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第二百三十二話 復活

「殺してやる…絶対にッ!!!」


【嫉妬】は完全に狂ってしまっている。

もうどうする事も出来ないだろう。

しかも疾く、鋭く…重い。

錬金術どころか魔法を放つ余裕が無い。

無詠唱だからといって完全ノータイムで行使出来る訳では無いからだ。


「まずすぎるか…っ! 【暴食】だけにでも残って貰えば良かったか」


「大罪を懐柔しやがって…! 仲間を返せェ!!!」


どんどん疾くなっていく。

感情に左右されて強くなる…と言う事だろうか。


「テイル!(君)(様)!」


猫の手も借りたいとは思ったけど、君達は危険に晒したくは無かったな。


「目が覚めたんだね。 皆寝癖がついてるよ? 鏡見てから来たかい?」


「後でお説教ね。 ナールムとミノタウロスのお陰でここまで直ぐに来れたのよ」


「お説教はちょっと…。 そうか、じゃ、援護頼むね」


【嫉妬】の猛攻を防ぎながら会話するの人生で一番キツイぞ。


「あぁ…。 そうやってずっと幸せを見せつける…」


「見せ付けてるつもりは無いぞ。 お前にだって大切な仲間が居るだろ?」


「それすらもッ!!! オマエが奪っていくんだッ!!!」


こいつもうなんも話が通じないぞ。

流石にこのペースで行けばじきに俺達は…。


唯一筋、()()()が俺を通り抜ける。


「フェイルノート! やっちゃえー!」


いや、フェイルノートって弓の名前で矢の名前では無いんだが…。


「テイル様? あまり細かい事を気にしてますと…。 断ち斬れっグラム! 瞬閃!」


えぇ…ナナさんとメイカはもうしっかりと使いこなしてるじゃん…。

でも武器の銘は叫ばなくて良いんだよ…。


「私も武器の名前を恰好良く言ってみたいけど…恥ずかしいわね。 凍結領域」


敵と味方を区別して凍らせる対象を決めれるの凄すぎるよな…。

これ魔力制御だけで見たら俺よりも上なんじゃないか?


「もう…私は支援魔法しか無いのに…。 怪我してもすぐに治すわ。 …多分死ななければ全部治ると思うの」


多分って言う言葉聞こえましたよ?


「テイル君…私はサリィちゃんのサポートに回りながらたまに攻撃してるね…!」


マリアは良い子だ…。

それに比べて…。


「どっせええええい!!! 変形するってロマンある!!! どんな敵でもかかってこーい!!!」


駄目だこりゃ…。 こっちもこっちで暴走してる奴が居る…。


「ふはは…。 良いじゃないか。 こいつらを絶望に落として最強の座をもぎ取ってしまえば…」


これでもあんまり効いて無いのかよ。

打つ手が限られて来たぞ。


「テイル君。 【嫉妬】は再生速度自体は高くないみたい。 ただ…」


「あの攻撃に触れたら…って事ね」


「うん、あれは直撃したら普通に一撃で死んじゃうと思う。 テイル君は分かんないけど」


だから俺を人外扱いすんなって。


「月ノ閃!」


「メイカ! 詰めすぎだ!」


「まずは一人ッ!!!」


錬金術を使い空中で一気に加速メイカと【嫉妬】の間に割って入る。


「ガハッ!」


大振りの一撃をモロに受けてしまった。

ここから好転したはずの戦況が一気に崩されてしまう事になる。


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