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66.主権宣言 66-3

この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。



まず海外メディア。

次に地元テレビ局。

それからドイツ語のニュース番組。

さらにハンガリーの評論番組が「女大公は自治領を過渡的措置として受け入れるか」という連線を要求してきた。


その一文を聞いて、俺は危うくスマホを投げ飛ばすところだった。


「過渡的措置?」着信表示を睨みながら言う。「こいつらどんだけ早いんだ。俺たちが正門を離れてまだ十分も経ってないぞ」


ヴァーヴラは振り返りもしない。


「誰かが先にその言葉を口にした瞬間、後続が一斉に試し始めるからだ。『自治領』は今、そういう石になった」


「しかもかなりデカい石」(シキ)が補足する。「一発叩きつければ、政府の広報部が今日全員辞表を書きたくなるくらいの」


彼女がまた別の画面を引き出した。


スロバキアの国内政治討論番組だ。司会者の顔色が「今日は面白い歴史事件を掘り下げるつもりだったのに」から「クソ、これ本当に外交問題になるやつだ」へと進化している。


左のゲストは法学教授風の人物、右は元官僚らしき人物。二人とも理性的に見せようと必死だが、下のテロップがすでに雰囲気を全部壊していた。


周辺四カ国が相次いで女大公の領地奪還支持を表明

「自治領」案が初めて公に名指しされる

政府第三波声明、前二波の失態を自ら認めたと批判相次ぐ


その三行のテロップを眺めながら、俺はスロバキア政府が今日テレビ局を全部閉鎖したいと思っているに違いないと確信した。


画面の元官僚は、まだ体裁を保とうとしていた。


「外部世論が自国の法治秩序に干渉することは慎重に扱うべきであり——」


司会者が直接遮った。


「ですが、外部世論が干渉できるのは、あなた方自身がこれを国際的な笑い物にしたからではないですか」


俺は危うくその場で拍手するところだった。


「あの司会者、今日昇進したくて仕方ないな」


「違う」林雨瞳(リン・ユートン)が画面を見たまま言う。「今ここで目を瞑ったら一番先に死ぬとわかってるだけ」


エリザヴェータが椅子の背もたれにもたれ、ようやく静かに口を開いた。


「今頃気づいても——遅すぎる」


誰も引き取らなかった。


本当に遅すぎたからだ。


話が「城は彼女のものか」「血霧は特撮か」「政府は官僚的な言い回しをしすぎただけか」というレベルに留まっていたなら、まだ救いようがあった。


だが今は違う。


オーストリア、ハンガリー、チェコ、ポーランドが公開で参戦した。

「領地奪還」という四文字が海外メディアの見出しを走り始めた。

「自治領」という三文字が俎上に載った——しかも俺たちが最初に言ったんじゃない。隣国が先に言った。


これが厄介なのだ。


他人が選択肢を設定し始めたら、もうそいつは局面を制御していない。どんな死に方を選ぶかを見られている立場になる。


---


拠点に戻ると、一階に見慣れない車が二台増えていた。


葉綺安(イェ・キアン)が先に降りて一周確認し、問題なしと判断してから俺たちを通した。ドアが閉まった瞬間、(シキ)は靴も満足に脱がないまま投影壁に飛びつき、壁全体を六分割した。


左上:四カ国の表明

右上:国際局の追撃

中央:国内番組の崩壊

左下:フォーラムのミーム

右下:政府第三波声明全文

正中央:新たに飛び込んできた赤い見出し


【速報】与党連立内部、緊急会議を召集——「特別行政措置」および「自治的安排」の可能性を協議との情報


俺はその一行を見て、二度瞬きした。


「へえ」


(シキ)が振り返る。


「それだけ?」


「他に何を言えばいい?」俺はその赤い文字を指さす。「これを人間の言葉に翻訳すると——『どうやって降伏を包装したら降伏っぽく見えないか』の検討を、ようやく始めたってことだ」


