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第百三十八話 雷霆

「ふはは、異界の神の力をも使いこなすとは…神を超えるつもりか…?」


一呼吸置いて俺は答える。


「お前みたいな悪神に対しては容赦したくないだけだよ。 その為ならどんな力だって借りるさ」


「そうか。 大層な正義だ。 ならば、それをもこの手で壊してやろう。 暗黒よ、我が呼び声にて集え。 ザ・ダーク」


暗黒の太陽が現れ辺りを包む。 さっきのが奥の手じゃないのかよ…。

だが俺のグングニルも地球の武器の一つに過ぎない。


多分だが、まだ使える。 さっきの必中の神の投槍以降神の加護をわりと使いこなせる様になってきた感覚がある。

今ならまだ神なる秘儀達を使う事も出来るだろう。

幸いだが、その知識も若干だがある。


「おい、魔神王。 さっきので俺が打ち止めだと思っているのか?」


膨大な邪気と神気を織り交ぜた巨大な暗黒の太陽を頭上に掲げ不敵に笑う魔神王。


「たかだか人間に、幾度も神を超える力が使える訳が無いだろうが。 これを放てばこの一帯ごと苦しんで死ねる。 光栄に思うのだな」


バチリ、バチリと俺の身体から神気が弾け出す。

それをコントロールしながら、名称と事象を事細かに思い浮かべる。


全能神の威光を...。 たった一度放たれれば全てを焼き尽くすその雷を...。

本気で具現する。 神気の扱いは不慣れなので魔素と魔力も使いコントロールし、錬金術として再現する事にした。


「だったら、見せてやるよ! 雷霆(ケラウノス)!」


その天から降り注いだ超巨大な雷の柱に暗黒の太陽と魔神王を飲み込む。


それは地面へと当たると衝撃は広範囲へと広がり、皆も吹き飛ばされない様にするだけで精一杯だ。

ピンポイントに絞ってコレじゃ、ほんとに世界破壊出来てしまうかもしれない。


「が…は…っ」


魔神王とは流石に神の中でも上位存在なだけあって、しぶとい様だ。


「どうだ、馬鹿にした人間に焼かれる気持ちは」


「ははは、根源なぞ幾らでも復元す…?」


ここで違和感に気付いた様だ。


「しないよ。 神の力をも使って、根源まで焼き尽くしたんだ。 今までに陰で沢山人を笑いながら殺して来たんだろ? 何度も同じ事は繰り返させない。 ここで断ち切る」


ボロボロの身体で立ち上がる魔神王。


「魔王共こちらへ来い。 命令だ」


さっと、魔神王の傍へと駆け寄る魔王達に止める暇など無かった様だ。


「我の贄となれ」


こいつ正気か? 自分で呼び出しておいて、自分で喰らうなんて。

情の欠片も無いのか。

ゆっくりと取り込まれ行く魔王達。 その目に生気は無く、すでに操り人形の様なものだったのだろう。


「何をするつもりだ?」


「テイル、お前だけでも殺す」


そこに大きな光達が現れる。


「先輩、大変お待たせしました」


理の結界の効力の無くなったフォンドニア嬢…いや、地球の神…それと。


「テイルよ、待たせたな。 やっと治ったぞ」


神々しく光るドーラとその後ろに見知らぬ龍が立っていた。


「いつもドーラが世話になっておるな。 朕こそが()()()である。 一応眼前の奴と神の中では同列の上位神である。 最高神の命にてこちらにはせ参じた」


なんか最強の助っ人来たんですけど?


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