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第百一話 子爵に!?

そして話は俺に戻った。


「テイルよ、此度の謁見でのこと褒めて遣わす。 よって何か褒美をやろう。 そうさな…」


普通ならここで好きな物を述べろって選択させてくるんだよね?

だが思考していて一向に始まらない。

あ、ニヤリと笑った。 完全に冷や汗が止まらない。


「よし決めたぞ、余はテイルに子爵位を授け、マーガレット領を預ける事とする。 そして、クリスエル公爵の令嬢であるマキナ嬢並びに余の娘サリィ・エル・アストレアを婚約者としてあてがう。 それが褒美だ。 異存はあるか?」


「テイル、答えなさい」


「ありがたく頂戴致します」


「よってこれより貴殿はテイル・フォン・マーガレットを名乗ること。 あぁ、それと…、あの気高きエルフの長の娘からも求婚されているのだったか? 貴族になったのだ。 丁度いい娶ってしまいなさい」


ナニイッテルノカワカリマセン!


「テイル・フォン・マーガレット、答えなさい」


「精進いたします…」


「それと今回魔神を討伐したことにより、それをほぼ単騎で行ったというテイルには特別な勲章を用意するので待っておれ。 戦闘に参加した皆にも一等勲章を与えるつもりじゃ」


辺りが「おぉ! 流石は魔神討伐だ!」 「魔王が撤退しただけありますわ!」などと騒がしい。


そしてマーリン様が唐突にやばい事を言ってしまう。


「陛下、恐れながらよろしいでしょうか」


陛下は宰相に手で合図を出した。 これは直接話す意思表示だろうか。


「うむ、なんだ」


「テイル君は錬金術師達に色々教えていると聞きます。 無詠唱も我々とテイル君でテイル君の同級生数名に教えた所数日で使える様になりました。 これは、テイル君に魔法学院の特別教員になってもらう必要があるのではないでしょうか? …平民では無くなれば反発はないかと思いますが」


教えるのは苦手な方ではないから別に構わないのだがなんか仕事量がブラックだ。


「うむ、よかろう。 だが、条件はあくまで生徒として通いながらじゃ。 テイルもそれでよいか?」


「それで構いませんが一つだけ条件を頂きたく…」


「なんじゃ?」


「週に二日間だけお休みの日をいただければと思います。 学業、仕事、錬金術の講師、商売、冒険者、魔法師と肩書が多い為そのまま休み無しではいずれ死んでしまいます」


異世界で過労死しちゃったら笑いごとではない。

ここは日本ではないのだ。


「うむ。 さすがに仕事量が多いな、休みながら婚約者たちを使い仕事を分散させることも覚えなさい」


「はっ!」


なんとかなりそう。


あ、王妃様にガン見されてる。 何かもう一押しインパクト出しておくか…。

いや、これは自領で改革をやって行ってから国王に進言しよう。

うちの領はこういう制度で成功しましたよって。


さて、ここからは商人として交渉しようじゃないか。


「宰相、魔王の復活のせいで流通に支障が出て東の方の諸国との流通が取りにくく調味料があまり出回らないとか…」


「あぁ、そうだが?」


おもむろにマジックバックから大量の塩と胡椒などの調味料を取り出した。


「王宮で購入して頂けるのならと思って優先して仕入れてきました。 アルガスさんたちからのお墨付きです」


「財務!!! これは全て買いなさい! 品質はどれも最高級だ! 見合った額を支払え」


「はっはっは! テイル! 貴様は面白いな!謁見で交渉事など普通不敬と言われてもおかしくないぞ! 余程肝が据わっている!」


もちろん、領地改革で見せつけますんで!


無事? 謁見は終わったけど、陛下直々に呼び出しを貰ってしまったので俺は肝を冷やしながら呼ばれた部屋へ向かう事へとなった。


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