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第4話:村人の秘密

今回は申し訳ないですが、2000字程と短いです。後、誤字脱字がありましたら教えて貰えたらありがたいです。それでは今回もよろしくお願いします。

 マスターから聞いたアイリスの秘密についてユーリ、ミユ、ネルの3人は少しばかり唸っていたが、ライリーだけはあまり考えていないようでこんなことを言ってきた。


「すげ〜な。全ての魔物を従わせる事が出来るんなら、片っぱしから仲間にすればいいじゃん。そしたら魔物の被害も無くなるし良いことだらけじゃんか」


 ライリーの言葉を聞き、その場にいた全員が呆れた顔をした。


「な、なんだよその顔は?俺の言った通りだろ?」


 ライリーは何が悪いのか分からないと言った感じである。


「ライリーは馬鹿ですわね。貴方は本当に剣しか能が無いのですわね。貴方の今の仕事は何ですの?」

「はっ?それが今関係あるのかよ?」

「いいからさっさと答えて下さい」

「分かったよ。答えれば良いんだろ!」


 ライリーはネルの言葉に少しだけイラっとしながら答えた。


「冒険者でユーリの護衛だろ!」

 ライリーの言葉に満足気に頷きネルは言葉を続ける。


「そうですわね。私達は冒険者でユーリの護衛ですが、他の冒険者達の主な仕事はなんですか?」

「それはお前、危険な魔物狩りとかだろ。あっ・・・」


 ライリーはここでやっと気づいた。 


「そうなんです。アイリスさんが貴方のいうように片っぱしから魔物を従わせたら私達冒険者は食べて行けませんの。」


 ネルの言うことは当たり前のことである。勿論、魔物を倒すことだけが冒険者の仕事ではない。薬草採取や護衛等幅広く仕事はあるが、多くの冒険者の生活を支えているのは、報酬が高く需要がある魔物退治なのである。


「でも、魔物被害が減るのは確かだろ?」

「それは貴方の言う通りです。魔物被害は確かに減りますが、その代わりに大量の失業者が出ますわね。魔物退治以外の依頼では全ての冒険者の需要を満たせませんもの。それにこの村はアイリスさんを守る意味もあるんですわ」

「守る?」

「そうですわ。良く考えてください。悪意在る者の手にアイリスさんが渡った場合良くて貴族の領地、最悪の場合は国・・・いえ、このイズールドは滅びますわ。アイリスさんは全ての魔物を従わせる事ができるんですもの」


 ネルの言葉にライリーは少し顔を青ざめる。


「アイリスちゃんにはそんなことをする気もさせる気もないわ」

「あぁ」

「そうだな」


 ライリーが顔色を変えた事に気づいたアニー、マスター、トーマスは即座に声をあげる。


「アイリスちゃんがこの村に居る限りアイリスちゃんには誰も手を出させないわ。なんたってこの村にいる村人は全員が冒険者ギルドのAランク以上なんですもの」


 アニーから聞かされた村人の事にユーリ達は驚く。


「はぁ、今日は驚きっぱなしですよ」

「本当よね」


 ライリー達は冒険者ギルドCランクではあるが、この場所にライリー達が知っているAランク冒険者はいない。たまたま会っていないだけで、王都でも有名な冒険者はこの村にもいるらしい。

 アニーはアイリスがマスター、トーマスと話しているのを確認するとユーリ達に小声で話しかける。


「こんな事を言いたくはないけど、アイリスちゃんは少し可哀想な子なのよ」


 アニーが小声で話して来たことを不思議に思いつつユーリは小声で聞き返す。


「可哀想な子ですか?」

「えぇ。アイリスちゃんのスキルは生まれる前から知らされていたの。王都にいる巫女の事は知っていると思うけど、その巫女に託宣があったの。そのためアイリスの両親を王城に呼び巫女と王からアイリスの両親に産まれて来る子供のスキルと託宣の内容が伝えられた。この託宣の内容は伝えられていないけど、スキルが強力であるがために、アイリスの両親は王城に呼ばれた日から監視付きで過ごしているわ。アイリスにも産まれた瞬間から監視が付き、物心が着いてからはこの村で過ごしているの。王都にはこの村のギルドから私達村人の護衛付きの時だけ転移陣で行けるんだけど、学校に通わせることもできないから同い年の友達もできない。アイリスがこの村に来てからは私達冒険者が監視する役目になったから小さい頃よりは楽だろうけどね」

「監視がずっと着くのはきついよなぁ。俺達は孤児だったけど、行きたいところには行けたし、学校にも行けた。それに、気心が知れた友達がいないってのもきついな・・・」


 アニーの説明を聞きライリーは思ったことを伝えた。アニーはそれを聞き、


「まぁ、最初の頃はアイリスちゃんの監視目的でこの村にいたんだけど、一緒に過ごして行く内にアイリスちゃんの可愛さにやられちゃってね。今じゃ、この村の住民の妹的存在になってるのよ。だからこそ私達は彼女の幸せを願わずにはいられないの。その為にならどんな障害だろうと取っ払ってあげるわ。貴方達も良かったら仲良くしてあげてね。ちょうどアイリスちゃんと同い年なんだし。まぁ、そのための条件があるから先ずはそれを突破しないと駄目だけどね」

「条件ですか?」

「まず冒険者はギルドランクA以上、商人はギルドカード赤以上にならないと駄目ね。それをクリアしたら他の条件を教えて上げる」


 その時、アニーとユーリ達の会話にアイリスが参加してきた。


「ユーリさん、そろそろモンスターを見に行きましょうか?」



 暑い日が続いていますが、皆さん体調は大丈夫でしょうか?熱中症にはお気をつけ下さい。

 さて、次話からやっとモンスターが出てきますがユーリ達にももう少し登場して貰う予定です。次話は明日投稿しますので暫くお待ちください。

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