奴に何度・・馬女と呼ばれた事か・・・
・・・どうしょうもない・・ひねた曲がった性格・・信じられない無茶ばかりする・・
・・女子供には基本・激甘・・年寄りには猫かぶり・・・案外世話好き・・仕切りたがる・・・
・・・とても優しい処も・・・
あの時に・・新たな黄金の力が覚醒して・・時の法や自身が大傷を負う・・
あの事件を起こした時
・・・冷静だったが・・傷口から血を流しながら・・恨み事を言われて
泣いた姿を見た時は正直・・驚いた・・
高飛車で・・いつも勝気で強気だったのに・・
・・・・とんでもない鬼瓦の目付きのくせに・・何故かよくモテる・・・
・・欲しい獲物は絶対逃さない・・どんな犠牲も代償も惜しまない・・・
モテモテ運の・・その分親運に恵まれずに本来の子供時代は超最悪・・・
おかげでモテ運の一つも超最悪・・大災難の一つ・・記憶がフッ飛んだのが幸いだ・・
悪運と逆転運は大いにしっかりあった・・当然か・・大いなる運命があったから・・
あの力は絶大・・歴代の 黄金の竜の王に匹敵する力に・・
本来の大いなる赤い焔の力の持ち主・・
・・ほぼ最終世代の結果だ・・密かに神達が命じた・・無意識化に刻んだ・・
・・魔力を高める為に繰り返された先祖の兄妹婚の・・
結果に生まれた・・半分人族とはいえ・・より濃い強大な魔力・・赤い火焔の力
地獄の8年の煉獄を
繰り返し6度も・・体験して・・
いや・・本来の時間も入れて7度も耐え抜き・・黄昏の黄金の時間の中で
雪花の花びらが散りゆく中・・自分の時を無事に終えた・・
歴代の魔法の王の一人・・若くして死んでしまったが・・
歴代の魔法の王達が・・神達から与えた役目をついに果たした・・
2千年の戦乱の時代を終わらせた英雄の一人・・・穢れた神を殺した本人・・
黒の王・火竜王・最後の竜の王アーシュラン・・」
「・・それと・・・最後の白の宗主 2つの王国の片腕の王リアン殿・・
水の女王アルテイシア姫も・・」
「彼の息子・・最後の火竜王・・
同じ名のアーシュラン 天空の青と焔の瞳のオッドアイの瞳の持ち主
ああ・・そうだった・・この大騒ぎで 忘れていた・・彼はさっき 見かけた・・
別の時の番人が叩き起こしていた・・時の狭間の修復だ・・」レグルス
「面差しは父親によく似ている・・
だが料理の天才だった父親と違い 料理の腕は最悪で・・
その上 趣味だった・・」
「料理の腕前は 母親譲り・・彼女の料理はあの無敵の竜人セルトさえ倒した・・」
「リアン殿やアルテイシア姫にテインタル王女も
何度も自爆覚悟で食べていた・・
案の定・・結果は最悪だった・・
しかも・・癒しの魔法も薬も何故か効かない・・自然治癒を待つしかない・・
わん子も死ぬまで・・被害にあっていた・・泣いていたな・・
よく倒れていた・・」
「・・料理の腕と最悪の味音痴
しかも母親もだが 息子も その自分達の料理を美味そうに食べていた
母親のエルトニア姫も 彼も腹は下さなかった・・あれは奇跡だ・・
母親とも一緒に料理を作る事も・・恐怖のダブル・パンチ・・ふふふ・・
息子の最後の火竜王アーシュランの手料理で また同じ目にあった・・」
「・・リュース公は頭がいい 一口食べるなり 舌の超えた彼は
そっと吐きだし 料理は食べたふりして・・魔法で消し去った
アルテイシア姫とリアン殿は その点 不器用だし・・正直者
嬉しそうにエルトニア姫や息子がじっーと見ている・・
無理だった・・吐きだすのも 魔法で消し去るのも・・」
しみじみと言うレグルス 顔に引きつり笑み だが確かに他人事・・
「義理の祖父のリュース公だけには食べさせまいと
命がけでリアン殿や娘のアルテイシア姫が彼の分を食べていた・・」
他人事なので ついに吹き出し ケラケラと笑うレグルス
「・・息子には アーシュ殿は 息子が幼い子供の時に・・」
「数か月・・寝たきりの状態で一緒に
過ごしただけで・・大人の姿は見てない・・
会ったら 大喜びするだろう・・」
「彼は 他の魔法の王達と違い
まだ 安息の時間の場所から 一度も目覚めた事がない・・」
「もちろん・・魔法の傷があるから
・・他の王同様に眠っている間も・・・
治癒の治療や魔法もしているが・・父王アージェント殿の片眼も癒せない・・
・・ほぼ全て魔法の王達・・癒しが必要なのは・・
アーシュ殿が殺したあの魔法使い・・追放された神のせい
・・中にはあのリュース公の・・若くして亡くなった兄シオン殿・・
白の宗主達や黒の王族に近い黒の貴族も・・・」レグルス
「まあ・・あの呪いの魔法の水晶の傷のせいか・・テインタル王女も同じだ・・」
「更には 彼女の場合は あの呪い入れ墨が消えない・・不思議な事に・・」
「ここは全てを癒す場所なのに・・リアン殿の腕も同様だ・・」
「エルトニア姫の腕の火傷・・呪いの焼き印・・彼の父王の片眼」
「恐らく・・未来の時代で
その時代 彼らの伝記のイメージが強いせいかもな・・」
「魔法の呪文にも 彼らの名がよく織り込まれている・・」
「あるいは 彼女の入れ墨は追放された神の呪いの魔法だから・・
それに・・
エイルの呪いの焼き印は・・あの神の呪いの魔法の文様を真似た物だから・・」
