第十八話 実践訓練(2)
「「はぁあああああああああっ!!」」
「甘いっ」
「くっ……!」
俺の曲剣とレイジの長槍から繰り出された全力の一撃は、魔法で強化されたガルムの毛皮に歯が立たず、それぞれの武器が弾かれる。
「あまり力任せに攻撃をするな。攻撃が単調になってきているぞ」
「そう言われてもなぁ……」
最初こそガルムに怪我をさせぬよう、手加減をしながら攻撃を仕掛けていた。
だけど全力で斬りかかっても、未だ傷一つつけることができていない。
「サキ、弱点はどこに見える?」
「えっと……難しいわね……。決まった場所じゃなくて、あちこち場所が変わっているのよ。普通、生き物ならどこかしらに弱点となる場所があるの。例えば人間なら頭や首、鳩尾なんかもそうね。ただ魔法で防御をした場合、弱点は魔法のムラ、つまり使われている魔力が少ない部位なの。でもそれはその瞬間に変わってしまうから、私が銃を使えたならまだしも、弱点を伝えてからだとどうしても……」
弱点が変わるまでに間に合わない、か……
「ねぇやっぱりアタシも攻撃を当てていいですか?」
「ダメに決まっているだろう。そんな得体の知れない武器の攻撃なんぞくらいたくないわ。どこでそんなものを手に入れたんだ」
確かに今まで普通にスルーしていたが、このファンタジーな世界観の中でなかなか異色の拳銃と言う武器を、サキはどこで入手してきたのだろう。
「ふふーん、これはね。ここからはかなり離れているんだけど『機帝国ニュークリアル』で手に入れた代物なの。光学銃なんかもあったんだけど、手入れが簡単な実弾銃を選んだ結果、これを手に入れることにしたの。的確に弱点を狙えるアタシの祝福と相性もいいしね」
前に聞いたあの国か……
機械技術が発達しているとは聞いていたけど、なかなかすごい場所なのかもしれない。
「なるほど、あの訳の分からない物を作っているあそこか。鉄が空を飛び、人が目にも止まらぬ速さで動く。私はあの場所の常識にはついていけなかったな」
「機械音痴……」
「これでも私はまだ種族の中じゃ若い方だ! ほらさっさと続きだ!」




