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第二十九話 サイドの憎しみ

憎い。 憎い。 憎い。



いつ頃からか分からないが急に愛弟(テイル)に対する憎悪が立ち込めてきた。



(ボク)は…(オレ)は…(ワタシ)は…サイド…? いや…(ダレ)



まぁそんな事はどうでも良いや。



今はただ、テイルが憎い。



いつか必ずテイルを殺す...コロス...コろス。



父上の助言もあり、あいつが成人して家を出るまでは殺しはしないが、成人したらお抱えの暗殺者達に殺させよう。

それもかなり無惨に、執拗に。



それは父上もきっと喜ぶ。



(ボク)は、(オレ)は、(ワタシ)はテイルが憎い。



あぁ...自分(ぼく)何者(ダレ)だっけ。



もう、どうでもいいか。



「セバス。 辺境の新種の魔物や、王都のオーガ襲撃はどうなったんだ」


「えぇ、前者はライラ・フォン・メーティル様率いる魔法師団、騎士団の連合隊によって討伐され、後者はテイル様と三賢者のマーリンに阻まれ失敗致しました」


「前者はまだいい、だが後者はなんだ! テイルに阻まれただと! 貴様! 僕の顔に泥を塗るのか! あんなに高い魔道具まで用意させておいて失敗だなんて! 恥を知れ!」


「大変申し訳ありませんでした」


「良いか。 僕はこの伯爵で収まる人間じゃない。 ()になるんだ。 国民に苦痛や恐怖を与えるんだ! そのためならなんでも使おう。 良いかセバス。 次は成功させろよ」


「かしこまりました」


「必要とあらばマルディン領を、王都を滅ぼせ(・・・)


「仰せのままに」



セバスがいつの日かサイドに渡したあの黒い薬。 あれは果たして薬だったのか?

何故、それを飲んだサイドが変わってしまったのか?


使用人達も薄々は変わっていってしまったサイドやアレク達に不信感を抱きつつも、上がっていく給金のせいで何も言えないのであった。


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