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第三百六十一話

「おーい! 小さき者よー!」


俺達が【色欲】 の対処をしていると大量のクラーケンを抱えた人化した海蛇王がやってきた。

何というタイミングなのだろうか。

というよりもなぜクラーケン?


「海蛇王様…先ほどぶりです」


おい、周りを見ろよ。 虹蛇達すらドン引きしてるじゃないか…。


「そうだな。 うわぁ、本当に色んなのが居るな。 ちょっと気分が悪くなってきたぞ小さき者…」


「大丈夫ですか?」


「なんとか…。 あぁ、これ持ってきたぞ。 多分新鮮な内が美味いのだろうと思ってすぐに持ってきた。 クラーケンだ! これでスルメを作ってくれ!」


え、これ全部スルメにするの!?

こんなデカいスルメ見た事ないけど?


「駄目か?」


そんな悲しそうな目で見られるとなんだか…。

そんなに美味しかったんだな。


「良いですよ。 出来上がったら持って行きますね。 それとこれに合うお酒も付けておきます。 一気に飲んじゃ駄目ですからね」


「アレは少量を飲むから良いものなのだろう? ちょっと飲んだだけで愉しみ方くらいは心得たぞ。 あんなに良い物を造るとは凄いのだなぁ、人族は」


「あはは、ガバガバ浴びる様に飲んでるのも居ますけどね」


チラっとオロチとウワバミ、バーンやマックス達に視線を移すとバツが悪そうに散っていく。


「なんだあいつらは。 まぁ、愉しみ方は個人の自由だとは思うが…。 冒涜だ、酒に対する冒涜だ!」


どこかの陛下や宰相とかにも聞かせてあげたいね。

良い言葉だ。


「まぁ、酔ってしまいたい程の重圧を背負っているのでしょうね。 あ、鳥人族の方々~クラーケンの解体お願い出来ますか~!?」


「「「はーいっ!!!」」」


せっせと働きだす鳥人族の方々。

普段から解体を行うのは彼ららしく手慣れている。

聞けば獣王に近しい種族達は得物を丸かじりする事もある様な部族なので割とワイルドな食生活らしい。


「あぁ、そう言えばウミガメが眷属になった」


「それはまた…。 サメとかが仲間になると心強いですがね」


「あいつらは下手したらうちの眷属まで食いかねんだろ…」


「あぁ…確かに」


眷属思いなのは良いけど戦力が無いのはどうなんだ。


「いっその事海の中に拠点でも作ってしまえば良いのではないですか?」


「む?」


「魚人族や人魚族がもし見つかれば力を借りて、拠点を造るんです。 資材くらいなら提供しますよ?」


「それはいいな。 それならば眷属も安心して住まわせられる…」


「転移門を置いておけば陸との移動も一瞬になりますし」


「小さき者…いや、テイルよ。 私は良き友に巡り合えたのかもしれないな。 あぁ、そうだ。 拠点にするのなら良さげな場所があるな…。 よし、今度案内しよう」


え? どうやって?

俺、エラ呼吸出来ませんけど。


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