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第百八十四話 エメリー奪還

「一瞬で膝まで凍結した!? だがそれなら貴様らも無事ではないはず!」


「残念だわ。 私の魔法の制御を甘く見られるなんて」


すっとエメリーは起き上がりサリィを手刀で気絶させてこちらへと来る。


「薬の効果が切れていましたか」


「ん? 最初から効いてないけど?」


「なっ! あれは帝国にて生み出された下級精霊をも眠らせる薬です! 人間如きが耐えれるはずが…」


ドサドサドサ

俺は隠れていた奴らをそいつに放り投げる。


「気配は完全に消していたはず! 何故分かった!」


「さぁ? 大罪人には必要のない知識かな」


「舐めるなよ劣等種の小僧!」


男の姿は消えた。

しかしこの空間に確実に居る。

残念ながら人族の頃なら良かっただろうが、人工魔族になったら魔素も身に纏ってるからね。 簡単に場所が分かる。


「驚いた。 魔力の隠蔽()凄いなぁ」


男の腕を掴みそう告げる。


「何故分かった!」


「魔族って魔素を秘めてるんだ。 錬金術師に分からないとでも?」


男の持っているナイフを弾く。

勢いよく弾かれたナイフは天井に突き刺さり、天井を腐食させていく。


「おい、あんなの喰らったら死んじゃうじゃん」


「殺すつもりだからな」


口調変わってるな。 焦っているからかな?


「あぁ、そこで横になってるコイツのお仲間さん? 狸寝入りしても無駄だよ」


魔力消費の少ないアースバインドで全員を拘束する。


(マーリン様、状況は分かっていますよね?)


(あぁ、分かっとる。 そいつらの素性も割れとる。 元帝国の暗部連中じゃ。 多分皇帝に着いて行ったのじゃろ。 陛下により現場での処理が許可された)


(分かりました。 助かります)


「お前らの処遇が決まった。 テイル・フォン・マーガレットの暗殺を企み、サリィ・エル・アストレアに対し精神干渉を行い、エメリー・フォン・アインツの拉致によりお前たちはこの場で死罪とする」


「そうか、死罪か。 これで死ねるのか」


「言い残す事はあるか」


最後の慈悲を。


「死なせてくれてありがとう」


「他の者は?」


首を横に振る。


それ以降男達は永遠に何かを喋る事は無くなった。


「一件落着…と言いたいけれど、サリィを治さないと。 誰か手が空いてる人はこの万能薬をサリィに飲ませて。 俺はこいつらの亡骸を燃やして埋めて来る」


「分かったわ。 ここは任せて」


「助かる」


男達の亡骸を風魔法で外まで運び燃やす。

そして埋めておいた。

無論使用された魔石は万が一があってはいけないので砕いた。


なぜ彼が()()()()()と言ってきたのかだけが最後まで胸につっかえていた。


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