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第百六話 三賢者との雑談

やはりガッツリとこちらを見ているね。


「終わったんですか?」


「とっくに終わっとるぞ、そしてテレパシーを使える様になったぞ」


お、やはり飲み込みが早いし、魔力制御が凄いな。

俺も負けてられないな…。 張り合うべき相手ではないか。


「良いですね。 これが使えれば急いで四方向に分かれて魔王城を探せますね」


テレパシーで特定の人と通信するためにはその人の魔力の波長を知っていないといけない。

それも映像の魔道具にて教えてある。

ここが結構難しい所なんだよな。


「そうじゃな。 明日からもう始めるかの」


「せやな」 「そうじゃな」


「お三方はご予定の都合とか大丈夫なのですか?」


「あぁ、大丈夫じゃぞ? なぁ?」


「あぁ」 「せやな」


なら良いか…。 俺的には本当に大丈夫なのかが不安なのだが。


「心配せんでもええぞ? 三賢者には特権があるからの」


勇者と賢者は貴族とほとんど同じ扱いを受けるらしいし多少の我が儘は通ってしまうのだろう。

まぁ、賢者は超希少な天職だから当然と言えば当然だろうか。

俺は貴族になったけど、まだ領地に顔出さなくて大丈夫だと言われてるので大丈夫だろう。


自分の領地で絶対米を作ると決めてるが。


「領地は貰わないのですか?」


「あんなもん要らんで」


「うむ、要らないな」


マーリン様は苦笑いをするだけだった。 何か嫌な思い出でもあるのだろうか。

聞かない方が良いのだろうか?

聞きたい気持ちがやまやまだが。


「テイルちゃん、マーリンは昔な?」 「その話はやめんか…」


「えぇ…聞かないでおきますよ」


「良い子じゃ」


「なんやつまらんなぁ?」 「そうじゃな」


マーリン様以外はマーリン様をいじりたいらしい。

仲が良いんだかなんなんだか…。


「錬金術って意外となんでも出来るんですよね。 酒なんかもすぐ造れちゃいますよ」


無理矢理話題を変えてみる事にした。

三人とも何言ってんの? みたいな顔してる。

こういう顔を見ると楽しくなっちゃうんだよな。 悪い癖かもしれないな。


「酒がすぐに造れるじゃと?」


「はい、理論を知っているので」


まぁ、これは地球の酒造を司ってる神からの知識もあるんだけれど。

それは言わない方が良いだろうな。

神の知識で酒を造ったとなれば大事になるのは目に見えてるからね。


「それも地球の知識か?」


「えぇ、そうですよ」


ある意味間違ってないからね?


「なら、その酒は商業ギルドで独占したいもんやなぁ?」


「普通に寝かせる期間もあるので…。 それに領地の特産品にする予定なので製法は国王陛下からお触れが無い限りは公開しませんからね?」


「ほんまテイルちゃんは金に汚いなぁ…守銭奴言われんで?」


「俺にとってはそれは褒め言葉ですからね?」


えぇ… と困惑するジャービル様。 ちょっとした意趣返しは俺の十八番だ。

今日は明日に備えて休息を取るとのことでお開きとなった。


さて、明日からは忙しくなるぞ!


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