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第三百八十話

あぁ、実ってきた。

実ってきた。


あれだけ育ってきたのだからもう餌は要らないだろう?


だから自分で採って来ておくれ。


「でも、思わぬ収穫があった。 これ。 どうしようか?」


そう発せられた声の主の手に握られているのは幾つかの種子。


「あぁ、そうか。 また造れば良いんだ。 この子達みたいに」


今度はどんな物語を紡いでくれるんだろうか?

でも、この種をそのまま放り投げても面白くはない。

幾つもの失敗も見て来たから知っている。


「そうだ、面白いパターンなんていくつもあったじゃないか。 くくく…」


悪意でもなんでもない其れは一体なんなのだろうか。






リヴィが魚人族に持ち上げられた…。


『テイル神さん…大変ですね』


「まぁ一旦離れてくれたから良いかな?」


ただ一瞬感じた恐ろしい気配? は何だったんだろうか。

それは本能的に気にしてはいけない様な気がした。


「ところでこの枕どうしたらいいの…?」


『ぶふっ!!!』


そんなにツボるとこなの!?


ところで、聖刀から力が抜けてしまった気がするんだよな。

流石に聖剣から刀に変えたのは無理があったのか?

まぁ、どちらにせよ帰ったら見てみないといけないけれど…。


あれ、今一瞬色んな鍛冶師達の顔が脳裏に過って…。


背筋がぞわってしたぞ!?

おっそろしい。 誰にも見つからない様にメンテナンスしよう…。


「あれ? 良く見ると魚人族って種類が幾つもいる?」


「存在しております。 最初にリヴァイアサン様にお声をお掛けしていたのはマーマン種、そして後から声を掛けた我々はマーマンとより濃く魔物に近しい血を持った雑種…と言ったところです」


声を掛けて来たのは一人の妙齢..,? の魚人族の男性。


「種類が居るのは知りませんでした。 とんだご無礼を」


俺は謝罪を込め頭を下げる。

何か忘れている気がするけれど。


「ははは、救世主殿が頭を下げられる必要はありません。 ただ、純粋な亜人種よりも魔物に近しい種族です。 その特性は我々の方が上でして」


「…?」


「雑種の長の私は一応、シーサーペント(大海蛇)を祖に持つ、魚人族なのです」


あ、それって…。


「そろそろお戻りになられるでしょうかね…」


『テイル! 大海蛇の魔力があるぞ!?』


これはまた厄介な事になりそうな…。

と言うか厄介事を同時に持ってこないでくれ!?


そして天を仰いだその瞬間、先ほどの隆起した場所が見えた。

皆気持ちよさそうにまだ寝ていた。

なんなら団長に至っては一部の魚人族と素振りをしている。


よし、俺は何も見ていない。


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