レグルス
「・・アーシュ様の事が特にお気に入りですね・・レグルス・・
あの御方に言いたい放題ですねえ・・英雄の一人なのに・・・時の神殿までくれたのに・・
まったく・・ふふっ・・」
「・・一度 テインタル王女の呪いの入れ墨と
エルトニア姫の焼き印は・・」
「神の一人に一度 相談した方がよいでしょう
癒しの力に秀でた方に・・」
「アーシュ様の傷も・・父王アージェント様の片眼も・・リアン様の右腕は
本人から・・必要ない・・あきらめています・・と言われました」バステイル
「そうだな・・アーシュ殿の事は
2度目 自然に覚めた エルトニア姫が心配していた・・・」
「彼女はすぐに眠くなって 彼の隣で 今は寝ているが・・・」
「数十回以上・・ちょっとした時空の歪みが起こる度に・・
気の毒に叩き起こされている・・
その度ごとに こき使われるアルテイシア姫やリアン殿も心配していた・・
これは その時の当番の時の番人が初心者だったせいでもあるが・・」
やれやれという表情のレグルス
「で・・どうする アーシュ殿を起こすか?」微笑むレグルス
「・・・レグルス・・実は 他の時の番人アルタイルとスピカから 知らせがあり・・
この異変の原因がわかりました・・」硬い表情のバステイル
「・・なんだと!」顔色を返るレグルス
「・・・まず あの無敵の竜人のセルト殿を起こします」
「それから・・水の女王アルテイシア姫に・・最後の白の宗主
2つの王国の王片腕のリアン殿も・・起こします」
「・・場合によっては・・なかなか起きてくれない
先の竜の王・・アーシュ様の父王アージェント様も必要なら 起こします・・ 」
「彼も今だに 治癒が必要な一人で・・治癒の途中ですが・・
彼も他の魔法の王達も 知癒を必要とするかは」
「あの追放された神に 魔法使いに
その魔力を奪われていた 傷つけられたせい・・呪いのせい・・」
「特にアーシュ様の父王
先の黄金の竜の王アージェント様は・・
彼の死体は 魔法使いが魔力で取り込んだので・・
魔法使いの中に入ってしまった
斬り落とされた首・・」
「一時 街や巨人族の国で見せしめに置かれていた彼の首も
胴体も・・」
「治癒に時間が かかっています・・
その影響で 再生するはずの瞳・・
彼が生前 失った片方の瞳も失われたままです
黒の王妃アリアン様も・・魔法使いに身体を吸い込まれたので・・」
「アーシュ様の弟君 アジュアリ様も同様です・・
この場所では 意識だけは成長するのに 中には成長する者もいるのに
殺された時の幼い子供のまま
三度起きましたが・・幼い子供の意識のまま・・しかも その時の事を思い出しては
泣きやまず 何度母親のアリアン王妃や父王の竜の王を起こした事か・・」
先の竜の王アージェント様の力は大きく強い・・
ここは 非常事態ですから・・」
「・・・何故 竜人のセルト殿を? 彼には 無双の力はあるが
・・魔力はないぞ・・」怪訝な顔をするレグルス
「・・・必要だからです・・レグルス様」更に硬い表情をするバステイル
「許可は取り消されましたレグルス様・・」
「火竜王 最後の竜の王アーシュラン殿は・・起こしません
今回は・・絶対に・・・
これはもう一人の火竜王テインタル王女も同様です・・」
「いえ・・彼以上に危険です・・彼女には あの傷口に加え・・
呪いの入れ墨があるから・・・」バステイル
「・・詳しく話してくれ・・どういう事だ?
魔法の王達は このままでは・・一人残らず叩き起こされる・・」
「・・まだ治癒が必要な王も 二人・・すでに起こされている・・
まだ 治療が必要なのに・・・」
「なのに 何故・・あの絶大な力を秘めた二人の火竜王を起こさない」
何故?」レグルス
「・・それは・・この異変の始まりは・・
あの呪われた・・リアン様やアルテイシア姫が封印した場所・・
「彼らが破壊出来なかった・・呪いの魔法の水晶群・・」
「火竜王テインタル王女が死んだ場所・・
火竜王・最後の竜の王アーシュ殿の魔力と命をほとんど奪い去った
呪いの魔法の赤い水晶群・・」
「長い時の間に 数十回の地震で 封印が壊れました・・油断しました・・
見逃していた・・」バステイル
「・・・まさか・・まさか・・蘇ったのか・・
あの追放された神が・・」レグルス
「・・・蘇りました・・そして・・十年早く・・」
「時の力が・・あのまだ幼い少女を覚醒させました・・
必要だから・・あの暗黒の女王の力が・・!」バステイル
場面は変わる・・ここは にやんこ達の王国・・
二日前から・・地響きと軽い揺れが幾度となく 街を襲う・・
幸い 建物は一部
倒壊したものの・・さほど被害もなく怪我人もなし・・
「また 揺れたねリア」心配そうなナジュナジュ
「・・そうだね ナジュナジュ」ちょおおと青い顔のリア
「明日から お花と時の番人の祝祭が
あるけど・・大丈夫かな・・
夜にはパレードと
花火が上がる予定だけど・・嵐が来るかもって
TVのニュースでやっていた・・そんな気配もなかったし
この季節に珍しいね・・」リア
「・・そうだね・・」ナジュナジュ
ペロペロと平然と小さなアシャアシャは