ヴァーヴラがブリーフケースをテーブルに置いた。動作は相変わらず安定しているが、俺には見えた——彼でさえ今は加速している。


「まだ降伏じゃない」彼は言う。


「そうだな」俺は頷く。「ただ『もう持ちこたえられない』を、もう少し主権感のある文体で書く方法を研究し始めただけだ」


林雨瞳(リン・ユートン)がスマホをテーブルに投げた。画面にはハンガリーメディアのリアルタイム分析が映っていた。


「これがさらに強烈」彼女は言う。「直接こう書いてある——スロバキア政府が基本的な処理プロセスすら説明できないなら、自治領の議論に反対する資格はない」


「はあ」俺は口笛を吹いた。「石を拾ったんじゃない。レンガを持ってきた」


「しかも全員が阿吽の呼吸で」(シキ)が言う。「彼女を支持するだけじゃなくて、まず『領地奪還』を肯定してから、そこに『自治領』を自然に放り込んでくる。スロバキアが反論しようとしたら、二層同時に反論しなきゃならない」


彼女は最新の二本の映像を拡大した。


一本はオーストリアの評論番組。

もう一本はポーランドのニュース速報。


オーストリアは礼儀正しい言い方をしていたが、内容はビロードで包んだ岩石だった。


「権利の主体がすでに公開主張を行い、かつ当該国政府が明確な処理ノードを提示できない場合、自治的安排は急進的な選択肢ではなく、秩序ある移行として検討されるべきである」


ポーランドは一切取り繕わなかった。


「スロバキア政府の失態が続くなら、自治領構想は地域的な議論の現実となる」


読み終えて、俺は歯が浮くような感覚を覚えた。


「もう俺たちが提案するかどうかの話じゃない。外の全員が代わりに提案してる」


エリザヴェータは投影壁の前に立ち、静かにそれらを読み終えた。


顔に余計な表情は一切ない。

得意げでも、驚いた様子でも、「ほら見たことか」という傲慢さでもない。


ただ静かに読み終えて、言った。


「あやつらはようやく——地図を恐れ始めた」


俺は彼女を見た。


「どういう意味だ?」


彼女がこちらを向いた。紅い瞳が静かに俺を一瞥する。


「城、門、文書、プロセス——これらはまだ『案件』として扱えた」彼女は言う。「だが『自治領』が持ち出された瞬間、もはや案件ではない」


彼女が手を上げ、指先で投影壁中央の赤い見出しを軽く叩く。


「疆界の話だ」


部屋が静まり返った。


(シキ)がキーボードを打つ手を、半秒止めた。


林雨瞳(リン・ユートン)がテーブルの端に寄りかかり、低く言う。「ならあいつらはもっと怖くなる」


「当然だ」ヴァーヴラが言う。「案件で負けるのは恥だが——疆界が緩めば、国が消える」


俺は壁に寄りかかり、満面に広がるニュースを眺めながら、今日のこの荒唐無稽な劇が、ついに一番頭の痛い形に育ったと感じた。


最初は入場料だった。

次に権利証書。

それから声明。

血霧が来た。

正門が来た。

そして今や、「自治領」まで来た。


俺は眉間を揉んだ。


「俺は最初、五百九十六歳の女大公の実家への喧嘩に付き合うだけだと思ってたんだが」


(シキ)は顔も上げない。


「あんたの人生最大の欠点は、いつも災難を小さく見積もることだから」


「俺の問題はお前らが全員、災難を大きく育てることだ」


「お互い様」林雨瞳(リン・ユートン)が言った。


---


投影壁の右上に、新しい映像が飛び込んできた。


評論でも通常ニュースでもない——短い現場中継だ。スロバキア政府庁舎の外に、記者がすでに陣取っている。司会者の口調は、一秒でも遅れたら政権崩壊の瞬間を見逃すとでも思っているかのように早い。


「情報によりますと、与党連立および関係部門が緊急調整会議を召集——会議では現行の訴訟プロセスに加え、『自治的領地安排』『特別行政地位』という言葉が初めて正式に議題として登場したとのことです——」


