第六話 勇者、おばあちゃんっ子です。
「おはようございます!先生」
「違う、魔王。」
「おはようございます!魔王さん!」
「うむ、よし。」
さて、どこから教育したものか?
「まずは朝ご飯だ。魔王特製のドクダミの味噌汁を飲め。」
クックック、苦さに悶絶するが良い。
「ありがとうございます。香ばしさの中に甘みがあっておいしいです!」
「な、何だと!じゃこれはどうだ。」
「こっちもおいしいですね。」
「ゴーヤチャンプルー、食べれるのか?」
「どっちも、おばあちゃんの得意料理です!」
食べ物で嫌がらせはできなかったようだ…。
「魔王さん、早起きしてご飯を作ってくれたんですね。ありがとうございます♪」
照れる魔王。
ドンドンドンとドアをノックする音がする。
「どうした、入れ!」
慌てて入ってくる副魔王。
「大変です!魔王様。」
「今度はどうした。」
いやな予感がする。
「魔王城周辺の毒の池が、お花畑に変わっています。」
「貴様。なにをした!」
「今日は早起きしたので、お城の周りを掃除しました!」
ため息をつく魔王。
「魔王様、事態は最悪です。」
「どうした?」
「毒の池に住んでいた魔界ピラニアが、金魚になってしまいました。」
「喜んでもらえてうれしいです!」
「くそっ。またトラップを無効化しやがって。勇者よ、もうなにもするな!」
「休憩ですね。ありがとうございます!」
肩を落として部屋を出る魔王。
デスクの前で書類を前に腕を組む魔王。
「どうやったら、勇者を無効化できるんだ?一から教育計画書を作らねば!」
魔王の苦悩の日々は続く…。