大きな丸いキャンデイの棒を握り締めて 舐めている・・
あいている左の手には しっかりとナジュナジュにもらった
赤い子竜のぬいぐるみ・・あの肖像画展示会で買ってもらった物
今日のお洋服は 赤いワンピ 袖は丸く膨らみ
袖部分のゴムで腕の上の方に収まっている・・
ゴムで縛った部分から下少し 赤い刺繍付きのフリルが出ている
スカート部分 こちらも同じ赤い生地で出来た 裾にはフリル
靴下は白 折り返して白いフリル入り
靴は赤いピカピカの低めのシューズ
胸元近くで同じ生地の細長い生地で後ろで リボン結び
胸元は赤いえり・・えりの端赤い刺繍
えりの下に 黒いリボンを超結びにしている
髪は黒 まっ直で 首の上辺りで切えて
前髪は眉の辺りで切り揃えている おかっぱ
横髪の少しを頭の上辺りで赤いリボンで結んでいる 瞳は深い青色
猫耳としっぽは黒・・・
「・・アシャアシャ・・相変わらずたくましいというか・・」苦笑するリア
「・・アリステア先生・・今日も魔法ギルドのお屋敷?」ナジュナジュ
リアは金に近い茶色の髪の男の子 ボブに近い髪形
瞳は明るい色
猫耳は薄茶 しっぽも同じく
しっぽは少し 濃い茶色も混ざりまだら模様
ちなみに彼は魔法使いアリステアの弟子
両親は早くに亡くなり・・
父親の友人でもあったアリステアが引き取っている・・
ナジュナジュは美人な・・整った顔立ち 深く青い瞳の色が美しい
黒髪はさらさらストート 肩より少し長い
猫耳としっぽは黒
・・二人は長馴染みの大の仲良し・・
よくアリステアとリア達の家に遊びに来ている
・・・丁度 左隣に家に住んでいる
・・・幼いアシャアシャにはまだ・・秘密だが
遠くの街に行っている事になっている
両親はすでに他界・・親戚なし・・
ナジュナジュとアシャアシャの両親は
残した財産や保険金に加えて・・
現在の大きめの庭付きの小さい家も残した・・
その後の話だが・・・ナジュナジュは両性体で・・
リアと結ばれる為に・・女の子になり三人の子供を産む・・
隣の家を買い・・家を増改築して・・
かなり大きな家となり・・
ナジュナジュとリアとアシャアシャに
三人の子供達が住む事になる・・
大きくなったアシャアシャは家事も料理も全てダメ・・
ナジュナジュやリア・・大きくなった子供達が担当した・・
他の身内はいない・・遠くに住んでいた親戚達は昔起こった街に
・・起こった大水害でこちらも全て残らずに他界
両親の友人であったアリステアがリア同様に保護者になっている
・・アリステアは所属している魔法ギルドの上級クラス
上級クラスになると・・給金は小さな会社の社長並・・
・・・さり気に小金持ち・・
アリステアの家はかなり大きい・・二人分の客室もある・・
トイレも二つ・・客室にはシャワーとトイレがついている・・
・・・広めの庭もある・・世話はリアとナジュナジュが担当
・・・食事も担当する・・
よく魔法ギルドの長にも直接 仕事を頼まれる・・
大変・・信頼されている
・・時々・・側近の仕事もよくこなしている・・
しばしは特別ボーナスもある・・
ナジュナジュとリアの服装は よく似た感じ 同じような白いシャツに
ズボンはナジュナジュは黒 リアは明るい茶色・・
長さはふくらはぎ辺り途中までの半ズボン
白いシャツ リアは半袖 寒がりのナジュナジュは長袖
今日は昼ごろから 暑くなってきたので
ナジュナジュは少し袖を肘より少し下辺り
折り曲げている
春の終わりの時期・・花々も咲き乱れている季節
リアは ズボンより濃い目で黒みを帯びたベルトで留めている
足は 前に紐で巻く茶色の革製のスポーツシュ―ズ
白い短い靴下 折り曲げている
ナジュナジュの方はズボンに 両肩に黒い細長の金具付きの布が掛かっており
その二本で端の金具がズボンを留めていた 細めの黒のベルトもしている
足の靴下と靴は リアとほぼ同じ物・・
「・・・ずうっと泊まりぱなし・・しばらく戻れないって・・
「昨日の夕方 僕は 電話で
アリステア先生に 大怪我に使われる魔法薬をあるだけ持って来てって
言われて 魔法ギルドの屋敷まで届けたよ・・」
「ベットで大怪我をした魔法使いの人が寝ていた‥身体中 包帯だらけ・・」
「アリステア先生が治療にしていた・・治癒の魔法もかけていた・・
他にも沢山の人がいた・・」
「各地のギルドの長が全員いた・・お城の偉い人達も沢山
街の市長も・・
皆 真剣な硬い表情をしていた・・・」
「部屋にある ソフアに座りこんでいる中年の男の人がいた」
「・・自分のせいだ・・」って呟きながら・・目を赤くして泣いていた
部屋にいた人達が彼を慰めていた・・
ベットに寝ていた
大怪我をして治療中の魔法使いも同じ事を言っていた
「ルナ教授 貴方のせいじゃない・・
すでに封印は壊れていたから・・って」リア
「・・封印?」ナジュナジュ
その言葉に アシャアシャの黒い耳がピンと動く
目を大きく見開く・・
まだアシャアシャの様子に気が付かない二人
リアとナジュナジュ
「・・時間がない・・三日が限度・・四日目には 間に合わないって・・
そうも言っていた・・いにしえの魔法の王に匹敵する魔力を持つ者はどこに?
