第四十一話 華の学院生活?
「初めまして、俺は茅野ユウジ。この前ここへ入学してきた四人組の友達なんだ。本当は一緒に入学したかったんだけれど、諸事情でそれも遅れてしまって……。でもまぁとりあえず、これからよろしく」
拍手の中、再び俺の学生生活が始まった──ワケなんだが。
「……えーであるからして、この魔法物理理論を基に形成された魔石活用に関する数値である28エヴァと、それを証明する量子魔法科学の法則を……」
まずい。
現在授業をしている教師が何を言っているのかがサッパリ分からない。
一応俺も高等学校教育を受けてきた身。
科学技術の発展した現代知識を持った俺に、文化レベルは中世時代のこの世界の学問が通用するわけがないと侮っていたが、それは大きな間違いだった。
まず単位が違う。
何だよ「エヴァ」って。
俺はシンジ君じゃないぞ。
それが何を意味するもので、ケタ何個分の単位で、どんな時に使うのかサッパリ分からない。
それに聞いたことのない単語や計算式、オマケに魔法なんてものがあるせいで、俺たちの世界の物理法則でさえこの世界では通用しない。
あの神がやってくれたのかは分からないが、お決まりの異世界転生オプションとして、見たことはなくても字は読めるし書ける。
ただ教科書が読めたところで理解はできず、ノートに書き込んだところで理解していないのでそもそも定着せず。
初日から授業に大苦戦で、もう既にこの学校が嫌になりかけていた。
「いや、逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ。下を向いてどうするよ。それよりもまずは──」
学校で最も重要なこと。
それは初日の友達作りだ。
ここで成功するかどうかで、今後の学校生活が変わってくる。
そうだよ、勉強なんかできなくたっていいんだ。
どうせここに永住するわけでもあるまいし、何よりも楽しく過ごすことの方が重要だ。
ちょうど授業も終わったところで、俺はある一人の男子生徒に目を付けた。
あの窓際の席に座る金髪のイケメン。
男子だけでなく多くの女子生徒も彼の周りに集まっており、見た感じ人気者でクラスの中心人物なのだろう。
そんな人気者と仲良くなれれば、そのつながりでほかのやつらとも……
そう考えた俺は彼に近寄り、肩に触れて声をかける。
「こんにちは、さっき授業が始まる前に紹介されてたと思うけれど、俺の名前は茅野ユウジ。どうぞこれからよろし――」
「黙れ下っ端」
「えっ……」




