薔薇屋敷①
それから数日が経ったあ
る日、シュガーに行った
ら、また…ケン居なかっ
たよ。
せっかく、薔薇屋敷につ
いて、どうしたらいいか
話しをしょうと思ってた
のに。
ねぇ、ミキちゃん…って
言おうとしたら、ミキは
白目をむいて、いきなり
ガクンとカウンターに、
うつぶせになり、気絶と
ゆうか寝てしまった?
起こそうとしたら、マス
ターが僕の腕を、そっと
掴み、首を振りながら、
こう言った。
《マスター》今、起こし
ちゃ…ダメだよ(><)〃
カシコモの携帯で、ミキ
ちゃんが今、何処にいる
のか観てみるといーよ!
(¨)え?だって、ミキ
は、ここに居るのに、な
んで?
僕と小野寺は首をかしげ
ながら、カシコモの携帯
で、ミキの『今現在』を
観てみた(-.-;)
すると画面には、ミキと
ケンの姿が映し出された
ぇえ゛〜っ(゜゜;)〃
な、なんで?どうして?
だって、ミキは此処に居
るのにぃ〜(¨;)
えっ?ミキが、2人いる
って事?えっ?マスター
どうして?どうゆう事?
《マスター》(笑)そん
なに驚かなくても(汗)
もちろん、ミキちゃんは
1人だよ。
今、ミキちゃんの魂は、
ケンちゃんのとこへ飛ん
でってるんだよ(><)〃
ま、いわゆる幽体離脱っ
てやつさ(^。^)
(¨)へぇ〜、すごい…
ミキって、そんな事も出
来るんだ。まぁ、ミキだ
から何でも出来るとは思
ってたけどさ。
でも…あらためて、スゴ
イと思ったよ(¨;)
ミキとケンが居る場所は
薔薇屋敷の門の所だった
ので、僕達は『どこでも
自転車』で、まずはその
場所へ向かう事にした。
急いでる時の、6分は、
とても長く感じた(¨)
薔薇屋敷の前に着くと、
ミキとケンの姿はなかっ
た。
あれ?何処にいるんだ?
僕たちは、屋敷の回りを
2人を探して歩いた。
すると、いきなり、ケン
の悲鳴のような叫び声が
聞こえた(゜゜)〃
《ケン》ギャー!ミキち
ゃん大丈夫!ミキちゃん
(¨)どうやら、その声
は、門の中から聞こえる
ようだ。
僕たちは、門の中を覗き
こんで、叫んだ!
《(¨)・小野寺》
おいっ!ケン!ミキ!
どうした?大丈夫かっ?
すると屋敷の中から人が
出て来た。どうやら、そ
この家政婦さんのようだ
その家政婦らしき人は、
じっと僕たちを睨みつけ
《家政婦》何か、ご用で
すか?こんな夜中に大声
を出して!ご近所迷惑な
ので、やめて下さいね。
(¨)怒鳴られると思っ
たら、以外に優しい口調
だった。
《(¨)・小野寺》
え…いやぁ、そのぉ〜、
友達がですね…お宅の門
の中に入っちゃったみた
いなんです。ちょっと捜
させてもらってもいーで
すか?
