第2話「カフェ準備と町の人々」
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温かい目で見守っていただけると幸いです<(_ _)>
カフェの準備が進む中、翔太とリリィは市場に出向いて材料を揃えることにした。カフェを営むには、異世界の素材や特産品をうまく使う必要がある。翔太はスキル書に記載されている材料を探しながら、町の市場を歩いていた。
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市場は賑やかで、多くの商人や客で活気に満ちていた。露店には見慣れない果物やスパイス、魔法素材が並び、翔太はその鮮やかな景色に目を奪われた。市場の中で一際賑わっていたのは、ガルドという商人の店だ。彼は市場で一番の評判を誇る商人で、珍しい素材を扱っていることで有名だった。
「おや、新顔か? 見かけない顔だな」
ガルドが笑顔で声をかけてきた。翔太はカフェを開くために材料を探していると説明すると、ガルドは目を細めて頷いた。
「なるほど、カフェを始めるのか。それなら、この『虹の果実』はどうだ? スイーツにはぴったりの甘酸っぱさが特徴で、見た目も美しい。特に異世界から来た君のケーキには、これがいいアクセントになるだろう」
ガルドが勧めた虹の果実は、見事な虹色をした果物で、光を反射してきらきらと輝いていた。翔太はその美しさに魅了され、さっそく購入を決めた。
「ありがとう、これで良いタルトが作れそうだ」
ガルドとの取引を終えた翔太は、リリィと一緒に市場を回り、他の素材も揃えていった。リリィが見つけた「月光のミント」は、希少なハーブで、スイーツに使うとさわやかな香りが広がるという。
「これも使ってみると面白いかもね」
翔太は月光のミントも購入し、新しいメニューのアイデアを膨らませながらカフェへ戻った。
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カフェに戻った翔太は、さっそくスイーツ作りに取りかかった。今日は、ガルドから買った「虹の果実」と、リリィが見つけた「月光のミント」を使って、新しいスイーツ「虹の果実タルト」を作ることにした。
まず、タルトの生地を作るため、スキル書に記載されている「風の精霊の粉」を使った特別な生地を準備する。この粉を使うと、生地がふんわりと軽くなり、異世界特有の軽やかさを持つタルトに仕上がるという。
翔太は粉を慎重に計りながら、生地を混ぜていく。その際、スキルを発動させるために小さな呪文を唱える。
「風の精霊よ、その軽やかさを与えたまえ……」
すると、ボウルの中の生地がふわりと膨らみ始め、軽やかな手触りに変わっていった。翔太はその感触に満足しながら、次に「虹の果実」をスライスし、タルトに丁寧に並べていく。その上に「月光のミント」を軽くふりかけ、タルトをオーブンに入れた。
オーブンの中で、スキルの力によってタルトが絶妙な加減で焼き上がっていくのを感じた翔太は、慎重に焼き上がりを見守った。そして、出来上がったタルトは美しい虹色に輝き、ミントのさわやかな香りが漂っている。
「完璧だ……」
翔太は自信を持って、リリィに試食を促した。
「わあ、見た目も素敵だけど、味もすごく良いわ!」
リリィは一口食べると、すぐにその美味しさに感嘆した。甘酸っぱさとミントの風味が絶妙にマッチしているこのタルトは、カフェのメニューに加えることを決定した。
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