・・って」
「その後 ドアの前に立っていた僕に気がついたアリステア先生が
慌てて追い立てるように
僕の手から薬の袋を取って 早く帰りなさいって・・ドアを閉めた」
「なんか顔色が悪くて怖い顔していた 」リア
「・・時間・・ない・・あと・・1日・・」
瞳を見開いたまま 小さな声で呟くアシャアシャ
「・・んっ 何か言ったアシャアシャ?」振り返るナジュナジュ
「・・どうしたの?アシャアシャ?」きょとんとするリア
ふわりと風もないのに アシャアシャの髪が広がり 左右に動く
「・・時間がないの・・私・・行く・・」
口調も違う・・いつものたどたどしい言葉でなく
はっきりとした言葉・・
ポトリと手にした キャンデイと
赤い子竜のぬいぐるみを落とすアシャアシャ
「・・時の力が私を起こす 呼び覚ました 覚醒した・・
・・まず アリステア先生の処」
「・・・それから あの異変の場所に行く 奴が私を呼んでいるから・・」
「・・この暗黒の女王を・・」後ろを向いたままのアシャアシャ
髪は 先程と同じく ふわふわと浮かび揺れている・・宙に浮かぶ・・
「あ・・アシャアシャ」「アシャアシャ?」リアとナジュナジュ
「・・心配ない この異変の原因を取り除けば・・奴を倒せば・・」
「私は元の・・幼い女の子に戻るから・・
その時は私を怖がらずに受けてとめてね
二人とも・・お願い・・」
後ろ向きのまま宙に浮かぶアシャアシャ
「・・ぐっ・・」少し呻くアシャアシャ
「・・一体 どうしたの?」二人が駆け寄る
後ろを向いたアシャアシャの肩に手を置こうとした瞬間
アシャアシャが話し出す・・違う声・・男の子の声・・
聞き覚えのある声・・
「・・危ないが・・ついて来るか? ナジュナジュ リア・・」
「俺は・・一旦 時と風の魔法でアリステア達の処に行き
それから・・・皆を連れて行く・・時と風の魔法で飛ぶ・・」
「・・・その声・・口調・・まさか・・」蒼白になるリア
「・・あ・・アシャアシャ?」
両手を自分の口元にあてて青い瞳を見開くナジュナジュ
「すぐにあの憎い宿敵・・俺と妹のテインタル王女を嬲り殺した男・・」
「・・黒の王族は皆殺し・・父王達も殺された・・
まだ小さい幼い弟アジュアリも首を斬られて殺された・・」
「生き残ったのは・・当時 白の国の人質として
その時 いなかったまだ子供だった俺と
幼い女の子だったテインタルだけ 二人のみ・・」
「捕らえた妹のテイの一生を踏みにじり・・
滅茶苦茶にした上に 妹に呪いの入れ墨を入れた魔法使い・・」
「俺を8年もかけて・・嬲り殺した あの憎い 追放された神を今度こそ殺す
焼き殺す・・灰燼に還す・・あの呪われた場所ごと・・消し去る・・」
「時の番人レグルス達は・・
呪い傷と入れ墨がある・・俺達を心配して 起こさなかったが・・」
「俺は異変に気がつき 起きて知っている」
「時に触れる黄金の力があるから・・全てわかる・・」
「テインタルも起きた・・止めたが・・聞かない・・仕方ない・・」
「・・ひさしぶりだな リア・・ナジュナジュ・・」
アシャアシャは顔だけ 振り返る
アシャアシャの瞳は 片方が黄金色 片方が燃える焔の色に変化している
顔つきも変わっている・・その面差しは・・
あの火竜王・最後の竜の王アーシュランに・・
「・・詳しい事はアリステアが話すから・・
お前達は この異変の終焉を見届けるだけだ・・」
「心配ない・・今後の封印の事もあるから ついて来てもらう」
「魔法で防御するから・・後ろに下がって 見ていればいい
危ないから 近づくなよ・・アシャアシャも大丈夫だ・・俺がついている」
「・・もう闘いは 始まっているな・・時の番人レグルスとバステイル
・・それにセルト・・リアン・・アルテイシアも闘っている・・」
「・・どうする?来るか?」アシャアシャの姿でアーシュは言う
「行きます!」リア 「僕も!!」ナジュナジュ
「わかった・・覚悟はいいな 行くぞ・・二人とも・・
時の力と風の力よ! 我 最後の竜の王が命じる!」
「我らをアリステアの処へ・・そして 皆を連れ
あの 呪われた地へ 連れてゆくがいい!」
強い風が吹く・・皆の髪や服が 風に勢いよく なびかせる
「きや!」 「うわっ」声をあげて 風の勢いに目を閉じる二人・・
三人の身体は 光り 消える・・。
大きな剣を振り下ろすセルト 大きな音をたてて あの水晶が砕ける
水晶は幾度も 彼らを貫き刺し殺そうとする!
後ろからも 岩のゴーレム達もセルトを襲う セルトは振り返り
岩のゴーレム達を残らずに剣を振るい 叩き壊す!