俺は思わず顔を上げた。


「待て」


ヴァーヴラも顔を上げた。


司会者は続ける。


「——公式確認はまだですが、複数の情報筋によれば、政府内部の議論はすでに『回答をいつまで遅らせるか』ではなく、『事態のさらなる国際化を防ぐために、特別な枠組みが必要かどうか』の評価へと移行しているとのことです」


俺はその画面を見て、少し冷たい笑いが浮かんだ。


「入った」


「どこに?」(シキ)が聞く。


俺は画面を指さした。


「一番入りたくなかった場所に」俺は言う。「『もう少し検討しましょう』から、正式に『どう切り分ければ恥ずかしくないか』の議論に進化した」


葉綺安(イェ・キアン)が腕を組んで扉の横に立ち、声のトーンは相変わらず揺れない。


「つまり——引き延ばしでは持ちこたえられないと、自ら認めた」


「そうだ」ヴァーヴラが言う。「今この瞬間から、あいつらが会議を開くたびに、議題はプロセスではなく——代償になる」


(シキ)がその中継の音声を素早くテキスト化し、三文を並べた。


自治的領地安排

特別行政地位

事態のさらなる国際化を防ぐ


三本の刃が、スロバキア政府の額に同時に突き刺さっているようだった。


エリザヴェータが二秒それを見て——ついに、ごくわずかに口角を動かした。


笑いじゃない。


氷面が割れる直前に、最初に音が聞こえた、そういう感じだ。


「よい」彼女は言った。


俺は深く息を吐いた。


「この言葉を聞くたびに、もう胃が痛くなってきた」


「慣れろ」林雨瞳(リン・ユートン)が言う。


「慣れたくない」


「誰もあんたの意見は聞いてない」


---


エリザヴェータが振り返り、投影壁を背にして俺たちと向き合った。


壁一面のニュースの光が彼女の後ろで輝き、まるで中欧全体が彼女のための背景になっているみたいだった。


「あやつらが今、自治領を語り始めているのは」彼女は言う。「わかったからではない」


一拍。


「怖くなったからだ」


誰も反論しなかった。


完全に正しいからだ。


怖くなかったなら、まだ第四版、第五版、第六版の声明を書き続けていた。プロセス、映像、権責、技術的検証——そういうゴミ言葉を投げ続けていた。これは面倒な広報事故に過ぎないと、演じ続けていた。


だが今は違う。


周辺国が公開で「女大公の領地奪還を支持する」と言い始めた。

国際メディアが「自治的安排を検討するか」と聞き始めた。

自国の司会者、学者、元官僚、与党連立の内部の人間までもが、「自治領」という三文字を口の中で転がし始めた。


これはつまり、事態が「返すかどうか」から「返さないならどう代償を払うか」に変わったということだ。


俺はテーブルの端に寄りかかり、低く言った。


「わかった」


エリザヴェータが俺を見る。


「何が?」


俺は彼女を見て、それから壁一面のニュースを見た。


「今日、あんたが正門に行ったのは、あいつらと喧嘩しに行ったんじゃないってことが」俺は言う。「問題をあいつらの机から拾い上げて、全世界の机に叩きつけに行ったんだ」


彼女は答えなかった。


だが否定もしなかった。


それで十分だった。




部屋が数秒、静まり返った。投影壁だけが速報を流し続ける。


自治領案、初めて正式議論に

四カ国、女大公の領地奪還支持を表明

スロバキア政府、声明の迷走で面目丸潰れとの批判

国際的圧力高まる中、緊急調整継続


その数行を眺めながら、俺はスロバキア政府のために墓碑銘でも書いてやろうかと一瞬思った。


やめておいた。


今日、あいつらはすでに自分で十分書いた。

「とても面白い」★四つか五つを押してね!


「普通かなぁ?」★三つを押してね!


「あまりかな?」★一つか二つを押してね!

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