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第百五十五話 久しぶりの錬金術師達

陛下が頭痛がしてきた…と言ってきたため、その場は一度お開きとなってしまった。


最後に言われたのはなるべく早く領地入りするようにとの事。


「そういえばここに居る者は特別休暇にしておったが、勉強はしとるか?」


静寂に包まれた。

その悲壮感に満ちた顔は丁度今合流してきた兄上にも当然見られてしまう訳で…。


「え、テイル…どうしたの…? あ、父上! テイルに救い出されたのですね!」


「う、うむ…。 久しいな…。 良ければテイルにも頼んでるのだが、アレク父様と呼んではくれまいか…」


「アレク父様…分かりました!」


兄上を連れて来てくれたのはメーティル先生の様だった。


「テイル君だけじゃなくて、皆? ちゃんと勉強しましょうね? みっちり教えてあげますから」


皆頭を縦に振る事しか出来なかった。

ジャービル様はずっと笑っている。 人の不幸が蜜の味でもしてるのかなこの人。


「さて、私とミザリア、サイドはマルディン領へと帰るとするか。 ミザリアについては馬車で話そう」


兄上は笑顔で返事をしていた。 ちょっと筋肉質な事以外ただただ爽やかな男子である。


「では私達も行きましょうか」


「えっ」


「勉強しに…ですよ」


「あ、はい」


ジャービル様涙浮かべながら笑ってやがる。 許さないぞ…。


「あ、その前に錬金術師達の様子を見にクリスエル公爵邸へと一度向かってもよろしいですか?」


「え、えぇ…」


あ、ジャービル様凄く真剣な顔になった。

今後の商売に関わるからか…。



「あ、テイル様! マキナお嬢様! お帰りをお待ちしておりました! どうぞお入りください」


門番の人にすんなり通して貰えた。 それで良いのか公爵邸。

錬金術の作業所になっているスペースへと向かう。


「あ、テイル様おかえりなさい! 皆ちゃんと教科書の通りに進めて行きました! まさかとは思うのですが、これってお酒とかにも流用出来ませんか?」


「ただいま! もちろんお酒にも流用は出来ると思うよ。 でも、その為には農園とかも必要になるんだ。 領地へ行ったら大きい敷地が貰えるし、そこで色々育てて実験して行こうと思ってるよ」


「せやなぁ、ウチの知識と流通のツテも要るやろ?」


どこからこの賢者湧いて出て来た?


「あの、そちらの方は…」


「あぁ、コレは三賢者のジャービル様だよ」


「おい、テイルちゃん? コレってなんやコレって」


とりあえず一旦無視しよう。


「け、賢者様!? お初にお目に掛かります…。 お、おーい! 皆―! テイル様が帰ってきたぞー!」


皆が作業を止めてこっちへ来た。 あ、なんか侍女まで数人来ちゃったよ…。


「ウチは賢者ジャービル。 三賢者の一人で、テイルちゃんの補佐する事になったんや。 よろしゅうに~」


あぁ、皆びっくりして固まってしまった…。


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