セルト・・怪力の無敵の竜人・・貌は竜の顔 銀色のたてがみもある
身体は竜の鱗で覆われている・・両方の肩には銀色の大きな肩あて
銀色の鎧をまとっている
鎧の下の服は短い灰色を帯びった白のチュニック 太い革製のベルト
足には膝用の銀で出来た物と
膝の下も足首まで 銀色の文様入りの銀の金属で覆われている
足先にも銀色の文様が彫り込まれた物 サンダル かかと部分も同じもの
外れないように
かかと部分と足先部分と繋がった 隠れて見えないが
革製のベルトが足首に巻かれて金具で止められている
「水晶群と岩のゴーレムは私が砕きます! 姫達は奴らをお願いします!」
「わかった!セルト殿!」 「了解!セルト将軍!」リアンとアルテイシア
敵は 追放された神・・絶大な魔法の力で・・歴代の王達の影を召喚する・・・
歴代の魔法の王達の姿が現れて 彼らは アルテイシア姫やリアンに攻撃をかける
「くくくっ・・」含み笑いの声だけが残る
「また消えた!」アルテイシア
「姿を現せ! 追放された破壊の神! 魔法使い!」リアンが叫ぶ
召喚された魔法の王達の影達が 魔法や剣の攻撃をかける
リアンは剣を振りあげて 王達の影を斬り倒す
左の魔法の王の影は 斜め上からそのまま斜め下に斬り裂く
幻のように・・影は消え去る
身を屈めて 片足を折り曲げてそちらは立てて
半ば座った状態で 右一人は影の腹の辺りを真横に斬り裂く
こちらもすうっ・・と消える
もう一人の残った右側の一人の影には素早く立ち上がりながら
下から上へと剣を振り上げて斬り倒した
リアンの服装は 白い前留めの上着のシャツに
襟は立ってられて 襟部分にはビッシリと金刺繍
2つに分かれた袖
斜めになって短い・・肩はかなり筋肉質・・
茶色の革製の軽い鎧 鎧は上半身の胸下少しと足のみ
肩の黒い皮のベルトで留められている
背中は翼をだす時の為に 背中部分は2つ穴が開いている
腕のない右肩には
深い青色のローブを斜めにかけて 腰の太い皮のベルトで固定している
シャツはズボンには入れず 同じくベルトで絞めている
ズボンは白 足の関節下より長く その下はない 半ズボン
その足膝関節には上半身と同じく革製の丸い膝当て・・
その膝下から足の正面部分に鎧と同じ革製の足当がついている
足はつま先だけ覆う 同じ革製のサンダル
踵部分に大きめの長い皮のベルトがついていて
それで固定している
淡い金髪は少し肩より長く 以前アーシュがしていたように
白い布を巻かれて縛っている
片腕の若い男 二十歳前後の姿
長身で・・背は高く細みの身体つき・・手は少し大きく指は案外長い
残った左腕もやや筋肉質
変わった形の耳 白の国の者と特有の同じもの・・
前髪は少し長い 耳の辺りは 斜めに切られている
淡い 薄い青の瞳
リアンは正面を見据えて
飛びかかって来た 上の方に両手で剣をかかげた王の影に
風の呪文を放つ 剣を持ったまま残った左腕を斜めに振り下ろす
「風の刃 敵を斬り裂け!」
リアンの腕に動きを合わせたように・・強い風が吹き抜け
影が 斜めに斬り裂かれて そのまま消える
影の黒い血が飛び散り残る・・リアンの頬と鎧にも数か所
黒い飛び血の跡・・
「赤きの幻獣 鳳凰! 敵を炎で包め!」
炎をまとって鳳凰が現れて 炎を吐き 炎は影を包み 影は消える
アルテイシアは長く美しい黒髪を一つに纏めている
前髪は眉の辺りで揃えて
左右両方の横髪のひと房のみは 頬の下部分で切り揃え
その横髪は・・
黒の国 特有のエルフのような長い耳の前にある
アルテイシアの服装は 薄青の古代の衣装 首下と胸部分 布が重なり合い
緩いウエーブがかかている
肩は出している 左腕の肩に近い上の方に
魔法の文様入りの大きな金の腕輪
淡い黄緑色の腰布を巻き留めている
服の長さは 太もも下あたりまで・・
上半身には魔法の文様がついた銀の鎧 肩あても両肩についている
背中の鎧には こちらも2つの穴 翼を出す時の為の物
足には膝にも膝下 足の正面にも銀の足当て・・
靴はつま先だけついたサンダル つま先の部分には大きな銀の飾りがついている
アルテイシアは水の魔法の呪文を唱える
「水の大蛇!我は水の王・・水竜の女王アルテイシア
その名にかけ 出でよ 敵を絞め殺せ!」
宙に大きな水の丸い塊が生み出され 姿を変えて大蛇となる
水の大蛇が 魔法の王の影に巻き付き 影ごと巻き付いたまま
一緒に弾けて消える 水飛沫が 辺り一面に飛び散る
影の黒い血の跡も残る・・沢山の黒い血の跡・・
続けて 水の呪文を唱えるアルテイシア
「水竜よ! 我 水の女王が命じる アルテイシア
姿を現せ! 敵を倒せ!!」
サッと 現れた水竜の攻撃をかわし 魔法の呪文を唱える
魔法の王の影・・・
目の部分は空洞・・
本来あった魔法の力を現す色だけが・・光って輝いている
淡い黄緑の色・・
「風よ・・かまいたち! 無数の剣となり! 敵を斬り裂け!」
無数の風のかまいたちがアルテイシアに襲い掛かる
「み・・水の盾!」水の魔法の盾で 攻撃の多くは消し去るが
一部は止めきれず アルテイシアは風の魔法の攻撃を受ける!
「くっ!!」頬の部分が少しと 腰の鎧が裂け 赤い血が飛び散る
太ももにも幾つかの傷に 血が滴り落ちる
「アルテイシア!」リアンが叫ぶ 「姫!」セルトやレグルス達も叫ぶ
アルテイシアの少し後ろに気配が・・
はっ!とするアルテイシア
「どけ! アル!俺がやる・・」小さな女の子が宙に浮かび 立っている
髪はふわりふわりと浮かびあがっている
瞳はオッドアイの瞳に変化している・・黄金と焔色に・・
表情は・・そう・・アーシュランの面差し・・
「!! アシャアシャちゃん!! ・・その声・・その瞳・・
まさか・・アーシュ様・・!」
他の者達・・レグルス達 リアンやセルト達も 目を見開き 驚く!
「何をしている! 早く どけ!!邪魔だ!アル!」
アシャアシャはアーシュの声で 叫ぶ
「は・・はい!」
慌てて 立っている位置から 翼を広げて 飛び去るアルテイシア
左腕を勢いよく振り降ろしながら
魔法の呪文を叫ぶアシャアシャことアーシュ
「炎! 我 火竜王 最後の竜の王が命ずる!
炎の剣となり 我が敵を斬り倒せ!!」
ごおおっ!大きな音を立てながら 真っ直ぐに伸びた大きな炎が
風の王の影を斬り裂く
真っ二つになり 風の王の影は 声もあげずに消え去る・・・
「何故 来たアーシュ殿 いつ起きた!! 分かっているだろう!