《家政婦》そんなはずは
ありません。門の回りは
セキュリティが、ガッチ
リしていますから虫一匹
だって通れば、警報音が
鳴るはずですから。
それに、そんな事を言わ
れて、はい、そうですか
って普通、開けませんよ
ね(笑)はい、お帰り下
さい(⌒⌒)
《(¨)・小野寺》
あ、はい、ご迷惑おかけ
して申し訳ありませんで
したm(__)m
と、頭を下げた僕たちに
得体のしれない何かが、
ザワザワと身体に、まと
わり付くような感じにな
り、何故だか全身の震え
が止まらなかった。
仕方がないので、僕たち
は、ひきあげるふりをし
て、少し離れた場所で
2人を待つ事にした。
しばらくすると、ケンが
ミキを背負って出て来た
ケンの話しによると、
ミキは、その日シュガー
で大好きな、オムライス
を食べようと思っていた
ので、家では何も食べな
いで店に来たらしいんだ
でも、ケンの事が心配で
オムライスも食べずに、
お腹を空かしたまま幽体
離脱をした上、門の中に
入る時にも、パワーを使
ってしまったもんだから
貧血をおこしてしまった
らしいんだよ(¨;)
なんだか、ミキらしいよ
ね(笑)と思っていると
ケンに、おんぶされてい
る、ミキの姿が、スゥ〜
っと消えてしまった。
僕と小野寺が、うわうわ
うわうわぁ〜!っと驚い
ていると、ケンが苦笑い
しながら、こう言った。
《ケン》ぁあ、心配しな
いで大丈夫だよ。本体の
身体に戻っただけだから
さぁ僕たちも、シュガー
に戻ろうよ(⌒⌒)
(¨)そぅ言うと、ケン
も、スッと消えてしまっ
た。残された僕と小野寺
は『どこでも自転車』で
シュガーに戻った。
またまた帰りの、6分も
長く感じたよ( ̄ ̄;)
シュガーに着くとミキは
長い黒髪を後ろで、1本
に束ね…
カウンターには、オムラ
イス、カレーライス、ド
リアが並び…まるで早送
りのようにヒュッヒュッ
っと、もの凄い早さで食
べていた(¨;)
にしても…食べている姿
は、ギャル曽根にも負け
ないくらいに、おっきな
口を開けて、こぼしたり
せずに、キレイに食べて
いたよ。
すると、マスターは
『お腹空いたでしょ?』
と言って、僕たちにも、
オムライスを作っくれた
涙が出るほど嬉しかった
よぉ〜(Τ∇Τ)
本当に、マスターが作る
オムライスは、ふわとろ
で、めっちゃ上手いんだ
よなぁ〜(⌒∇⌒)♪
にしても…さっきの身体
の震えは何だったんだろ
うね( ̄。 ̄;)…?
……………………………
ここからは35年前に、
タイムスリップするよ。
【35年前】
(¨)この、バラ屋敷に
は(この時はまだ、庭に
は、バラの花は咲いてい
なかった)
父親の
《高梨大三郎…53才》
母親の
《はつえ…51才》
ひとり息子の
《三郎…25才》
家政婦の
《沢田しのぶ…30才》の
4人が暮らしている。
家政婦の、しのぶは…
5年前(25才)から、こ
の屋敷に住み込みで働い
ているんだよ(¨)
三郎は、この5才年上の
しのぶの事を、実の姉の
ように慕っていた。
家政婦のしのぶも、三郎
を弟のように可愛いがっ
ていた。
この高梨家は、財閥とま
ではいかないが、かなり
の資産家である。
三郎は、大学を出た後、
父親のコネで、仕事には
就くものの…一人っ子で
甘やかされて育ったせい
か、どの仕事も長続きは
しなかった(><)〃
父親の大三郎は呆れ果て
て、それからは三郎の好
きなように、させていた
母親の方は、ひとり息子
の三郎を溺愛していたの
で仕事になんか行かなく
てもいいと思っていた。
三郎は、絵を描くのが好
きで、離れに、アトリエ
を作ってもらい、一日中
そこで過ごしていた。
最初は、アトリエに、
モデルとなる女性を呼ん
で人物画を描いていた。
三郎は、気にいったモデ
ル(サヤカ)を毎日のよ
うに、アトリエに呼び、
描いていた。
もちろん三郎は、純粋に
モデルとしか見ていなか
ったし、ちゃんと洋服を
着たままの姿しか描かな
かったんだけどね…。
それが、ある日を境に、
サヤカは姿を見せなくな
ってしまったんだ。
これは後で分かった事な
んだけどね…モデルの女
性達が、息子のアトリエ
に出入りするのを、母の
はつえは我慢が出来なか
ったらしいんだ。
なので、はつえは、サヤ
カに、お金を渡して二度
と、アトリエには来ない
ようにしたらしいんだ。
三郎は、その事を家政婦
の、しのぶに聞いてから
は人物画を描くのをやめ
それからは…風景や果物
