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4.ミレニア魔法学院

制服に着替え、片下げバックの中に教科書となる魔術書といった勉強に必要な物を詰め込み、部屋の扉の前に立つ

出る直後、気になったことをツキヒサに聞く


「(ツキヒサ、私の名前なんで知ってるの…?)」

≪へっ?今更じゃないっすか?≫

「(なんで?)」

≪それを言ったら何でヒツキちゃんは俺の名前を知ってるんっすか?≫

「(それは夢で…もしかしてツキヒサも?)」

≪あれ?夢で知ったんすか?≫

「(…?ツキヒサは違うの?)」

≪違うっすね。なんて呼ぼうかなと思ったら頭に思い浮かんだ…みたいな感じっす≫

「(全然違う…私はツキヒサが多分、死ぬ前の記憶を夢で見たんだと思う)」

≪えっ、それってつまりあのアホナ行動知ってるってことっすか?!何それハズカシイィ≫


なんとなく、顔を覆って地面を転げ回るツキヒサの姿が想像できて笑ってしまう

ならばツキヒサは私が侯爵家の娘で魔力操作の才能を持っているということを知っているのだろう

それならそれで、何かしらサポートをしてくれるかもしれないと思いつつ、扉を開ける


寮の廊下には様々な見た目をした人々で賑わっていた

平民から貴族、多種に及ぶ身分階級の人々が廊下内で今日の授業を楽しみにしているように見て取れる

それもそうだろうと思いつつ、初日で発表された教室へと脚を運ぶ


昨日、学院へと入った者達に対しての改めての説明などが行われたホール近くの教室へと入れば、そこには魔力の多さと属性の異様さ、技能スキルが特殊な者や貴族やその従者となる家柄の者、そして王族がいた


≪多分、これって隔離だよなー≫

「(隔離…?)」

≪そ。力があるから、権力があるから一つにまとめとこうって言う安易な発想すねー≫

「(安易…)」

≪ま、無駄に力あるんすから下手に別の、言い方悪いっすけど凡人の中に放り込むよりかはマシだと思うっすよ≫

「(…)」


考えたこともなかった

ツキヒサに言われるまで、私はこのクラスを特別な、優秀な人達が集まった"選ばれし”クラスなのだと思っていた

見方によってはそのようになるのだと学んだと思いながら後ろ側の席に座る

バックを机の上に置いて、一息ついた時、横にいた赤い髪の少女が私に話しかけてきた


「えっと、こ、こんにちわ!アタシ、リジニア=チャドリックっていうの!あなたは?」

「ヒツキ=アルバレード」

「よろしくねヒツキ!」


満面の笑みを浮かべて楽しそうにそういった彼女の名前を聞いて彼女を見る

確かチャドリックという苗字は王宮魔導士隊長ミカルド様も確かチャドリックという苗字だったと記憶している

しかし、ミカルド様に奥様が居るという話を聞いたことはない

つまりこれは単なる偶然なのだろうかと首を傾げると彼女も合わせて首を傾げてきた

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