ここは貴方にとって危険だ!!治癒の治療も必要だ!」レグルス
「・・小言は後で幾らでも・・聞く・・今は黙れ!レグルス
お前は 俺にたっぷりと貸しがあるだろう!」
「魔法の呪いの傷・・あれから・・幾度となく 開いて流血して
とても痛かったぞ・」・
「・・大体 分かっていたくせに 未来に何度も何度も
意識を飛ばした アーシュ殿が悪い!!それに何度も治療に来た!!
最後の・・黄昏・・黄金の時間の雪花の花びらも見せた!」むくれてレグルス
「・・そうですわ!」 バステイル
「お陰様でな!
あの最後の戦い 出撃の日・・エルトニア・・エイルに別れを告げて・・」
「ちゃんと最初の時空の旅の途中の過去の自分に 会っても
「過去の俺・・あの時にはもうオッドアイの瞳に変化していたから
驚いていて・・少々誤魔化して
彼・・過去の自分には分からないように上手に話もした!」
「・・アルと小さなアーシュの剣舞も見たし・・リュース公にも会い
肖像画で エイルの異父姉妹のテイナ王女の顔も見れたな・・
俺を救った 片方の黄金の瞳の先読みの子供にも会い 礼も言った・・」
「・・そこの部分は礼を言う・・」
「・・アルやエイルの寝夜も・・その・・ちゃんと・・その出来たからって・・まあ・・」
「あ・・しまった・・なんで・・俺・・」
口が滑る・・ちょっと赤くなるアーシュ
・・やば・・アシャアシャの意識が・・理解している 赤くなっている・・しまった!
その台詞に赤くなるアルテイシア
「・・ちょ・・ちょっとアーシュ様!」
「それは・・リアン様も・・
きっと小さなアシャアシャちゃんも・・聞いています!」
リアンは 素知らぬ顔をして だが一瞬 視線が上を向き 視線を漂わす
だが すぐに真剣な顔に戻り 敵に攻撃呪文を唱えている!弓を構える姿勢をとり放つ
「風の矢!」 次々と魔法の王の影に
風呪文・・無数の見えない風の矢が突き刺さり
倒れる
「ああ! だが 本当に死ぬかと何度も思ったぞ! 来ない時の方が多かった」
アーシュ
「気を失って・・傷を防げず大量の出血を止められずに
危うい処を何度もアルとリアンに救われたぞ! 必ず来ると言ったくせに!」
「・・で・・どうだった?アルテシイア姫を満足させられたのか?」
「最初の夜・・酒に酔った姫にやっぱり・・押し倒されて 固まっていただろうが・・
なすがまま・・襲われてたいな・・ふふふ・・」
「・・・エルトニア姫の時も・・
あれは姫の方がかなり無理してたいな・・泣いていた
我慢していた
・・それなのに・・あんなに泣いているのに・・
当然 気がついてはずなのに 可哀そうに・・」
しみじみと言うレグルス
「お前 最後まで自分を押さえなれなかったな・・
一応・・謝っていたがな・・」
とんでもない 突然の爆弾発言・・
澄まし顔で さらっと言うレグルス
「まさか見たのか!!覗いたのか この馬女!!」
怒鳴るアーシュことアシャアシャ 顔 まつ赤!
目は怒りで吊り上がっている(中のアシャアシャもまっ赤である)
絶句して言葉もないアルテイシア・・顔は・・まっ赤
そこにリアン
「・・エイルの話は・・後で レグルスのお小言に参加しますから・・」
「じっくり・・聞かせていただきます・・貴方が話さないなら 心を視ます・・
・・今は触らなくても わかりますから・・それとも・・レグルス・・?」
リアン
「心配しなくても・・あの二度の泣いていた夜の事は・・な・・私からしっかりと話そう!」
レグルスにやり~ん笑う
「・・・二度もとは・・しかもエイルを泣かせた・・
未分化体のエイルを本当に無理やり乱暴に抱かれましたね!」リアン
「発情期だったですね・・さては・・」
顔は爽やかだが・・目が全然 笑ってないリアン そう言いながら・・
襲いかかって来た敵に 反撃する
勢いよく 剣を握った左腕を斜めに上へと振り上げる
「風の疾風! かまいたちの刃!」魔法で 敵を斬り裂くリアン
「私も エイルの件では・・御話があります
あれ程・・言いましたよね・・」アルテイシア・・軽く睨んでいる
「その時は私が受け止めるから 来なさいと何度も注意しましたよ!
未分化体のエイルに負担をかけないように・・って
・・お小言には 私もぜひ参加します・・
2回も・・気がついていたのに ずっと泣かせたなんて・・まったく!」
「私の火竜王・・覚悟しておいて下さいね・・」
もう一度 ちらりと上目使いで彼を見た後で・・敵にサッと魔法を放つ
腕を横に払う
「水の刃! 敵を斬り倒せ!」水が刃物のように 真横に敵を斬り倒す!
セルトは無心に黙って 次々と限りなく 飛び出してくる
大きな水晶群や襲い来る岩のゴーレム達を
剣で薙ぎ払い または叩きつぶしている・・
しかし その顔は・・赤い・・まっ赤
しっかり 会話は聞いている・・セルトは口下手・・
しかも アーシュを守護する立場でもある・・当然 何も言えない・・
・・こっそり・・岩陰でアーシュの結界魔法で守られつつ・・
しっかりと会話は 聞いている にやんこな皆さん・・顔が赤い・・
もちろん 怪我人の魔法使いシルリラは当然 お留守番 他にも年寄りなども
お留守番・・希望者のみ・・怪我人の魔法使いシルリアは
今頃 別の者が看病しているはず・・
ナジュナジュとリアは両方の互いの手を合わせ 目を大きく見開き まっ赤
しっぽもピンと立っている・・左右に小刻みに揺れている・・
アリステアはポーカーフェイス・・
しっかり会話を細かくメモまで取っている・・
お友達のステラ教授のお土産用・・
「‥お前達 揃いもそろって・・いい加減にしろ!