などを描いて過ごすよう
になったんだ(><)〃
きっと三郎は、母はつえ
の底知れない怖さみたい
なものを肌で感じていた
んだろうね。
そして5年後【30年前】
大三郎は元々、心臓が悪かったみたいだね。いつもは家政婦の、しのぶが大三郎に何かあっては大変と注意をしていたんだけど…
その日…しのぶは風邪気味で体調が悪く、夕食の後片付けをした後…
大三郎が風呂に入らないのを確認してから、しのぶは自分の部屋で少しの間、横になり、しばらくしてから鍵かけ確認と、おやすみの挨拶をしょうと起きて来た
いつもなら、大三郎と、
はつえが、リビングで、
クラシックを聴きながら
(たまに、三郎が居る時もあるけどね)各々好きな事をしながら過ごしているんだ(⌒。⌒)
でも…その日は、なぜだか誰も居なくて、しのぶは、みんな寝てしまったんだと思い、鍵をかけながら電気を消して廻った。
すると風呂場の灯りが、
ついていたので、しのぶは、おかしいな…と思い声をかけてみた。
でも、中からは何の返事も無かった。しのぶは…首をかしげながら風呂場のドアを開けた。
すると、そこには湯舟の中に顔半分浸かって、ぐったりした大三郎の姿があった
風呂の中で発作を起こしたのだろうか?
大三郎は、緊急の時のためにと、各場所にブザーが鳴るように、スィッチも取り付けてあったし、
用心のために、必ず近くには薬を置いておくのに。
その時…妻の、はつえは
離れの三郎のアトリエに
夜食を持っていったまま
三郎と話し込んでいた。
2人は、しのぶの悲鳴に
驚いて、風呂場に駆け付
けた。
すぐに、救急車を呼んで
主治医のいる病院に搬送
したんだけど、残念な事に大三郎は、病院に着くと同時に息をひきとってしまったんだよ(¨;)
しのぶは、大三郎を本当の父親のように慕っていたので、余りの悲しみに涙が溢れ出て止まらなかった。
とゆうのも、しのぶの両親と知り合いだった大三郎は、しのぶの両親が亡くなった後、行き場の無かった、しのぶを養子として迎えようと思ったのだが…
しのぶは、それでは申し訳ないので、家政婦として
雇ってほしいと願い出たんだ。
大三郎は、しのぶの気持ちをくんで、住み込みのお手伝いさんとして雇う事にしたんだよ。
でも誕生日や正月等は、
しのぶも、一緒になり、
みんなで祝い本当の家族のようにしてくれてたんだ。妻の、はつえだけは面白くなかったみたいだけどね。しのぶと三郎が泣きくずれる中、はつえだけは無言で泣き崩れる2人を、シラーっとした顔で見つめていたし…(‐‐)
後で分かった事なんだけど…その日、大三郎は何か嫌な事でもあったのか、寝室で、ひとりで、ウイスキーのストレートを、かなり飲んでいたらしいんだ。
そして何を思ったのか、
ぐでんぐでんに酔ったまま風呂に入り、眠ってしまったみたいなんだ。
ん、結局…心臓発作が原因ではなかったんだね。
……………
どんな事があっても、
時とゆうのは経つもので…
大三郎が亡くなってから、
あっ!とゆうまに、5年
【25年前】の月日が流れた(><)
三郎は35才になっていた。なんの苦労もしてないせいか、三郎は、どうみても、20代後半くらいにしか見えなかった。
大三郎が残した遺産は莫大な金額で、三郎は働かずに相変わらず、好きな絵を描いて過ごしていた。
そして、屋敷から少し離れた場所に、大三郎が生前、書斎と称して使っていた、2階建ての建物があるんだけど、三郎は自分の描いた、たくさんの絵達に日の目をみせたくて、その建物を真っ白な…まるで城のように、リフォームして喫茶店をOPENさせた。
『TS Cafe gallery』店の名前は、高梨三郎の頭文字のTSと…後は、珈琲と絵を置いてるので、カフェギャラリーって、つけただけなんだよ(⌒。⌒)
その建物は大三郎の主治医がいる病院の近くにあって…とゆうか、近くに建てたらしいんだけどね。
ちょうど屋敷と病院の真ん中に、この建物があると
言った方が分かりやすい
かな(⌒。⌒)〃
ちなみに、今の主治医は、二代目なんだ。確かね… しのぶとは、小中一緒で、幼なじみらしいよ。
もちろん、この建物にも、何かあった時には、ブザーが鳴って知らせるように、屋敷と病院には、緊急用のスィッチを取り付けてあるんだ。
だから、大三郎は気持ち的に安心できて、誰にも邪魔をされずに、大好きな本を仕事を忘れて、思う存分…心置きなく読めたみたいだね(⌒。⌒)〃
でもね、なぜだか…その建物に行くのは、毎週火曜日って決まってるんだ。
どうしてだろうね?
