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訓練は過酷にこそなれ楽にはならない

航空機といっても、本物を飛ばしている訳ではない。


すべて立体映像だ。


それでも五十三機、乙姫と桜姫ですべて撃ち落とすことができた。


まったくレーダーさまさまであり、一秒間に一発撃てる五基の主砲のおかげである。




「親分は三機で一編隊の理由を考えろって言ってたけどさ」




ライゾーからの通信だ。




「マミヤ兄ちゃん、なんか分かった?」




「正解かどうかどうかはわからないけど」と前置きして。




「例えば三角形の編隊で爆弾を落としたとしようか。先頭の真ん中の飛行機はズバリ潜水艦を狙う、後の二機は潜水艦の左右に爆弾を落とすことになる」




「ふむふむ」




「そうすると潜水艦は左右どちらに舵を切って逃げようとしても、どれかひとつ爆弾が命中する可能性が高くなる。こんな回答じゃダメかな?」




「そうすると魚雷抱えた飛行機もそんな考えなんだな? 先頭の動きを見てれば、どこを狙ってくるかわかりやすい」




「そんなに簡単でもないけどね」




「そうでもないよ。オイラたちは小さな潜水艦。ズバリ狙ってくるなら、一編隊ずつしか襲ってこない」




その発想は無かったな。


小さな標的を狙って爆弾を落とすなら、ニ編隊三編隊が同時に襲ってくることはない。


お互いに衝突する危険があるからだ。


ライゾーの言うことが正しければ、爆撃機などは引きつけてから撃ち落とすのも手である。




「艦長、電探に感あり! またもや航空機です!」




「また飛行機かよ。好きだなぁ、ジョー司令官も……つーか立体映像で電探に感あるとは、どういうこと?」




僕の疑問など取り合われない。


今度は航空機だけではないからだ。


軽巡、駆逐艦に護衛された輸送船ニ十隻も一緒である。






「なかなかいい成績だったな、二人とも! だけど今度のお題は難解だぜ! しっかり輸送船を沈めてみな!」




いや、本っ当に難解ですから、司令官。


とはいえ、泣き言などホザいている場合ではない。




「砲雷長、乙姫単独でいけるかい!」




「やらいでか!」




「ライゾー、航空機と駆逐艦は乙姫で受け持つ。キミは待ち伏せの位置で補給艦をしとめてくれ」




「わかったよ、マミヤ兄ちゃん。でも歯ごたえの無い狩りだなぁ……」




小僧、よくホザいた。


もし次に航空機が群れで飛んできたら、駆逐艦ともどもお前に任せるからな。




今度の飛行機は数が少ない。


戦闘機三、爆撃機三、雷撃機三の少数護衛だ。


ならば輸送船団をはさんで、ライゾーと桜姫の反対側に……。




「マミヤ兄ちゃん、乙姫のポジションは飛行機よりも上がいいよ」




そうだ。


宇宙空間では上も下も無い。


よって、艦隊の上方に陣取ることもできるのだ。




僕たちは補給艦→航空機→僕たち乙姫というポジションをとった。


真っ直ぐ撃てばそのまま当たるというポジションだ。

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