第三百四十六話
誰か予約投稿の最終確認ボタンを押したか毎回確認してくれる有能な人募集...
「わらわ達の陛下は底が知れないのじゃ! 最後はほぼ全員と戦ってたのに息一つあがって無いのじゃ!」
「酔っ払いどもめ…。 もう酒禁止にしてやろうか…」
ぐでんぐでんになった酔っ払いの成れの果てがそこらへんに沢山転がっている。
唯一バーンとロリータニアだけは酔っぱらってはいるものの意識を保っているのが救いか…。 ロリータニアはその見た目で飲酒していて良いのだろうか。
実年齢的にはセーフだから大丈夫か。
「陛下よ…。 何か失礼な事を考えはしておらんかったか?」
「シテマセン」
「そうか…?」
読心術でも持ってるんですか? 怖すぎるって。
ロリータニアに恐れを抱いているとコウモリが一匹飛んできた。
「陛下、我々ヴァンパイアではヤマタノオロチらしき気配は察知出来ておりません」
「そうか…」
「なら、ウチの鳥人部隊も偵察に出してみるってのはどうだ? あいつらは目が良いから高度を上げても得物を逃さないぜ」
それは良い。 鷹の眼みたいな感じかな?
弓とか持たせたら凄いんじゃないのか?
「助かるよ。 異常があったらすぐに報せる様に徹底させてくれればそれで良い。 これだけの土地だから視野が広がるのは好都合だ」
「あいよ!」
そう言って、笛を取り出して吹く。 数分くらいすると空から大勢の鳥人族が飛んでくる。
割と多種多様な鳥人族だが、能力的には似ているらしい。
一つ言うならフクロウ型の鳥人族とかは夜目が効くタイプだから日中は使い物にならないと説明があった。
それはそれで夜間の偵察の人員が増えるのはありがたいので全く気にしない。
「初めまして、鳥人族の長で鷲のイーグレイです。 バーンの野郎が何かやらかしたらいつでも言ってください。 ぶっ飛ばすので」
「分かりました。 何かあったらすぐにお伝えしますね」
「我々鳥人族にその様に畏まらないでください。 実のところ陛下が我々に美味しい食事などをくれると聞いてとてもワクワクしているのです。 皆、仲良くしたいのですよ!」
まさかこれって…。
「もしかして…」
「餌付けって奴ですよ?」
おい!!! バーン!!! この野郎!!! こっちを見ろ、目を逸らすな!!!
「あぁ、ところでよ…。 今殆どの獣人族が此処にいるんだ。 そして獣人族の総意だし、掟だ」
「ん?」
「テイル様、最も強き者である貴方に王の座をお渡し致します。 どうか、我ら獣人族をお導き下さい」
そう言う事か! だから昨晩女子供以外殆どが俺と戦った上に最後は集団で俺に襲い掛かってきたのか。
面白がって蛇達も混ざってたから全く気付かなかったけど…。
「まだ酒が残ってるんじゃない? ほら、まだ皆酔っぱらって寝て…」
起きてる!!! 言い訳出来ない!!!
「え、えっと。 分かったよ。 王になる代わりにリヴィエルとロリータニアと同じ伯爵の位をバーンに与える。 それで不満はあるかい?」
「不満などありません、獣王テイル様」
「いや、獣王じゃないから!!!」
「これは傑作じゃのう!」
「そうじゃのう!」
おい、ロリータニアは見てないで助けろ! ってか虹蛇も起きてるんかい!
またもや大変な事になりつつも俺達はこれからヤマタノオロチを捜索する事になるのだった。




