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第十九話 再びの実戦

ギルドへ到着し一息ついた後、クエスト掲示板を覗く。


―Fランク ゴブリンの討伐―

目標討伐数 四体

報酬 銅貨五枚

討伐証明部位による計算で追加報酬あり。


―Fランク ウルフの討伐―

目標討伐数 四体

報酬 銅貨六枚

討伐証明部位による計算で追加報酬あり。


―ランク外 スライムの核の納品―

目標納品数 五個

報酬 銅貨二枚

追加納品で追加報酬あり。 個数により計算。


内容は昨日と同じ顔触れだ。 今度はゴブリンより強いウルフの討伐を選ぶ。

今回は試したい事があるのだ。

とりあえず依頼書を受付に持っていく。


受付嬢に心配されながらも受付完了の所に印を押してもらえたのでそのまま討伐へ向かう。 すると...。


「ウルフは素早く討伐難易度が高いためパーティ推奨の依頼になっていますが良いのですか?」


と、メイカが心配そうに伺ってくる。


「試したいこともあるし大丈夫だよ。 僕に任せておいてくれて大丈夫」


僕は自信満々にメイカに答える。


「了解しました、危なくなったら加勢します」


昨日の戦いには余裕があったがメイカを連れて行かなかったので不安になる気持ちは当然だと思う。


今回は実験でもあるのでそのまま向かうことにする。

ちゃんとポーションの類は持っているため何かあっても大丈夫だろうと思う。


衛兵に挨拶し門を出て目的の小さな森へ向かう。


すると、スライムを見つけたが、スライムの依頼は受けて来なかったし横目で見てスルーする。

ちなみにアシッドスライムやポイズンスライムなどは致命傷を与えて来る危険性がある為に即討伐対象だ。 まぁ、先手を取ればスライムなので負ける事は無いらしい。


少し歩いて森へ到着する。 僕は昨日と同じくサーチの魔法を使い獲物を探す。

反応が少ない。 だがいくつか見つけたのでそちらへと向かうことにする。

メイカはサーチの魔法を実際で初めて見たのか驚いているようだった。 あまり魔法を使用しない騎士にはこの索敵は新鮮な様だった。


少し森の奥へと歩き見つけた反応に一気に近づく。

丁度良く数は四体だ。

僕を匂いで認識していたのか既に戦闘態勢だ。


距離が詰められないので「風の刃よ、切り裂け」エアカッターを使用し牽制(けんせい)する。

二体が怯み(ひる)動きを止めたので一番近い一匹に近づきコンパクトに一閃。


ゴトリと頭が落ちる。 残った三匹は怒り狂ったのか吠えだす。

威圧感の凄い咆哮(ほうこう)に僕は一瞬戸惑ってしまい接近を許す。


一番大きな体格をしたウルフが噛みつこうとしてきたのでそれを受け流し(パリィ)し、蹴りを入れ距離を取る。


まだ使いたくなかったが仕方ないのでアレを試してみることにした。


数秒も掛からなかった。 ドゴォン! と大きな音で爆発したそれは紛れもないファイアボールだ。


咄嗟のことで避け切れなかった小柄なウルフが焦げて死んでいる。

なぜあの素早いウルフが避けれなかったのか? 答えは簡単である。


錬金術には詠唱というものは不必要だからだ。


「氷の矢よ! かの者を貫け」 と水属性と風属性の複合属性の氷属性魔法であるアイスアローを詠唱しながら、エアカッターを錬金術で模倣したものを放つ。

すると、避け切れず腱が切れたのか一匹がつんのめってしまう。

残りが邪魔をしてこない様に詠唱の終わったアイスアローを残った一匹に放ち、避けている間にこの転んだウルフに止めを刺す。


そして最後は一番大きなウルフが残っている。

この群れのボスなのだろうか。 仲間がやられ相当頭にきているようだ。


凄い勢いで突進してくる。

それを受け流し(パリィ)そして、アイスアローを模倣したものを脚に向かい放つ。 直撃だ。


動けなくなったウルフに止めを刺し。


解体用のナイフで解体し、討伐証明である牙を取り、売れる部位以外は燃やして置く。


そして僕は冒険者ギルドへと戻ろうとするが...メイカに呼び止められる。


「どういうことですか? 説明をお願いします! 魔法は確か詠唱が必要だったはず。 熟練の魔法師や賢者で無ければ無詠唱は扱えないと聞いたことがありますが?」


ごめんよメイカ。


「今はまだ秘密。 これは口外しないように、命令だ」


「納得は致しかねますが...ご命令とあらば...」


今はまだ、メイカには打ち明ける頃合いではないのだ。

今度はちゃんとメイカを連れて冒険者ギルドへと報告に向かう。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 「パリィしながら〜」と、「受け流しながら」で良いところをわざわざ横文字使ってで表現しているせいで語感が悪くなってる印象がある。
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