出会い
数多くのなろう出品作品の中からこの小説をお読みいただき誠にありがとうございます。
まだまだ走り始めの新米故、つたない文章ではありますがよろしくお願いいたします。
あたり一帯は火の海に包まれ、町の景観は消え去っていた。
1時間ほど前までは青空が広がり、公園で遊ぶ少年少女の声が聞こえてくるほど平和な光景が広がっていたとは思えないほど、何もかもが壊れ去っていた。
いや、消滅していた。
ふつうは日々争いに身を案じている人間などいないだろうが。
しばらくその光景を眺めていると、人影がゆらゆらと前方からやってきた。
足にけがを負っているのか足取りが少しばかりおかしい。
しばらくその男を眺めていたが、やがて興味示さなくなり再び焼け野原を眺める。
何も起こることなく時間は過ぎていく。
時々敵軍の戦闘機が上空を通過し、助けを求める人間がいれば容赦なく爆撃を繰り返す。
その当時の俺は戦争映画を見ている気分だった。
目の前で人間の肉塊が飛び散り、時々飛び散った血が顔につく。
特に何も思うことなく俺は服の裾で顔をふく。
飛び散った血がのびて生々しさを増す。
まだ小学校上がりたての俺には少々刺激が強いようにも思われたが、俺は何宇わぬ顔で佇んでいた。
しばらくの平穏が訪れた後、1機の戦闘機が上空を通過し、その直後いくつかの人影が上空から降ってきた。
「おい、見ろよ。女の子供だぜ?」
「おいおい、女の子に手を出すってのはどうなんだい。ジェシー」
他の言語で語っているので全く何を喋っているのかわからない。
唯一わかるのは前にいる男がベルトを緩め、股間のあたりのチャックをいじっていた事だ。
「大丈夫だ。ここは戦場さ。誰も見ちゃいねぇ」
その言葉を皮切りに、どこか中性的な雰囲気を醸し出していた俺は、数人の敵軍兵士に取り囲まれ、肉奴隷にでもされるのか上の服をはぎ取られていた。
汚らしい吐息が耳元で聞こえる。
「はっはぁ。しばらくの憂さ晴らしが出来るぜ」
しかし胸元に双丘がないことに気が付くと、まるで興味を失ったかのように俺を投げ捨ていった。
衝撃で頭を打ち付けた。
それからの記憶はなく、俺は気が付くと真っ白な部屋の透明のガラス台の上に寝転がっていた。周りにもいくつか同じような光景が見られる。俺はここから数十年の間、この何もない真っ白な部屋で過ごしていくこととなる。
プロローグは短い内容となってしまい申し訳ございません。
次回は1/18(月)に投稿させていただきますのでよろしくお願いします。