どんなに仕事が忙しくても火曜日だけは絶対、仕事は入れないようにと、大三郎は秘書に、きつく言ってあるみたいだし。
なので、火曜日になると、大三郎は朝早くから、そちらの建物の方に行ってしまうんだ。
大変なのは、しのぶさ。
はつえと三郎の朝食を作り終えたら、急いで大三郎の朝食を作りに行ってたんだから。
もちろん、それだけじゃないよ。大三郎が、そちらの建物に行ってる時は、心配なので、しのぶは、しょっちゅう自転車に乗って何回も様子を見に行ってたんだよ。
にしても…しのぶは天使のように優しいよね。こんな我がままな家族にも文句ひとつ言わずに…逆に自分を、お屋敷に置いてくれてると感謝しているんだから。
はつえは、お嬢様育ちだから、どんな細かい事でも、全部しのぶまかせで、自分では、今日着る服さえも用意出来ないんだよ。
とゆうか、そうとう甘やかされて育ったらしいから、何にも出来ないんだろね。
そんな、はつえだから息子の三郎にも甘いんだよね。でも…三郎は、はつえと違って、まだ常識あるし、 一応は、自分の事は自分でするし、しのぶが忙しいと食事の材料なんかも面倒くさがらずに、車で、パパッと買って来てくれたりするんだよ。
でもね…もし、そんな事をはつえが知ったら、しのぶが怒られてしまうでしょ。だから、そんな時、三郎は絵の具を買いに行くと言って出掛け、買った物は裏口の台所に、コソッと置いておくんだ。
そんな、はつえだから、喫茶店で女性を雇ったりなんかしたら…絶対、嫉妬するに決まっているので、従業員は男子を、2名だけ雇う事にしたんだ。
1階部分は、大三郎が遺
(のこ)した本をズラーっと、まるで、ちょっとした図書館のように並べ…
座って読めるように、細長いテーブルと椅子も用意した。
2階を喫茶コーナーにして三郎が今まで描きためた、たくさんの絵を、壁一面に飾った。そして、だだっ広い真ん中には、3人掛けの丸いテーブルが5つ…あるだけだった。
絵は、売るのが目的ではないのだけど、どうしても欲しいとゆう客には、かかった材料代だけを頂く事にしてるんだよ。
まままま、かかった材料代だけと言っても、額縁だけで、15〜20万円はするんだけどね。
だから、ほとんどの人は、値段を聞いただけで、びっくりして買わないんだ。
しかも、この店には、クロワッサンと珈琲しか置いてないんだ。
あくまでも…自分が描いた絵を飾っておく事がメインだからね。
でもね…意に反して、1階には、本好きの主婦や学生達が集まり、2階のカフェギャラリーでは、クロワッサンと珈琲が美味しいと評判になっちゃって、毎日たくさんの、お客様が押し寄せるようになっちゃったんだ。
ん…絵が、メインだったのにね(汗)いつの間にか、BOOK CAFEになっちゃったよね(><)わぉ!
