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第二百四十九話 特訓の約束

大所帯だからキングか誰か連れてくればよかった…。

俺一人で殆どやってるし!!!


まぁ良いんだけど…。


「主は何故にこの地を守ろうとする」


「何故…か。 だとしたら…。 皆が美味い飯を食う為とか?」


要するに平民も不遇職と呼ばれて来た人達も関係無く美味い飯食えるくらいになれば、きっと俺は楽が出来る! そんな事を言ったら呆れられそうなのでそれっぽいことしか言わない!


「な、なるほど」


「テイル君、いつかは皆が気軽に美味しい物食べれる様になると良いね」


「そゆこと。 ところでなんで俺の馬車に俺の妻達は乗っていないのかね…」


「いやぁ…それは…」


なんかあったんだな。 まぁそれなら仕方ない。

ま、気を取り直すか。


「先程から気になっているんだけどそれはなんだい?」


「魔力制御の練習。 いくらスキルとしてlvが高かったとしても、いざと言う時に仕えなかったら宝の持ち腐れだからね」


「へぇ、それはどうやるのかな?」


「魔力の玉を作って一切形を変えない様にしながら魔力でジャグリングする…みたいな?」


あれ? 周囲の視線が痛い。

何故だろう。


「それは意識してやってるのかい?」


「最初の方はしたかな。 今は無意識でも出来るよ」


遠い目しないで。

俺は別に悪くない。


「テイル君はなんでこれが出来て空間系の魔法が苦手なんだろうね」


「持論だけどイメージが足りない感じかな。 テレパシーみたいのなら簡単だったんだけど」


「じゃあ、帰ったら特訓だね」


「俺に休息は…」


「「「ない」」」


おい。 お前らはブラック企業の上司か?


「我々の力がどこまで落ちたかは想定が付かないのです。 主にも当然強くなってもらわないと」


「うんうん、決してハーレムが羨ましくて特訓の量増やそうなんて考えて…無いよ」


お前ら???


「あはは、じゃあテイル君。 皆で鍛錬しよう。 皆で強くなれば良いじゃないかな? 彼女達も含めて」


「それはそう…だな」


馬が急に止まる。

あまりに急な事だったので俺だけが吹き飛んだ。

なんで俺だけ…。


「馬が泥濘に嵌って足を怪我した様ですね」


「…じゃあこれを飲ませて」


取り出した万能薬は魔物や動物向けに改良した物だ。

万が一に備えて用意してあったのだ。

この天才錬金術師の俺に掛かればそんな物は余裕な訳だ。


「テイル君がやってるのって錬金術の範疇超えてるよ」


「いや、無理さえすれば薬師や他の職の事も出来るからね」


「はぁ、呆れた…」


呆れられてたっ!?

マジでか…。


「私が思うに…。 精霊と人間のハーフで異世界の知識がある…これが決定打な気がするんだがねぇ」


「確かに、一理ある」


そう言って馬車の中は考え事大会になってしまった。


結論は全く出なかったが!


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