第百四十八話 合流
先日なろうのみ更新が反映されてませんでした。
楽しみにしてくださってる方には御不憫をおかけしました。
「アレクよ。 久しいな」
マーリン様達がこちらへと来たようだ。
「マーリン殿ではありませんか! 大変久しい…」
「お初にお目にかかります。 サリィ・エル・アストレアと申します。 アストレアの王女でしたが、今はテイル様の従者兼婚約者をさせて頂いております」
「はじめまして! 私はマリア・フォン・ルーベルと申します! 魔王討伐の際の功にて騎士爵になりました! テイル様の婚約者でもあります! ご挨拶が出来てとても嬉しいです」
「は、はじめまして…。 私はエメリー・フォン・アインツと申します…。 マリアと同じく騎士爵になり、テイル様の婚約者にさせていただきました…」
あれ? いつも元気なエメリーが緊張してる?
なんなら震えてるよね…。
ミザリア母様の圧に負けそうなのか?
「はじめまして! ナナ・シャンティマです。 エルフの長の娘で、今はテイル様の婚約者でもあります!」
「偉大なる元将軍閣下。 お初にお目にかかります。 ラーファ・ド・ラファイアルと申します。 父は帝国の侯爵位を持っております」
ここでアレク父様と、ミザリア母様の顔色が変わる。
「帝国にもまともな貴族は居る…のか?」
アレク父様の殺気が膨れ上がる。
帝国との戦にて部下を失ったアレク父様にとってはきっと敵国と言う認識しか残っていないのだろう。
「それならウチから話させてもらうで。 調査隊による調査の結果がつい今しがた届いてんけどな? 悪魔に憑かれて国の上層部の一部が人工魔族の開発をしようとしたり、戦争をしとったんや。 でも、全ての人間がそうではないねん。 せやけど、武力がモノを言うあの国では逆らえなかったちゅうことや。 そこのラーファって娘は切り札やろな」
ある程度納得してくれた様だが、切り札と聞いてアレク父様の顔が歪んだ。
「私の天職はずっと偽って居ました。 テイル様達は知っていますが、私の天職は戦姫です」
大きな溜息をついた父上。
「この危機的状況に手を差し伸べてくれたラファイアル殿には一度正式な礼をしなければならぬな…。 テイル、ちゃんと責任を取りなさい」
そこなの? てか最後のどういう意味だ!?
完全にボケきった顔をしていたんだろうな。
「テイル様? 皆同じ気持ちですよ? 貴族として、一人の殿方としてちゃんと責任を取って頂かないと」
サリィさん!?
テイル(君)(様)お慕いしています!
皆の声が重なる。 え、え、ラファイアル嬢もなの?
ミザリア母様を見やる。
「テイル? ちょっとお話があります」
にっこりとしているが、明らかに声が笑ってない。
俺悪くないよ?
「まぁ、今は良いです。 皆様? テイルを慕ってくれてありがとう。 私は水の大精霊でテイルの実の母親です。 貴女達からは嘘の気配がしません。 ですが、流石に数が多いのでは?」
皆ポカーンってしてるよ。
「大精霊よ。 朕らも認めている事だ。 彼女らに祝福も与えたが。 異を唱えるか」
「すみません龍神王様。 ですが、母として心配なのです」
「気持ちはわかる。 しかし、テイル殿は独立した貴族になり、英雄となった。 自分で考えさせてやればいいだろう。 失敗したら怒ってやればいい。 なぁ、ドーラよ」
「え、あ、はい。 我はテイルの嫁にはなれぬのか…」
「お主は龍王として、龍神としての仕事があるだろう! まずは勤めを果たさんか!」
おーい、そろそろやめてくれぇ…。