なので、2人のバイトだけでは間に合わないので、すぐに、1人増やし、テーブルも3つ増やしたんだ。
ちなみに、クロワッサンはここで作っている訳ではないんだよ。
珈琲だけでは、物足りないよなぁ…と思いながら、 車を走らせていた三郎は、たまたま見かけた、小さな可愛いらしいパン屋に入っんだ。
そして、自分の大好きな、クロワッサンを買って食べてみたところ、とっても美味しかったので、三郎は、その店に頼んで作ってもらってたんだよ。
喫茶店は昼からの営業なので、クロワッサンは毎日、三郎が午前中に取りに行ってたんだ。
ってゆーか…三郎には、もうひとつ、そのパン屋に行く理由があるんだけどね。
実はね…そこの、ひとり娘の《吉岡美奈子…25才》に逢いたくて…とゆうよりも恋をしちゃったからなんだ(●⌒。⌒●)
店の名前は『hitomi』とゆう、パン屋らしからぬ名前だよ。昔は、美奈子の父親の《吉岡正則》と、母親の《ひとみ》の夫婦2人で、パン屋を営んでいたらしいよ。
『hitomi』とゆうのは、奥さんの名前から取ったんだね(⌒。⌒)うふふ♪
でもね…母親は、美奈子がまだ6才の時に交通事故で亡くなっちゃってるんだ。だから今は父親と2人だけでガンバっているんだよ。
一方…三郎は、苦労をした事がないし、人間の汚い部分とゆうのも全く知らない人間だから、ある意味…とても、ピュアなんだ。
そして見た目も三郎とゆう名前からは想像もつかないほど、キレイな顔立ちで、物越しも柔らかいもんだから、実は美奈子も三郎に恋をしていたんだよ。
でね…なんとなんと三郎は、このトシになって、これが初めての恋だったんだ。
なので、どうしたらいいのか分からなくて…何かあるたびに、姉のように慕う、しのぶに相談していた。
しのぶは、2人が上手く いくように、あれこれと、三郎にアドバイスをしてくれたんだ。
まだ携帯も無かった頃だから…しのぶは、まず美奈子に手紙を書く事を薦めた。
三郎は、アドバイス通りに…何度も書き直しながら、心を込めて手紙を書いた。
そして、ある日、三郎は…クロワッサンを買った後、会計の時に、一緒に手紙を渡そうと思い、客が居なくなるのを見計らって、ポケットから手紙を取り出そうとした時、
逆に美奈子の方から… 『あのぉ、よかったら私と交換日記をして頂けませんか?』と、顔を真っ赤にして、小さな日記帳を手渡してきた。
三郎は、まさか、10才も年上の自分に好意を持ってくれてるとは思ってもいなかったので、びっくりしていた(゜゜●)〃
三郎は平静を装っていたが内心は…大声を出しながら思いっきり、スキップをして壁や柱に、油性マジックの赤で、傘マークを書きまくりたい衝動に、かられていた(⌒∇⌒)♪
ルンルン気分で、カフェ
ギャラリーに、クロワッサンンを置き、屋敷に戻った三郎は、真っすぐに自分の部屋に入り、美奈子からの日記を見た(。。)〃
そこには、可愛い文字で…『いつも、クロワッサンを買いに来てくれて、ありがとうございます♪』とか、『今度こんなパンを作ります♪』とか、たわいのない事が書いてあった(⌒⌒)
でも三郎は、それだけでもめちゃくちゃ嬉しかった♪そして日記帳は、机の引き出しに鍵をかけて大事に、しまっておいた。
三郎は、アトリエに行き、美奈子の顔を思い浮かべながら、スケッチブックに鼻歌まじりで美奈子の顔を描いていた(⌒∇⌒)♪
どうやら、美奈子に絵を プレゼントするみたいだね(⌒。⌒)
でもね…そんな浮かれた 三郎の様子を、はつえは、まるで鬼のような形相で、下唇を、ギリギリと噛み締めながら、上目づかいで、じぃ〜っと見つめていたんだ(怖っ)
いつもの三郎なら…気付くはずなんだけど、何てったって浮かれちゃってるもんだから、そんな事には気付くはずもなく、絵を描くのに夢中だったんだ。
