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第三十六話 妙な噂話

このままでは様々な魔法の模倣をしていることが父上にバレてしまうかもしれない...。

早急にマーリン様に弟子入りの志願をしに行った方が良いのかもしれない。


とりあえず、僕はやらなければいけないことが山積みになっている。

まずは学費を稼ぐ事をどうにかしなければいけない。


と言うことで剣の整備をし、早めに寝ることにする。

剣の切れ味もまだまだ大丈夫そうなので軽く整備するだけでよさそうだ。


そっと剣を枕元へと置き、僕は就寝する事にする。

これは僕だけなのかもしれないけれど、なんか剣が近くにあると落ち着くんだよね。


そうして夜も更けていくのであった。


朝、僕は腰に剣を携え朝食に向かう。


「テイル? 剣を持って食事だなんてなかなかに物騒じゃないか」


朝一番に兄のサイドに嫌味を言われるとは。


「これから冒険者ギルドに向かうのでそのまま装備してきてしまいました。 駄目であれば置いてきますが...」


「いや、冒険者は低俗なモノだし気にはしていないよ。 ただ目に入ったから言ったのさ」


わざわざ嫌味を言われるほど憎いらしい。 僕が何かした覚えは一切ないし、昔の様に仲良くしたいのだが...。


相変わらず父上も母上も無言で、母上は僕をたまに睨んですらくる。


もう自分の子としては見てくれていないのだろう。

愛情はもう残っていないのかもしれない。

なんなら恨んですら居るのだろう。


父上は僕を居ない物として扱っているようで、僕が話しかけない限りは僕には反応してくれない。


「サイド。 お前は騎士学院で相変わらず主席の様だな。 良くやっている」


父上は真っ先に兄上に声を掛ける。


「ありがとうございます。 僕は父上のご期待に沿えるよう頑張っているだけです」


兄上はこちらをチラリと横目で見て薄っすらと笑った。 それが何を意味するのかは僕には分からなかったが良いことでも褒められたことが嬉しかったのだろう。


「そうか。 そのまま励めよ」


「はい。 分かっております」


父上と兄上は最近まであまり会話をする仲では無かった為にぎこちない会話が行われている。


僕は冒険者ギルドにメイカを連れて向かい、いつもの果物屋でリンゴを二つ買う。

二人でリンゴをかじりながら冒険者ギルドへと着く。


今日は一段と混雑している。

しかし掲示板の方は人が少なかったのでそちらの方に回り、手頃な依頼を探しながら聞き耳を立ている。


なんでも天職【剣聖】でSランクになった冒険者がクエストから帰還したがかなり深手を負い、半ば運ばれた形で帰還したのだそうだ。


一体どんなクエストかと辺りは騒然となっており、さらに聞こえてくる会話からは予想もしていなかった言葉が出てくる。


「外の森を抜けた先にある山の生態系の異変を調べて居たらランク外の人語を解するドラゴンに会い、対話を試みるもやられたそうだとか...」


ドラゴン...御伽噺でしか知らなかった幻の存在が今になって現れたのはなぜなのだろうか。


魔王の復活とかと関連していなければいいのだが...。


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