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第二百六十八話

ウルフ系の魔物と会話が成立すればもしかしたら協力関係を築けるのでは?

などと皆に話したら、ナールム以外には気持ち悪がられた。

当然だろうけども…。


「だが俺は諦めない!」


「テイル…? 誰に喋ってるの?」


「虚無に向かって…?」


「テイルにも翻訳機が必要かもしれないわね」


「そうですね…」


辛辣じゃない?

流石に傷付くよ???

娘が哀れみの目でこちらを見つめているのも色々抉られているのだが。


「パパ…動物と話したいって…お友達居ないの?」


俺のHPゲージはとっくにマイナスに振り切れている。

この発言でもう俺は討伐されたも同然だ。


「君達…テイル君が泣いてるよ…。 流石にこれは酷いんじゃ…」


「そうだねぇ、ちょっと可哀想だけど…。 英雄と言えど弱点はあるんだねぇ。 人間っぽくて良かったよ。 もう少しで私の研究対象になる所だったよ」


怖い事言ってる人が居るんですけど…。

こっそりその場を離れようとするが、扉が開かない…。


「あぁ、テイル君がすぐ脱走するから内側からはテイル君以外しか開けれなくしておいたよ」


「…俺領主…家主…」


「逃げ出すのが悪いわよ」


「今日の執務殆ど無いんですけど!?」


「それは皆手伝ったからね。 テイル君のやった量は…」


「皆まで言うな。 とりあえず、錬金術師達の所にいって色々これについて聞いて来たいから出たいんだけども…。 これ改良したら売れるぞ…」


「まぁ、テイマーとかには重宝しそうだからねぇ」


まぁ、近くに魔物や獣が居たら反応するはずだから、冒険者に持たせれば多少狩りが楽になるはず。

魔法による探知の必要が無くなるって言うのは大きい。

まぁ、魔法師が居れば不必要なんだが…。

ウチの領地はソロの冒険者も多い為、使い道はありそうだが。

後は、運が良ければ懐かせてテイム出来るかもしれない訳だし。


「じゃあ、仕方ないから連れて行ってあげよう」


「ア、ハイ」


「嫌なら連れて行かないよ?」


俺の立場とは…。

陛下に見られたら終わりだ。

一生酒の肴にされそうではある。


大人しく着いていく。

すると錬金術師達が見えて来る。


「マーガレット様! 最新作如何でしょうか!?」


「挨拶より先に感想!? いや、凄く良い発想だと思ったよ。 流石にこれは考えて無かったけど、君達は天才だよ。 サンプルがあればもっと様々な魔物や獣の鳴き声の翻訳は可能かい?」


「も、申し訳ありません! 理論上可能です。 ですが、如何せんサンプルが…」


「あぁ、じゃあまずウチに居るエンシェントボアでサンプルを取ると良いよ。 アレが攻撃して来たら俺がどうにかするし」


「よ、宜しいのですか!?」


「まぁ、悪事に使う訳じゃないからね。 問題無いと思うよ。 状況によっては様々な人が助かる実験ではあるからね」


目の色が変わった錬金術師達。

ちゃんと休んでいるのだろうか…。

ポーション飲んで無理してたらエナドリ飲んで残業地獄に面してる社畜の様なモノだぞ…。


「テイル君。 ちゃんと彼らの休みは僕が管理してるよ…。 それに一日に飲んでいいポーションの量も一本までにしてるから大丈夫」


「ポーション飲んでるんだね…」


時すでに遅し…。


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