それからも、三郎は毎朝…美奈子のいる、パン屋に、クロワッサンを取りに行っった。もちろん時間をかけて書いた交換日記も忘れなかったよ(⌒。⌒)
そして休みの日には、映画や、ドライブ等にも出掛けるようになった。
三郎は、姉のように慕う しのぶにだけは、美奈子を紹介した。しのぶは、可愛いくて、くったくのない 美奈子を、とても気にいり2人を応援した(⌒⌒)
ある日…三郎は、美奈子に思い切って、プロポーズをした。もちろん美奈子は、涙を浮かべながら、顔を真っ赤にして、コクンと、うなづいたよ(⌒⌒°)〃
三郎は、嬉しさのあまり、断崖絶壁から、鷲もしくは鷹になって、バッサバッサと羽を広げて飛び降りたい気分だった(⌒∇⌒)〃
そうなると問題は…母の、はつえである。
大三郎が亡くなり、たったひとつの生き甲斐である三郎が結婚となると絶対反対するに決まっているからだ(><)〃
三郎は、どうしたらいいのか、しのぶに相談した。 しのぶは『美奈子ちゃんに会わせれば人柄が分かるはずだから、まずは会わせてみたら?』と、アドバイスをくれた。
三郎は、しのぶの言う通り駄目元で、はつえと美奈子を会わせてみる事にした。
そして…ある日曜日の午後…美奈子は、自分で作ったパンを土産に高梨家にやって来た。
はつえは、最初から最後まで、ムッツリしていて、美奈子とは目も合わせようとしなかったんだけど…なぜだか、結婚だけは認めてくれた。
そぅ、しのぶが、はつえを説得してくれてたみたいなんだ。
にしても…あれだけ、息子に依存してる、はつえを、どうやって説得したんだろうね?(><)
一方、美奈子は、はつえに口を聞いてもらえずに、ずっと無視をされていたが、美奈子は、めげずに、はつえを本当の母親のように慕っていたんだよ。
きっと美奈子は、はつえに早くに亡くなった母親の面影を求めているんだろね。
にしても…美奈子って本当に、いい子だね(⌒。⌒)
で、美奈子の父親はね、これを機に、奥さんとの思い出が、たくさん詰まった、この、パン屋を閉めようと考えていたんだ。
実は、結構前から店は暇で最近では三郎が、パンを買ってくれていたから、なんとか店は、もってたようなもんだったんだ。
ならば、喫茶店専属になって、パンを焼いてほしいと、三郎は美奈子の父親に頼みこみ、喫茶店の一画に、パン作り専用の工房を作った。
美奈子も、父親と一緒に、喫茶店を手伝いたいと言い出したので、三郎は、美奈子のために、パン工房の横にキッチンも作った。
屋敷から喫茶店までは歩いても近いし、家にいて、 ずっと、はつえと顔を突き合わせてるよりは、いいだろうと思い…三郎は、快く承知したんだ(⌒。⌒)b
式は、三郎の意思により、2人だけで、ハワイで挙げた。新婚旅行も、そのままハワイで済ませたんだよ。
三郎は、小さい頃から絵ばかり描いていたし、絵を描いてない時は、ひたすら勉強ばかりしていたので、友達とか、ましてや親友と呼べる者は誰もいなかったからなんだ。
そして、日本に帰ってきた次の日から、美奈子は喫茶店で働きはじめた。
美奈子は、もちろん、パン作りもするが、料理を作るのも大好きなので、パンを焼いてる父親の横で、パスタや、グラタン等を作っていた。
またまた、それが美味しいと評判になり、喫茶店は毎日のように混んだんだよ。
材料の買い出し等は、バイトの男子の3人が、交代で買いにいってくれてたので
美奈子は、午前中は屋敷で、三郎や、はつえと過ごしていた。
相変わらず、はつえは美奈子とは目を合わせないし、美奈子が話しかけても無視を、し続けるだけだった。
それでも美奈子は、持ち前の明るさで、肩コリの、はつえの肩を揉んであげたり
刺繍の好きな、はつえのために、刺繍糸を買ってきたり、なんとか仲良くなりたいと一生懸命だった。
そんな生活が、半年過ぎた頃だった…。とても信じられない事が起きたんだ。