小言はちゃんと後で聞く!!治癒の治療も必ずな!」 赤い顔で怒鳴るアーシュ
「アシャアシャの意識はちゃんとある!聞いているんだぞ!」
「しかも 今のアシャアシャの意識は 時の力により 十代の少女と同じ!
理解している!刺激が強すぎるだろうが!! アシャアシャの顔が赤くなっているぞ!」
文句を叫びながら
斬りつけて来た二人の魔法の王の影の剣の攻撃を 素早く 何度も避ける
アシャアシャことアーシュ 魔法の呪文を素早く唱える
「炎の柱!敵を焼き尽くせ!」
突然に燃え上がった炎の中で
二人の王の影は ほぼ瞬時に跡形もなく消え去る・・
「今更なにを・・自分だって さっきは 口を滑らせたくせに・・」
ふふ~んとにやりんと笑いつつレグルス すぐに敵の方を向き 剣を振るう
「・・小言・・覚悟しろよ!!二人分のおまけ付きだ!火竜王!」
レグルス 二人 一人は剣を貫き 次の一人は斜め横から上へ向けて斬り上げる
「・・まったく・・うるさいな馬女!
こっちも忙しいって言っている・・いるだろうが!」
「・・腹立つから ついでだから もう一つ文句を言いておく!!
一度 セルトとの練習試合の最中に開いて・・セルトの記憶を
飛ばすのは 結構 手間どった・・大変だったぞ!」
アーシュ しつこく まだ文句を言う
ふわりと宙に浮かんだままアシャアシャの姿で
敵の剣の攻撃をかわ し よけつつも・・
「・・!あれは 夢だと・・試合中 気を失った私が見た夢と・・」
唖然とするセルト
「すまんセルト・・どうしても 上手く消えてくれなくて・・リアンに頼みたかったが
生憎 留守でな・・仕方なく そう思わせた・・と」
再び またも二人の王の影の剣の攻撃を 素早くかわす
王の一人がゆっくりと魔法の呪文を唱える 指指しながら・・
「水・・水竜の王バシアシヌスが命じる 水の大蛇となり 敵を絞め殺せ!」
現れた水の大蛇が襲いかかる! アシャアシャの中のアーシュは呪文を唱えて
腕を横に振る
「水! 水の大蛇 我 最後の竜の王が命じる! 水に還れ!!」
水大蛇は たちまち弾け散り 水飛沫があたりに飛びちる
アシャアシャの頬にも水飛沫が一つ当たり 頬を濡らす
「大体 今は忙しい! 小言は後だ! ちゃんと手伝え!レグルス!」
「さぼるな! 手を止めるな!」
「左の方は 任せたぞレグルス!」アーシュことアシャアシャ
「炎の槍! 敵を貫き 我が名 火竜王の名にかけて!焼き尽くせ!」
二本の大きな横長の長い炎が出現して 二人の王の影を刺し貫き
燃やし尽くす・・
左から また三人の王の影が次々と剣で襲いかかる!
宙に浮かびながら・・なんなく 素早く 時には飛び上がり 背を反らしたり
左右に動ていたり 次には くるりと踊るように廻ってよける
ひょいと軽々 逆立ち横ち飛びも・・
両足を曲げ ギリギリ手前 足元近くで横に振られた剣を避けたりと・・
攻撃をかわすアシャアシャの姿のアーシュ
「・・苦情と文句は後で聞く!火竜王! 左はちょっと待て!」
「少しの間だけでいい!適当にかわせ!こっちも忙しい!!」
レグルスは 剣を横に振るい 敵を切り倒す
黒い血飛沫が レグスルの身体を 黒い飛び血で幾か所か染める
後ろから襲ってきた敵の剣の攻撃を
防御の魔法で レグルスを守るバステイル
「暗黒の闇の力 盾となれ!」
黒い影が現れて キンイインと音を立てて剣の攻撃を弾く
そこを振り返ったレグルスが剣で刺し貫き 王の影は消える
「たく! 了解したから 任せろ!
今やる!水の大蛇! 敵に巻き付き 砕け!」
水の魔法の呪文・・
そして 今度は二人を相手に 剣を振るう レグルス
「あの者達の時を止め 動きを封じよ・・時の力よ」
バステイルが敵を指さす 援護の時の魔法を唱える
「後ろの三人はアル リアンまかせたぞ!!」
俺は正面の二人をかたずてける!」
「セルトは そのまま水晶群と岩のゴーレムを砕け 頼むぞ!」
「お任せを!王!」 水晶群を砕きつつ セルトは言う
「はい! 分かりました!」 「了解ですよ 火竜王!」
それぞれアルテイシアとリアンが言う
「水! 氷の槍!!敵を貫け!」アルテイシア
次々と 飛んでくる氷の槍が突きさされて 二人の王の影が消さる
「白き幻獣!ケルベロス 白の最後の宗主が命じる! 敵を?み砕け!
