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第10話:アイリスの両親

1週間程の更新停止を活動報告でお知らせしていましたが、時間ができましたので、1話書き上げました。

もしかしたら2、3日事にアップする事があるかもしれません。


 アイリスの父親は王国と帝国の国境を預かる辺境伯であった。名前はロベルト・エルドルド辺境伯。年齢23歳である。

 先代当主、つまりロベルトの父親サザント・エルドルドから家督を譲られたのは2年前21歳の時であった。

 このエルドルド領は帝国との国境に位置していることもあり、エルドルド家で最強の人物が当主になることが決められており、先代は速やかに当主の座を譲り将軍の位に就く。サザントは46歳の時にロベルトに負け将軍の位に就いた。

 ロベルトは20歳の時に結婚した。相手はイルミナと言う名前の18歳の平民であった。

 ロベルトとイルミナが出会ったのはロベルト19歳、イルミナ17歳の時である。それから愛を育み結婚し、ロベルト23歳、イルミナ21歳の時に待望の子供ができる。

 子供が出来て5ヶ月に王から召還状が届く。


「旦那様、王都から近衛師団副団長ハイマーン様がいらっしゃいました」


 ロベルトが訓練をしている途中に筆頭執事が声をかけてくる。


「ハイマーンが?分かった。すぐに行く」


 汗をタオルで拭い、応接室の扉を開けると、ハイマーンが紅茶を飲んでいた。


「久しぶりだな、ハイマーン。」


 ロベルトとハイマーンは王都にある軍事学校の同級生であり親友でもあった。


「久しぶりですね、ロベルト」



 ハイマーンは男ではあるが、物腰が柔らかく通常時は敬語で喋る。


「それで、今日は何の用事できたんだ?」

「貴方は相変わらずですね。久しぶりに会ったと言うのに会話を楽しもうとは思わないんですか?」「はははっ、近衛師団副団長であるお前がわざわざこんな辺境まで来るってことは何か重要な事なんだろう」

「まぁ、その通りなんですがね。実は王から手紙を預かって来ました」


 ハイマーンは懐から手紙を取り出しロベルトに渡す。ロベルトは手紙を受け取り読み始めると驚きを口にする。


「な、なんだと!?ハイマーンどういう事だ!?」

「さぁ、私には分かりません。ただ、貴方に手紙を渡してイルミナさんを護衛するようにと言われただけですので」


 転移陣を使うため、実際に護衛が必要かと言われると疑問である。ロベルトの強さも相当なので、さらに必要ないとは思う。ハイマーンは護衛ではなくロベルトと妊婦のイルミナの付き添いであると考えている。


 ロベルトは一緒に部屋にいた執事にイルミナを呼びに行かせる。少ししてイルミナと執事が部屋に入ってくる。


「お久しぶりです、ハイマーン様」

「お久しぶりです、イルミナさん。身体の具合はどうですか?」

「えぇ、お医者様は軽めの運動なら大丈夫と言って下さるのに、ロベルトったらあんまり許可して下さらないの」

「最初の子ですからロベルトも心配なんでしょう」

「それはそうなんですけど、私よりも神経質に成っていてちょっと困ってしまいます」

「はははっ、それは窮屈でしょう」


 イルミナとハイマーンが談笑しているとロベルトが声を挟んできた。


「まぁ、そういうな。心配なんだよ」

「もぅ、貴方ったら・・・それで貴方、私に何か用事ですか?」

「あぁ、その事なんだが、王から召還状が届いてな」

「召還状ですか、それじゃ王都に数日お泊まりになるんですか?」「それがな・・・イルミナも王に呼ばれているんだよ」

「・・・・私もですか?」

「あぁ」

「私が何かしたんでしょうか・・・」


 イルミナは王から呼ばれた事で少し心配になる。


「それはないと思うが・・・イルミナはエルドルド領から出る事はほとんどないからな。王からの手紙には明日来るように書かれているから、明日王都に行こう。今日は久しぶりにハイマーンと酒でも飲むか」

「そうだね。イルミナさんも一緒にどうです」

「はい、私はジュースにします」


 王に呼ばれた理由は明日わかると思いロベルト達は、親交を深める事にした。

次話もアイリスの両親の話しになります。

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