もう一人の王も ケルベロスに首元を咬まれて 消える
アーシュ・・アシャアシャに岩の鋭い塊が次々と飛んでくる
「ちっ! 岩の盾!!」
飛んできた岩の塊は大きな岩の盾の前に砕け散る
「・・なかなかやりますね さすがは 赤い焔の王
火竜王・最後の竜の王・・」
「また この煉獄の地に戻って来られるとは・・歓迎しますよ・・ふふ」
上半身だけの身体 ローブをまとった男が宙に浮かんでいる
「・・その幼い女の子が 歴代の魔法の王に匹敵する魔力の持ち主とは・・
驚きました・・くく・・」
アシャアシャを指さす・・
歴代の魔法の王達の影が一旦消え・・レグルスや他の皆も動きを止めて
二人を見ている・・岩のゴーレム達や水晶群も動きを止めて
セルトも振り返り 二人の方を見る・・
「私は 暗黒の女王・・アシャアシャ」
今度はアシャアシャの声・・
「私の中には 黒の王族の血を引く黒の大貴族
あの片方の黄金の瞳の先読みの血が流れている・・
直系の子孫だ・・傍系だがリュース家の血も・・
あの特別な疫病から 直系の先祖が たった一人 奇跡的に
逃れて生き延びた 」
「お前が呼んだから来た・・望み通り来た
返せ 人質を・・」
「始めまして ・・・・可愛い猫の娘・・幼い暗黒の女王
奪い返しなさい・・まだ後 一日ある・・時間が少しありますよ・・」
すうっと・・アシャアシャの身体から 離れるアーシュ
14,15前後の少年の姿・・短い黒のチュニック・・
足はほとんど見えている・・
黒髪 肩少しまでの長さ中心が尖った形
左右の後ろ髪はゆるく斜めの長さ
中心部分にそれぞれ向かっている
・・横の髪は斜めに切り揃えている
黒の国特有の長い耳・・
瞳は オッドアイ 黄金の金色と赤く燃える焔色
胸元のあたりのみが
緩く同じ黒の生地がウエーブを描いている・・
その胸元のウエーブの黒の生地の下に少し小さな胸の金飾りも見えている
鮮やかな赤色の大きな腰布を巻いている
足は紐を絡めたサンダル・・
左片側 胸当ての部分のみの鎧を身につけている
片胸の鎧は下の部分が輪になっており それで固定されている
肩には鎧止めの細長の皮のベルトと
鎧と同じ素材 銀の小さな肩あて
卵を横に二つにした形 肩の上にポンと乗っている
こちらも片方のみ・・
銀色に光る片側だけの銀色の胸の鎧には魔法の文様が入っている
防御と痛み止めの効果のある魔法の文様・・
手首には黒の布とその上に大きな金の手首の金製の腕輪・・
上下のフチがそれぞれ細長く膨らんでいる
中には文様が浮き出ている
利き手の左手には魔法の剣
「完全に身体は 回復されておられない・・
だから・・出現する時に 大人の姿でなく
子供の姿になってしまった」
「無茶な方だ・・また呪いの傷口が開きますよ
黒の王・・ふふ」
「・・黒の王 火竜王・最後の竜の王・・
アーシュラン様・・」
「呪いの傷口が開いたら すぐに 私の中にお戻りください・・
そうすれば 大丈夫です・・・」
アシャアシャの声・・その声でしゃべるアシャアシャ
気配にハッとするアシャアシャ そしてアーシュも
再びアシャアシャの声・・
「・・もう一人の火竜の王・・テインタル王女」
「貴方も同様です・・魔法の傷だけでなく貴方には呪いの入れ墨もある・・
アーシュ様も止めましたが・・やはり来ましたね・・」
「二人でも 大丈夫・・二人分 受け入れられます
ご安心ください・・」
「有難う 小さな暗黒の女王・・」
微笑む 極上の美貌・・テインタル
流れるようにくせのない 長い艶やかな漆黒の黒髪
前髪は 眉より少し上で切り揃えられている
その姿は16才前後の少女の姿・・黒の国の長い耳
白い古代の長い服装・・肩は出して
胸元の金の太い文様が刻まれた金具で服を固定している
鎧は身に着けてないが 両腕の上の方には太い金の腕輪
アーシュと同じ魔法の文様が金の腕輪には彫りこまれ刻まれている
守りと痛み止めの魔法の効果の魔法の文様・・
「すまない・・その時は世話をかける
小さな暗黒の女王アシャアシャ・・感謝する 有難う・・」
そおと頭を撫でるアーシュ
一瞬だけ 元の幼い女の子に戻るアシャアシャの笑顔・・だが すぐに
元に戻る真剣な顔・・しかもアーシュが離れたのに 瞳は・・
アーシュと同じオッドアイの瞳 黄金の金色と燃え上がる焔の色・・
時折 戻る 深い青の瞳は 異様な輝きを放つ
想像だにしなかった 思いもしないアシャアシャの言葉に
唖然とするレグルス達
何という事だ・・あの莫大な魔力の持ち主の二人の火竜王を受け入れる・・
それが可能とは・・
それに 先祖を知った その過去見の力も尋常じゃない・・
あの疫病を生き延びた者がいたとは・・それも信じられない・・
恐ろしいまでの力だ・・暗黒の女王
身体が少し震えているレグルスとバステイル
バステイルは顔が蒼白になっている
同じく少し震えているアルテイシア
リアンも蒼白になっている・・
セルトもまた・・・
そして・・決して近づくな・・危険だからと言われて・・
アーシュのかけた防御と姿を隠す魔法・・結界魔法で守られつつ
岩場の影で隠れて 話を聞いていたアリステア達も驚愕して
驚いている・・皆 顔がこちらも蒼白・・
ナジュナジュは自らの身体を両腕でぎゅっと抱え
瞳を見開き ガタガタと震えている
リアも目は驚きで見開いていたがナジュナジュの反応に
そっとナジュナジュの背中をさする・・
「リア・・」
「あと少し・・あの敵を倒せば・・元のアシャアシャに戻る
アシャアシャあんなに頑張って・・」
「アシャアシャも言ったじゃない」
「戦いを終えたアシャアシャを
いつも通りに受けとめるのは 僕らの役目・・」
「満面の笑顔で また いつものつたない喋り方で 飛び込んでくるから
しっかり!ナジュナジュ」
「・・うん わかったリア」
頷くナジュナジュ 笑み・・瞳にはかすかに涙・・
「お喋りは それまで・・
恐ろしいまでのその力をいただきますよ ・・暗黒の女王」魔法使いの声
また・・歴代の魔法の王達の影が現れる・・
続く・・・